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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

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新聞の有料オンラインサービスを徹底比較してみた

新聞の有料サービスを比較

インターネット黎明期は、フリーサービスの象徴だった新聞のオンラインサービスの多くが、現在では有料化されている。インターネットが普及し、紙の新聞が売れなくなり、新聞社の経営が危うくなったので、無料でサービスを維持することができなくなったのだ。

広告収入で経営を維持する試みはあったが、広告はGoogleが牛耳っているので、思うように広告収入は伸びなかった。

日本の特殊事情もある。日本のニュースメディアで最も強いのはYahoo!ニュースだ。Yahoo!に記事を提供することで新聞社には提供料が入るが、誌面の減収をカバーするほどの収入ではないと言われている。

もうひとつオンライン新聞の有償化を後押ししたのが、ニューヨークタイムズの成功だ。NYタイムズの電子有料会員は現在500万人以上。NYタイムズは日本でも有名だが、もともとニューヨーカーのための新聞で、発行部数は全国紙である朝日や読売の足元にも及ばない。そのNYタイムズが、500万人の有料会員を集めたのは驚異的だ。有料会員を増やすために、NYタイムズは無料記事のほとんどを停止した。

NYタイムズの成功を見て、日本の各新聞社も有料サービスの本格化に舵をとり、現在では全ての大手新聞社が有料サービスを実施している。どのサービスがお得なのか比較してみます。

朝日新聞デジタル

朝日新聞のオンラインサービス「朝日新聞デジタル」はこの秋、内容を変更した。

今まで有料記事が無制限だったベーシックコースが50本に制限されて、新たに有料記事が無制限に読めるスタンダードコースができた。

そのスタンダードコースに毎日の誌面が読める誌面ビュアーがついたのがプレミアムコースだ。

  • ベーシックコース:月額980円
  • スタンダードコース:月額1980円
  • プレミアムコース:月額3800円

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無制限に記事が読めて980円と格安だったベーシックコースが改悪されてしまったのが痛い。50本を実際に読むかどうか別にして、有料記事を読むかどうか、毎回クリックしないといけないのは面倒だ。

読売新聞オンライン

読売新聞はオンライン限定のサービスがなく、紙の新聞を契約するとオンラインが無料で利用できる。オンラインサービスだけを契約することはできない。

今でも紙の新聞を売りたいために、この方式を採用しているのだろう。紙の新聞も必要な人には良いサービスなのだと思うけど、電子版のみのサービスも作って欲しい。

読売新聞の有料記事の割合は朝日新聞より少なめな気がする。

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デジタル毎日

毎日新聞は、有料記事が読み放題のスタンダードと紙面ビュアーが使えるプレミアムの2本立て。

  • スタンダード:月額980円
  • プレミアム:月額3200円

980円で有料記事が読み放題なので、朝日新聞よりもお得だ。しかも12ヶ月契約すれば月額700円まで節約できる。

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誌面が読めるプレミアムは3200円で、こちらも朝日新聞よりは安い。

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毎日新聞は、過去の記事がほとんどが有料なので、最新の記事だけを読むなら無料でも可能だが、少し昔の記事を読むには有料会員にならないといけない。

産経電子版

産経新聞の電子サービス「産経電子版」は月額1980円。他紙より高そうだが、産経新聞の場合、有料記事だけではなく紙面もそのまま読める。サンスポのが高いのがどういうわけかわからないが、紙面が読めるのはお得感がある。

プランに入ると、グルメや映画の割引券がもらえるところは、昔の新聞の勧誘みたいだ。

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日経電子版

日本で有料電子サービスが最も成功している新聞社が日経だ。

電子版の料金は月額4277円。オンライン記事だけではなく紙面も全て読める。もともと紙媒体も高いので、電子版も他の新聞社よりかなり割高だ。

紙媒体と契約しても、オンラインを使うにはさらに1000円を払わないといけない。

とは言っても、日経はビジネスパーソンにとって不可欠で唯一無二の存在なので、この価格でも会員が集まるのだろう。

ちなみに、無料会員でも月に10本の有料記事を読むことはできる。

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料金の比較

有料記事のみが読めるサービスの比較は、こちら。

  • 朝日新聞:月額1980円(50本限定なら980円)
  • 読売新聞:なし
  • 毎日新聞:月額980円(12ヶ月契約なら700円)
  • 産経新聞:なし
  • 日経新聞:なし(10本までは無料)

誌面ビュアーが使えるサービスは、こちら。

  • 朝日新聞:月額3800円
  • 読売新聞:月額4400円(紙媒体付き)
  • 毎日新聞:月額3200円
  • 産経新聞:月額1980円
  • 日経新聞:月額4277円

有料記事だけなら、毎日新聞が安い。朝日新聞の半額以下だ。さらに12ヶ月契約するなら月額700円まで抑えられる。

紙面ビュアー付きなら、産経新聞が1980円と最安値になる。

と言っても、新聞は料金だけではなく、記事の充実度、新聞社の主義主張が異なるので、どの新聞が良いかは、料金と自分が読みたい記事によって変わってくる。

お気軽に読むなら、月に50本まで読める朝日新聞のベーシックコース980円、毎日新聞のスタンダード980円が良いと思う。

ビジネスパーソンなら日経一択だ。高いけど、払う価値はあると思う。

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は高山環(たかやま かん)というペンネームで小説を書いています。
ブロックチェーンなどITを題材とした小説の他に、ミステリー、恋愛物、児童文学など様々なジャンルの作品を取りそろえています。
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