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「BALMUDA PHONE」が販売を一時停止した理由を考える

「BALMUDA PHONE」が販売を一時停止

家電メーカー「バルミューダ」のスマートフォン「BALMUDA PHONE」が販売を一時停止した。製造委託している京セラで技術基準適合証明(以下、技適)の認証に確認すべき事項があるので、販売を停止したとバルミューダは説明している。

どうしてこのようなことになったか考えてみます。

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技適とは?

技適とは、特定無線設備(携帯電話が該当)が電波法令の技術基準に適合していることを証明するものである。国内で携帯電話が使用するためには、技適の認証を受けている証明である技適マークがついている必要がある(ソフトウェア上でも可能)。

海外で購入したデバイスが技適マークを持っていないので使えないという話をよく耳にする(試験などのために個人で取得することは可)。

もちろん、「BALMUDA PHONE」も技適マークを取得している。それなのに販売停止になったのは、二つの理由が考えられる。

ひとつは、技適の申請に不備があった可能性だ。技適の認証は得られたが、その時に提出した数値や試験結果に不備があり、技適を却下される可能性があった。

もうひとつは、技適取得後の仕様変更があった可能性。電子機器は、公表しなくても部品の変更などにより仕様を一部変更することがある。技適取得時に提出した書類から逸脱した場合は、再度技適を取得しないといけない。技適を再取得するまでは、その電子機器を販売できない。

どちらの理由かわからないが、バルミューダの発表の通り、技適の認証に確認する必要があったのは事実で、販売の一時停止に追い込まれただけではなく、店頭のデモモデルも撤去されているようだ。初期に製造した可能性が高いデモモデルでさえ通信をしてはいけないということなので、初期の申請に問題があった可能性が高い。

過去に販売したモデルは?

過去に販売したモデルはどうなるのだろう? デモモデルを使ってはいけないのだから、既に購入済みの製品も使ってはいけなさそうに思える。

だが、バルミューダは過去に販売した製品の使用は支障がないと言っている。これは推測だが、監督官庁との折衝の結果だと思われる。

おそらく、本当は技適の申請に不備があったので、販売済みの製品も使用してはいけないのだろう。だが、既存製品の販売を停止する代わりに販売済みの製品は使用しても良いという取引があったと思われる。監督官庁も杓子定規ではなく、国民の暮らしに過度な迷惑をかけないために、このようなやりとりを行うことは多い。

使用停止になっていないことから、今回の問題はそれほど深刻ではないと思われる。電波の運用に影響が出るような重要な問題なら、直ちに使用が停止されるはずだからだ。

どこに責任がある?

製造委託されている京セラに責任があると思われる。そうでなければ、バルミューダが京セラの名前をわざわざ出すことがないからだ。京セラは他社のスマートフォンも製造しているので、このような不祥事の発表はビジネスに悪影響が出る。それでも、あえて京セラの名前を出しているということは、京セラの不備だからだと推測できる。

今後は?

おそらく仕様を変更して、申請した書類の内容に合わせることになる。ソフトウェアや試験結果の不備であれば早めに修正できるが、ハードウェアの場合は時間がかかる。

ハードウェアの修正が必要な場合は膨大なコストがかかる可能性が高い(委託している工場の不備であれば、バルミューダと京セラの負担にならない可能性もあるが契約による)。そのコストを掛けてまで修正して販売するかはバルミューダの判断になる。

「BALMUDA PHONE」は発表後、評判はあまり芳しくない。価格の割に低い性能への批判は多い。販売台数は公表されていないが、ランキングに出るほど売れてはいないようだ。

深刻な問題でコストが莫大にかかるなら、このまま販売を停止する可能性もあるが、その場合は既存製品の使用も停止しているはずなので、しばらくすれば改修して販売再開すると思われる。

せっかくの国産スマホなので、バルミューダと京セラは今回の失敗を教訓にして、より信頼できるスマホを提供してほしい。

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