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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

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ニコニコ動画の会員数減少。Amazon、Netflix、Huluなど動画配信サービスのビジネスモデルを比較

止まらないニコ動の会員数の減少

ニコニコ動画のプレミアム有料会員数の減少が止まらない。ピークの2016年には250万人いたプレミアム有料会員が194万人まで減っている。

アニメなどが鑑賞できるチャンネル有料会員は増えてきてはいるが、プレミアム有料会員の半分にも満たない。

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引用:カドカワ

ニコニコ動画やAbema TV、dTVなど動画配信サービスは増えてきた。サービスによって、収益を確保するビジネスモデルが個々に違っていて興味深い。比較してみよう。

異なる収益モデル

動画配信サービスで収益を上げるビジネスモデルとして、広告モデルと有料会員モデル、コンテンツ課金モデルがある。

広告モデルは、動画の間に広告を挟み、広告を企業に販売して利益を得るモデルだ。有料会員モデルは、有料会員のみに動画を鑑賞してもらい会費で稼ぐモデル。コンテンツ課金モデルは、映画やTVアニメなど一作品毎に買い取りまたはレンタル料金で利益を得るモデルだ。

 

ニコニコ動画

今回会員数減少が課題になっているニコニコ動画は会員モデルだ。ニコニコ動画の場合、無料でも多くのコンテンツを観ることができるが、有料会員は高画質で、有料会員は優先して鑑賞できるなどの特典がつく。ただ、コンテンツ量とアクセス数が減っており、会員になるメリットを求めるユーザーが減ったというより、母数である無料ユーザーが減少していると思われる。

 

Abema TV

サイバーエージェントが運営するAbema TVは広告モデルと会員モデルの両面で収益をあげようとしている。多額の投資の結果、良質なコンテンツは集まりつつあり、視聴者数は増加しているが、投資を支えるだけのマネタイズが鍵だ。

Abema TVは地上波TVの代替を狙っているので、ビジネスモデルも地上波TVと同様に「CM」だ。ところが、広告での収入が思わしくないので、会員モデルも開始した。

今期から電通などの大手広告代理店と組んだので、今後CMが増える可能性はある。ただ、そうすると地上波TVと変わらなくなるわけで、強制的に流されるCMをスマホになれた現代人がどこまで許容できるかが、次の課題になる。


YouTube

動画配信サービスの老舗であるYouTubeは、親会社のGoogle同様広告がメイン(有料会員もあるが売上における割合は少ない)。動画の前に、長い動画なら動画再生の間に広告を挿入している。Googleの場合、Youtubeの動画途中に流れる広告も大事だが、検索で効果的な広告を表示するための個人情報を収集している意味合いもある。

 

Netflix、Hulu、dTV

Netflix、Hulu、dTVは、有料会員モデル。Netflixは有料会員の会費で映画などを集め、自社制作のコンテンツを増やしている。アメリカではネット配信が流行する前から、ケーブルテレビで有料のコンテンツを購入する習慣があったので、会員モデルが入りやすいモデルだった。

Amazonプライム

Amazonプライムも会員モデルだが、独特なポジションにある。Amazonの場合、配送特典やAmazon MusicなどAmazonの多くのサービスの特典目当てで入会している人が多く、Amazonプライム・ビデオだけを目的に入会している人は少数派ではないだろうか。また有料コンテンツの販売・レンタルも行っているハイブリッドモデルだ。

Apple

Appleは、コンテンツ毎にレンタルか購入する必要があり、定額観放題の会員制がない。音楽には定額制のApple Musicがあるので、Apple Moiveが始まるのも時間の問題と思われるが、ホリデーシーズン前で絶好の機会だった秋イベントでも発表はなかった。

 

まとめると、こんな感じ。

  • 広告モデル:YouTube 、AbemaTV
  • 会員モデル:ニコニコ動画、Netflix、Hulu、dTV
  • コンテンツ課金:Apple
  • ハイブリッド:Amazonプライム

まだ勝者は決まっていない

現在まだ各社が競争している状態で、どれが勝利するか不明だが、会員モデルであれば他を圧倒する作品数をもつNetflix、動画だけではなく包括的なサービスを提供するAmazonプライム、広告モデルで一日の長があるYouTubeが強いように思う。

NetflixやAmazonプライム・ビデオとコンテンツを比較すると、ユーザーがアップロードしたコンテンツがメインのニコニコ動画で会員モデルはなかなか厳しい状況だ。だからこそチャンネル有料会員にフォーカスしはじめているのだろうが、AppleやAmazon、老舗のTSUTAYAなど多くの強豪がひしめく分野である。

下落傾向から打破するためには、新たな収益モデルを確立するのが急務だ。日本発の独創的なサービスだったニコニコ動画がこのまま衰退していくのは寂しい。