たくさんのMacBook
MacBook Airのフルモデルチェンジにより、13インチ前後のMacBookが5モデルも併売されることになった。
- MacBook
- 旧型MacBook Air
- 新型MacBook Air
- 13インチMacBook Pro (Touch Barなし)
- 13インチMacBook Pro(Touch Barあり)
MacBookのみ12インチだが、他の4モデルはすべて13インチ。少しでも多くのユーザーを獲得するために多くのモデルを用意する戦略をAppleが選んだ結果だ。
選択肢が増えるのは嬉しいけど、今度はどのモデルを買えば良いのか悩んでしまう。そこでスペックを比較して、目的別にベストなモデルを考えてみる。
5モデルのスペック一覧は、こちら(タップすると拡大します)。青が優、緑が良、黄色が可、赤が不可。
MacBookシリーズの比較
Touch Bar / Touch ID
Touch Barを搭載しているのはMacBook Proの上位版のみ。Touch Barはぶっちゃけなくても全く困らない。パスワード入力が不要になるTouch IDはあると便利。新MacBook Air、MacBook Pro上位版が搭載している。新MacBook AirはTouch Barなし・Touch IDありのはじめてのMacだ。
性能(CPU、メモリ、GPU)
クアッドコアを積む上位版MacBook Proが最速だが、動画編集などを負荷の高い作業を頻繁にしないのであれば、新MacBook Air、Touch BarなしMacBook Proでも十分だのパフォーマンスを出す。
ディスプレイ
True Toneに対応しているのは上位版MacBook Proだが、比較しないと差はわからないに違いない。解像度は使い勝手に大きく影響するので、縦1600ピクセルのディスプレイを搭載する新MacBook Air、MacBook Proを選ぶべきだろう。それ以下のピクセルのMacBook 、旧MacBook Airを選ぶのはかなり躊躇する。
連続使用時間
新旧MacBook Airのみ12時間の連続使用時間を誇る。他のモデルは10時間。MacBook Airの性能とバッテリー容量のバランスが良いのだろう。
電源アダプタ
モデルによって、電源容量と大きさが異なる。30Wの新MacBook Airのアダプタはコンパクトサイズだ。
ポート数
全体的にバランスが取れているMacBook Airの欠点のひとつはUSB-Cポートの位置だと思う。MacBookの1ポートよりはましだが、本体の左側にしかポートがないので、右側にコンセントがあるとケーブルの取り回しに苦労する。その点、左右2ポートの上位版MacBook Proは便利だ。USB-Cはハブも使えるので、2ポートで不足することはないが、充電の手間だけに上位版MacBook Proを購入するのはもったいない気がする。
重さ
- MacBook・・・0.92 kg
- 旧型MacBook Air・・・1.35 kg
- 新型MacBook Air・・・1.25 kg
- 13インチMacBook Pro (Touch Barなし)・・・1.37 kg
- 13インチMacBook Pro(Touch Barあり)・・・1.37 kg
12インチディスプレイのMacBookのみ1キロを切っている。新型MacBook Airとの差は330g。約30%増になるので、結構な差がある。どうしても軽いモデルではないと辛い人はMacBookを選ぶべき。
サイズ
12インチディスプレイのMacBookの小ささが際立つ。それ以外のサイズは大体同じ。
価格
- MacBook・・・142,800円(税別)から
- 旧型MacBook Air・・・98,800円(税別)から
- 新型MacBook Air・・・134,800円(税別)から
- 13インチMacBook Pro (Touch Barなし)・・・142,800円(税別)から
- 13インチMacBook Pro(Touch Barあり)・・・198,800円(税別)から
旧型MacBook Air、Touch BarつきMacBook Pro以外の3モデルの価格は似たり寄ったり。どうしても価格に拘るなら旧型MacBook Airだが、すぐに後悔しそう。
その他の機能
- MacBook・・・ファンレス。いくつかの機能が旧世代
- 旧型MacBook Air・・・多くの機能が旧世代のまま
- 新型MacBook Air・・・Touch IDつき
- 13インチMacBook Pro (Touch Barなし)・・・Touch IDもない
- 13インチMacBook Pro(Touch Barあり)・・・全部入り。Bluetooth 5.0
MacBookは唯一のファンレス構造。駆動部分がないので一切音がしない。キーボードは第2世代バタフライキーボードで、最新型と打鍵音が多少違うのと埃が入りやすいといわれる。T2チップを搭載していないので、Hey Siriも使えない。
旧型MacBook Airの多くの機能が旧世代に属する。Touch IDはおろか感圧タッチパッドでもない。キーボードも旧来のまま。バタフライキーボードの打鍵感が嫌な人には、貴重かも。
最新モデルらしく、新型MacBook Airは隙きがない。あるとすれば、前述のポートの位置ぐらいだろう。
Touch BarなしのMacBook Proは今までバランスが良いモデルと言われていたが、MacBook Airと比較すると、Touch IDがないなど劣る部分が目立つ。Touch Barありの機種ならTouch IDもあるし、ハイスペックで新型MacBook Airにも劣らない。問題は価格だ。
バランスが良い新型MacBook Air
こうやって比較すると、新型MacBook Airが頭ひとつ抜けている。安くはないが他のMacBookシリーズと比べると決して高くはないし、バランスが取れていて長く使えそうな機種だ。
逆にMacBookとTouch BarなしのMacBook Proは積極的に選ぶ理由に乏しい。少しでも多くのユーザーを囲みたいからといって、これだけのモデルを用意するのは非効率的に思えてくる。
どうしても安い機種が欲しい人は旧型MacBook Air、動画編集をバリバリ行うハイスペックでないと我慢できない人、右側にポートがないと困る人はTouch Bar付きMacBook Pro、それ以外の人は新型MacBook Airを選ぶのが良いと思います。