Apple Watch series 8と新型Apple Watch SE登場
秋イベントで新型Apple Watch「Apple Watch series 8」(以下、series 8)と廉価版の新型「Apple Watch SE」、究極のApple Watch「Apple Watch Ultra」が発表された。初めての3種類の新作が登場したApple Watchを徹底比較していきます。
- Apple Watch series 8と新型Apple Watch SE登場
- ケースサイズ
- ボディの特徴
- ディスプレイ
- 耐水性能
- バイタル測定
- 周期記録
- SOS
- GPS・コンパス
- セルラーモデル
- バッテリー
- チップ
- スピーカー・マイク
- Wi-Fi
- Bluetooth
- 素材
- カラー
- 価格
- まとめ
ケースサイズ
- Apple Watch series 8:41mm、45mm
- Apple Watch SE:40mm、44mm
- Apple Watch Ultra:49mm
Apple Watch 8はseries 7と同じ41mmと45mm。SEも前モデルと変わらず40mmと44mm。今回初登場のUltraはApple Watch史上最大の49mm。全5種類のサイズから選べるようになった。時計のフェイスとして49mmサイズは相当大きいが、登山やダイビング用のUltraは視認性が大事なので、これぐらいのサイズの方が良いのかもしれない。
ボディの特徴
- Apple Watch series 8:IP6X等級認証の防塵性能
- Apple Watch SE:なし
- Apple Watch Ultra:IP6X等級認証の防塵性能、MIL-STD 810H 準拠、アクションボタン
Apple Watch 8とUltraはIP6Xレベルの防塵に対応。SEは防塵ではないが、耐水性能はある。UltraはMIL-STD 810Hに準拠している。MIL-STD 810Hとは米軍の規格で、軍事レベルのタフさがあることが証明している。Ultraはグローブをつけても操作できるように大きなアクションボタンを装備している。今いる場所をポイントしたり、計測をスタートできたりする。
ディスプレイ
- Apple Watch series 8:常時表示Retinaディスプレイ。最大1,000ニトの輝度
- Apple Watch SE:Retinaディスプレイ。最大1,000ニトの輝度
- Apple Watch Ultra:常時表示Retinaディスプレイ。最大2,000ニトの輝度
Apple Watch SEだけ「常時表示」ではない。常時表示ディスプレイ機能があればSEにしても良いという人もいると思うけど。
Ultraは、最大2000ニトの輝度で、眩しい環境でも画面の情報を参照できる。
耐水性能
- Apple Watch series 8:50m
- Apple Watch SE:50m
- Apple Watch Ultra:100m
Apple Watch Ultraのみ水深100mまでの耐水性能を誇る。EN13319準拠ということはダイビングでの使用が証明されている。水深計(ここに記載はないが水温計も)も内蔵しており、ダイビングウォッチに求められる機能を一通り揃えている。
バイタル測定
- Apple Watch series 8:血中酸素、心拍数、心電図
- Apple Watch SE:心拍数
- Apple Watch Ultra:血中酸素、心拍数、心電図
SEのみ心電図と血中酸素の測定ができないが、心拍数の計測はできる。Ultraと8の違いはない。
周期記録
- Apple Watch series 8:皮膚温センサー
- Apple Watch SE:なし
- Apple Watch Ultra:皮膚温センサー
series 8とUltraは皮膚温センサーで体温の変化を測定し、排卵日を推定することができる。これにより、自動的に生理の周期を記録する。
SEは自動で体温を測定する機能はない。
SOS
- Apple Watch series 8:転倒検出、衝突事故検出、海外における緊急通報
- Apple Watch SE:転倒検出、衝突事故検出、海外における緊急通報
- Apple Watch Ultra:転倒検出、衝突事故検出、海外における緊急通報、サイレン
series 8は、新しい機能である衝突事故検出と海外における緊急通報に対応。新しくなった高重力加速度センサーによる機能だ。
新しいセンサーはSEにも組み込まれているようで、series 8と同様の機能がある。
Ultraはそれに加えて、サイレンを鳴らすことができるようになっている。遭難したときに活用できる。
GPS・コンパス
- Apple Watch series 8:GPS
- Apple Watch SE:GPS
- Apple Watch Ultra:高精度2周波GPS
Ultraは、高精度2周波GPSに対応。GPSを計測しにくい都会のビル群の中でも正確な位置を測定できる。
セルラーモデル
- Apple Watch series 8:あり
- Apple Watch SE:あり
