スマートロック
スマートフォンやスマートウォッチで玄関の鍵が開けられるスマートロック。物理キーを使わなくても家に入れるので、スマホだけ持って出かけられる。一度使うとやめられなくなる。
スマートロックで有名なのが、ソニー系のメーカーQrioが開発した「Qrio Lock」とベンチャー企業のCANDY HOUSEが開発した「セサミ」だ。セサミの最新モデル「セサミ3」を発表した。
Qrio Lockとセサミ3を比較してみます。
- スマートロック
- スマホ
- Apple Watch
- オートロック機能
- 手ぶら解錠機能
- 合鍵シェア
- スマートスピーカー
- リモコンキー
- 対応したサムターンの種類
- 連続待機時間
- サイズ
- 価格
- 購入方法
- まとめ:セサミ3の6勝3敗3引き分け
スマホ
Qrio Lockもセサミ3もスマホのアプリで解錠できる。スマートロックで一番肝心なのは反応速度だが、環境や状況によって異なるので比較は難しい。デモを見る限りはWi-Fiモジュールを併用したセサミ3の反応速度はかなり早い。
セサミ3は、iOSのウィジェットにも対応している。ロック画面から右にスワイプするだけで解錠できる。
- スマホ:セサミ3
Apple Watch
両方ともApple Watchに対応している。コンプリケーションにも対応していて文字盤から操作できる。
セサミ3は複数のデバイスとBluetooth通信ができる。前モデルであるセサミミニとQrio Lockは単体のデバイスしかBluetooth通信ができないので、Apple Watchと接続しているときはスマホで解錠ができない。
- Apple Watch:セサミ3
オートロック機能
ドアを閉じた時に自動的に施錠するオートロック機能はホテルみたいで便利だ。両モデルとも対応している。Qrio Lockのオートロックは付属の開閉センサーを用いる。センサーでドアが開いたことを検知してドアが閉じた直後に自動施錠する。その代わりに時間設定はできないのと、開閉センサーを壁に設置しないといけない。
セサミ3は解錠してから施錠するまでの時間を設定できる。便利そうだけど、宅配便業者が来て、ドアを開けた時に荷物を受け取る間に施錠してしまう。Qrio Lockならそんなことはない。Qrio Lockの方が便利かな。
- オートロック:Qrio Lock
手ぶら解錠機能
ドアに近づくと自動的に解錠する機能。近づいたかどうかはGPSとビーコン通信で判定している。ただ、屋内だとGPSでの位置情報がうまく取得できないので、不安定だ。筆者宅のQrio Lockは自宅にいるのに間違えて解錠することがあるので、設定をオフにした。
セサミ3はNFCに対応していて、NFCタグシールが1枚付属している。NFCタグにスマホを近づけると、それだけで解錠できる。かざすだけで解錠されるのでこれはかなり便利。
- 手ぶら解錠機能:セサミ3
合鍵シェア
来客する人に時間制限の鍵をシェアすることができる。Qrio LockはLINEでシェアが可能。セサミ3はQRコードとメールでシェアできる。
- 合鍵シェア:引き分け
スマートスピーカー
両方とも別売りのWi-Fiアダプターがあれば、Amazon Alexa、Google Nestを使って音声で鍵をコントロールできる。
- スマートスピーカー:引き分け
リモコンキー
スマートロックを使うためにはスマホかApple Watchが必要なので、スマホを持たない子供は使えない。Qrio LockにはQrio Keyというリモコンキーがある(価格4,500円)。セサミ3にはリモコンキーはない。もちろんスマートロックを設置しても元々の物理鍵は使える。
- リモコンキー:Qrio Lock
対応したサムターンの種類
鍵にはさまざまな形があるので、アダプターを使って調整しないとスマートロックが設置できない場合がある。両方ともアダプタを用意して使えるようにしている。
Qrio Lockは別売りのアタッチメントを使うことでいくつかの種類のサムターンに対応しているが、下記のサムターンには非対応。
セサミ3はかなりのサムターンに対応している。また対応していないサムターンの場合はキャンディハウスに連絡すると3Dプリンターでアダプタを作ってくれるそうだ。ただ、以前は無償だったが、2021年2月から有償対応になった。
- 対応したサムターンの種類:セサミ3
連続待機時間
両モデルとも乾電池を内蔵している。Qrio Lockは単3リチウム電池を4本を積んでいて、1年以上使えるそうだ。2本の電池が切れても、残りの2本があれば動作するので、電池が切れて立ち往生することはない。
セサミ3は単3リチウム電池2本で公称510日使える。
連続使用時間はセサミ3の方が長くて経済的だが、Qrio Lockのように予備がないので電池が切れると解錠できなくなる。電池の容量が減ると通知は来るが、予備があると安心だ。
- 連続待機時間:引き分け
サイズ
サイズ・重量ともセサミ3の方が軽い。
- セサミ3:92.7 mm x 57 mm x 54.5 mm。107g
- Qrio Lock:115.5 mm x 57 mm x 77 mm。207g
セサミ3はQrjo Lockより一回り小さいので設置しやすいし、目立たない。両モデルとも両面テープでドアに設置するので、軽い方が安心だ。セサミ3はQrio Lockの半分程度の重さしかない。
- サイズ:セサミ3
価格
- セサミ3:5,800円
- Qrio Lock:25,300円
セサミ3は5,800円でスマートロックの中では驚異的な価格だ。Qrio Lockは現在Amazonだと20,000円で購入できるが、それでも価格差は4倍近い。
Wi-FiモジュールもQrio Lockが7,850円、セサミ3が1,980円で、セサミ3の方が断然安い。
価格は圧倒的にセサミ3。
- 価格:セサミ3
購入方法
Qrio LockはAmazonで購入できる。現在在庫も豊富なので、すぐに配送してくれる。
セサミ3は、自社のサイトでしか購入できない。発売当初なので発送も遅く、現在(2021/02/05)は2月末配送となっている。普通にAmazonで販売して欲しい。
- 購入方法:Qrio Lock
まとめ:セサミ3の6勝3敗3引き分け
- スマホ:セサミ3
- Apple Watch:セサミ3
- オートロック:Qrio Lock
- 手ぶら解錠機能:セサミ3
- 合鍵シェア:引き分け
- スマートスピーカー:引き分け
- リモコンキー:Qrio Lock
- サムターンの種類:セサミ3
- 連続待機時間:引き分け
- サイズ:セサミ3
- 価格:セサミ3
- 購入方法:Qrio Lock
セサミ3の6勝3敗3引き分けという結果となった。新しくなったセサミ3は多くの新機能とブラッシュアップが行われた。特にマルチデバイスに同時通信できるのは良い。スマートロックを使っているとApple WatchとiPhoneでバッティングして接続できないことがあるので、それがなくなったのは単純に嬉しい。NFCとウィジェットに対応して、簡単に解錠するというスマートロックの究極目標に一歩近づいた。
セサミ3とQrio Lockは価格差が大きいので、別カテゴリーの製品といって良いかもしれない。セサミ3は安いので、スマートロック初心者の方には最適な製品だと思う。