姿を見せないAirPower
iPhone SE2もそうだけど、AirPowerも待てど暮らせど登場しない。iPhone SE2と異なり、昨年Appleが2018年に発売すると発表した製品だから、間違いなく開発しているはずなのに、一体いつ発売するのだろう?
異例の発表だったAirPower
AirPowerは、Appleにしては珍しい発表を行った製品だ。秘密主義のAppleは、発売直前まで情報を公開しないのが常だ。Apple Watchのようにソフトウェアの開発が必要な新製品は予め公開するが、周辺機器の発売を予告したことはほとんどない。
iPhoneの周辺機器であるAirPodsは、イヤホンジャックがなくなったiPhone 7と同時に発表し、「これからはワイヤレスイヤホンの時代だ」とイヤホンジャックがなくなったネガティブな決定をポジティブに印象づけた。
その例にならうなら、ワイヤレス充電に対応したiPhone X、iPhone 8/8 Plusと同時に発売べきだったが、おそらく何らかの理由で開発が間に合わなかったのだろう。
「2018年発売」とかなりアバウトなタイムラインを設定したところからみると、昨年の9月時点で開発はあまり進んでいなかったか、開発の途中で何らかの問題を抱えていた可能性が高い。
2017年6月に発表したHomePodは、2017年12月発売と具体的な期日での販売を予告していた。その後発売は延期になったが、そのときも2018 EarlyとAirPowerより明確な販売日を提示して、実際には2月に発売した。
HomePodの例からも、AirPowerの開発にあまり自信を持てていなかったのが窺える。
では、異例の発表だったAirPowerはいつ登場するのだろう?
今後の可能性は4つ。
夏に新たなイベント
可能性は限りなくゼロに近い。真夏にAppleがイベントを開催したことがないし、AirPowerだけでイベントはできない。
9月の新型iPhoneのイベントで発表
もっとも可能性が高い。昨年の9月に発表して一年後に”充電器”を発売するのはもったいぶりすぎるが、ワイヤレス充電対応の新型iPhoneと発表するのはしっくりくる。AirPowerは、AirPodsもワイヤレス充電できると公言しているので、Qi対応の新型AirPodsも同時に発売するはずだ。AirPodsは発売開始から2年経過しており、新型がでるには良いタイミングだ。
サイレントローンチ
可能性あり。iPhone、Apple Watch、AirPodsの3デバイスを同時に充電できるのは画期的だが、充電器であることに変わりない。機能を説明する必要はない。こっそり発売しても、困る人はいないだろう。
発売しない
昨年発表しておいて発売中止はAppleもしたくないだろうが、製造過程で何らかの問題が生じればあり得る。3台同時充電はかなり発熱するという話もある。Appleの見通しと異なり、問題を克服することができなかった可能性もある。
9月のイベントが有力
いろいろな要素を考えると、9月のイベントが有力に思える。昨年9月に発表しておいて、今年の9月を越えて発表することはないだろうし、あるとしても9月のイベントで何らかの説明を行う必要がある。
iPhoneの周辺機器として、新型iPhoneとともに、Qi対応の新型AirPodsとAirPowerを発表する絵は想像できる。昨年とボディを変更したiPhone 8とiPhone Xを発表したので、今年のiPhoneは地味な発表になることが予想される(おそらくiPhone 9にFace ID搭載するなど)。iOSも大規模な改造は見送られた。
ユーザーの落胆を埋めるためにも新しい周辺機器の発表はあり得る。