- Apple Watch Ultra:セルラーモデルのみ
series 8とSEにはセルラーモデルとGPSモデルがある。Ultraはセルラーモデルのみ。GPSモデルはない。
バッテリー
- Apple Watch series 8:最大18時間、高速充電
- Apple Watch SE:最大18時間
- Apple Watch Ultra:最大36時間、高速充電
series 8とSEのバッテリー持続時間は最大18時間。Ultraは史上最長の最大36時間。Apple Watchは毎日充電しないといけないと言われ続けてきたが、ついに1日中使えるようになった。
SEのみ高速充電には非対応。
チップ
- Apple Watch series 8:S8、U1
- Apple Watch SE:S8
- Apple Watch Ultra:S8、U1
全モデルが最新のS8チップを内蔵している。過去モデルとの比較がないので、おそらく前モデルのS7と同等性能だと思われる。S5ぐらいからApple Watchのチップ性能は変わっていないことになる。
SEのみU1チップを内蔵していないので、「探す」機能で正確な場所を測定できない。
スピーカー・マイク
- Apple Watch series 8:あり
- Apple Watch SE:あり
- Apple Watch Ultra:デュアルスピーカー、3マイクアレイ
Ultraは、どんな状況でも通話ができるようにデュアルスピーカーと3マイクアレイを内蔵している。音量ボリュームを40%大きくできるので、遭難したときにサイレンを鳴らすことができる。
Wi-Fi
- Apple Watch 8:802.11b/g/n 2.4GHz、5GHz
- Apple Watch SE:802.11b/g/n 2.4GHz
- Apple Watch Ultra:802.11b/g/n 2.4GHz、5GHz
Apple Watch SEのみ5GHzに非対応。もうそろそろ対応しても良い気がするけど。
Bluetooth
- Apple Watch 8:Bluetooth 5.0
- Apple Watch SE:Bluetooth 5.0
- Apple Watch Ultra:Bluetooth 5.3
Ultraのみ最新のBluetooth 5.3に対応。同じ時期発売のiPhone 14は5.3に対応したのだから、series 8も対応して欲しかった。5.3はLE Audioが利用することができて、第2世代AirPods Proも8.3に対応している。
素材
- Apple Watch 8:アルミニウム、ステンレス
- Apple Watch SE:アルミニウム
- Apple Watch Ultra:チタニウム
Apple Watch 8はアルミニウムとステンレスが選べる。長らくあったチタニウムはなくなり、チタニウムモデルが欲しければUltraを選ぶことになった。
廉価版のSEはアルミニウムのみ。
カラー
- Apple Watch 8:アルミニウム4種類、ステンレス3種類
- Apple Watch SE:アルミニウム3種類
- Apple Watch Ultra:チタニウム1種類
series 8は7種類から選べるが、無難なカラーが多く、グリーンやブルーは無くなった。チタニウム素材のUltraのカラーはナチュラルのみ。
価格
- Apple Watch 8:59,800円から
- Apple Watch SE:37,800円から
- Apple Watch Ultra:124,800円から
Apple Watch 8の最低価格は約6万円。ずいぶん高くなった気がするが、初代Apple Watchの最低価格は42,800円で、今のSEよりも高かった。初代から8年経過した割にはそんなに値上げしていない気もする。
SEは37,800円からで、series 8より22,000円安い。
Utlraの価格は124,800円と別格だ。series 8が2台買える。とんでもなく高い気もするけど、GARMINのダイビングウォッチには20万円越えの製品もある。それらと比較すれば、決して高い値付けではない。
まとめ
Apple Watch 8にあってSEにない主な機能は、こちら。
- SEにない機能:常時点灯ディスプレイ、健康測定センサー、防塵性能、高速充電、5GHzへの対応、ステンレスモデル
健康に気を使わないなら、最も大きな違いは常時点灯ディスプレイだ。この機能さえあれば、SEを選んでも不自由ではない人も多いと思う。
常時点灯ディスプレイと健康測定機能が不要なら、SEを選んでも問題ない。なんと言っても、3割以上安いわけだし。
機能全部盛りで用途も異なるUltraは、別格だ。ダイビングウォッチが必要とする機能を一通り備えている。Ultraは用途が明確なので、GARMINなどのダイビングウォッチと比較するべきモデルで、他のApple Watchモデルと比較することは少ないだろう。
ダイバーウォッチをファッションでつけるようにUltraを普段使いするのもありだと思う。GARMINや他のダイビングウォッチと比べて決して高い金額ではない。実際に装着して重く感じないのであれば、普段使っても良いと思う。