楽天モバイルが新プラン発表
楽天モバイルが4月からの新プランを発表した。
1GBまで0円という大胆なプランだ。MVNOの代表としてmineo、サブブランドのUQ Mobile、auの新プラン「povo」と比較してみます。
データ容量と価格の比較
データ容量と価格で比較してみる。緑色が最安値だ。見ての通り、3GB以下であれば楽天モバイルが一番安い。特に1GB未満の0円は衝撃的な価格。テレワークが増えている現在1GB未満のユーザーも高齢者を中心に相当数いると思われる。それでも0円にしたのは、有料化にしたら1年間無料で集めたユーザーが一気に離れてしまう恐れがあったからに違いない。
格安に思える楽天モバイルだが、データ容量だけで比較すると、3GBを超えて20GBまではmineoの方が安い。10GBから20GBまでは1,980円で楽天モバイルとmineoは同額。
20GB以上は無制限で利用できる楽天モバイルが2,980円で最安。
UQ Mobileとpovoはデータ容量と価格の比較では楽天モバイルとmineoには太刀うちできない。
音声サービス
- 楽天モバイル:専用アプリからなら無料
- mineo:10分かけ放題は月額850円
- UQ Mobile:10分かけ放題は月額770円
- povo:5分かけ放題は月額500円
専用アプリを使う制限はあるが、通話無料の楽天が最安値。同じ10分かけ放題ならmineoよりUQ Mobileの方が80円安い。
楽天モバイルは何時間話しても無料だし、データ容量も消費しない。
通信品質
- 楽天モバイル:5GBまではau回線を使用できる。地域によっては楽天回線のみ
- mineo:3大キャリアから選べる。昼休みなど混雑時は繋がらないことがある
- UQ Mobile:au回線と同等
- povo:au回線
楽天モバイルは従来通り5GBまでau回線を利用できる。ただ東京の一部地域などauのローミングをやめてしまったエリアもある。楽天モバイルの回線品質はかなり充実してきたが、地下鉄など屋内では3大キャリアに比べて弱いという報告も多い。
mineoは他のMVNOと同様に昼休みなど混雑時に弱い。今回から3大キャリア全てが同価格になったので、地域や好みによって選びやすくなった。
UQ Mobileの通信品質はauと同等と言われるので、通信品質ではpovoとUQ Mobileが上だ。
制限事項
- 楽天モバイル:1年間は無料。2回線目は3GBまで980円
- mineo:5Gはオプション扱い。余ったデータ容量は翌月に繰越し。家族でシェア
- UQ Mobile:余ったデータ容量は翌月に繰越し
- povo:申し込みはWebのみ
楽天モバイルは1年間無料を継続中。今までキャンペーンに応募した人も期限までは無料。1GB未満が無料という特典は最初の1回線のみで、2回線目からは最低980円かかる。サブ回線として楽天モバイルと契約していたが、今回の改訂でメイン回線を楽天モバイルにMNPするとその回線は1GB無料扱いにならないので注意。
mineoは5Gはオプション扱いでプラス200円。フリータンクや家族割引などの特典は継続。
povoはahamoと同様にWebだけの受付。オンラインビジネスが専門の楽天が店舗での受付をメリットに挙げたのにはちょっと面白かった。
価格だけなら楽天モバイルだが
価格だけを見れば楽天モバイルが安い。3GB以下ではおそらくMVNOを含めて業界最安値だろう。自宅ではWi-Fiを使用する人にとっては素晴らしいプランだと言える。通話料金無料は圧倒的だ。
問題は通信品質だ。au回線のローミングが使えるエリアは良いが、楽天回線のみのエリアではメインの回線として使うには心許ない。筆者宅の近所も楽天エリアに入っているが、楽天回線を掴んだことが一度もない。
au回線がいつまで使えるかは楽天次第でユーザーは制御できない。1GB未満無料ならauに支払う回線使用料は膨大になるので、楽天としては早くやめたいところ。
3月末で東京都内のローミングが終了する予定だ。その後の繋がりやすさをみてから移行しても遅くないかもしれないが、300万人対象の1年間無料キャンペーンが締め切りになる可能性がある。
試しにサブ回線として契約してしまうと、いざメイン回線も楽天モバイルにMNPしても1GB未満無料の恩恵が得られない。
楽天モバイルにMNPするか、povoなどの3大キャリアと契約するか、MVNOと契約するかしばらく悩みそうだ。