macOS最新版リリース
AppleはmacOSの最新版「10.15.5」をリリースした。リリースノートを読むと一番の目玉は「バッテリー状態管理機能」のようだ。
早速インストールしてみて、新しく追加された「バッテリー状態管理機能」を試してみた。
インストール時間は30分程度。バッテリー管理機能を試す
アップデートファイルは約3GB。環境によると思うがインストール時間は30分程度。
インストール完了しても見た目は変わらない。
新しいバッテリー管理機能は、「システム環境設定」→「省エネルギー」の右下にある「バッテリーの状態」から利用できる。
「バッテリーの状態」をクリックすると、バッテリーの現在の状態が表示される。下記の画面では「バッテリーの状態:正常」と表示されている。
Appleの説明では、バッテリーの温度の履歴や充電バターンをチェックしてバッテリーの耐用期間を伸ばすように調整してくれるようだ。その際にバッテリーの最大充電容量を制限することもあるそうだ。
耐用期間が短くなっても、バッテリー持続使用時間を増やしたいなら、「バッテリーの状態管理」をオフにする。アップデート後のデフォルトの状態は「オン」だ。
iPhoneにも「バッテリーの状態」を教えてくれる似た機能がある。iPhoneの場合は、最大容量も表示してくれるが、Macには項目がないので、その機能はなさそうだ。
また、iPhoneはバッテリーが劣化してくるとパフォーマンス性能に制限がかかる機能があるが、Macにはない。バッテリーの耐用期間を伸ばすために充電を制御するだけで、その他の性能には影響がない。
買い替えを促進するために旧機種のiPhoneのパフォーマンスを密かに落としていたと批判を受けたのでMacには搭載しなかったのか、ビジネスにも使うMacでパフォーマンスを落としたら問題になるからか、バッテリーの状態に合わせたパフォーマンス調整機能は追加されなかった。
ちなみにOptionキーを押しながらメニューバーのバッテリーアイコンをクリックしてもバッテリーの状態がわかる。
バッテリー管理機能以外にもいくつかの変更・修正がされている。しばらく使ってみたが、致命的な不具合は発見できなかった。
その他の機能を含むリリースノートはこちら。
macOS Catalina10.15.5リリースノート
macOS Catalina10.15.5では、ノートブックの“省エネルギー”設定にバッテリーの状態管理機能が追加されるほか、グループFaceTime通話で発言中の人のビデオタイルを自動的に目立たせる機能を制御するオプション、およびPro Display XDRに搭載されている補正機能を微調整するためのコントロールが導入されます。このアップデートを適用すると、Macの安定性、信頼性、およびセキュリティも向上します。
バッテリーの状態管理
- Macノートブックのバッテリー寿命を最大限に延ばすのに役立つ、バッテリーの状態管理機能を追加
- “省エネルギー”環境設定パネルにバッテリーの状態が表示され、必要な場合はバッテリーの修理サービスが推奨されます
- バッテリーの状態管理を無効にするオプションを追加
- 詳しくは、次のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/kb/HT211094
FaceTimeの“自動的に目立たせる”設定
- グループFaceTime通話で自動的に目立たせる機能を制御できるオプションを追加。参加者が発言したときにビデオのタイルサイズが変わらないようにすることができます
Pro Display XDRの補正の微調整
- Pro Display XDRに搭載されている補正機能を微調整するためのコントロールを追加。ホワイトポイントと輝度を調整することにより、独自のディスプレイ補正目標値に正確に一致させることができます
このアップデートにはバグ修正およびその他の改善も含まれています。
- “リマインダー”で繰り返しのリマインダーの通知が送信されないことがある問題を修正
- ログイン画面でパスワードを入力できないことがある問題に対処
- アップデートのインストール後にも“システム環境設定”の通知バッジが消えない問題を修正
- ビデオ会議アプリケーションの使用後に内蔵カメラを使おうとすると内蔵カメラが検出されないことがある問題を解決
- Apple T2セキュリティチップを搭載したMacコンピュータで、内蔵スピーカーが“サウンド” 環境設定にサウンド出力デバイスとして表示されないことがある問題に対処
- Macがスリープ状態のときにiCloudフォトライブラリからメディアファイルをアップロードおよびダウンロードする際の安定性の問題を修正
- RAIDボリュームに大容量のデータを転送するときの安定性の問題を解決
- “アクセシビリティ”環境設定で“視差効果を減らす”設定をオンにしていても、FaceTimeグループ通話でアニメーションの動作速度が遅くならない問題を修正