Tverの伸びが止まらない
Tverの利用が伸びている。3月の再生数は1億8000万を超え最高記録を達成した。ユーザー数も1967万人と過去最高。
視聴者数に合わせて、Tverで視聴できるレギュラー番組も増えて、多くのドラマやバラエティ番組を含めた350番組をTverで視聴できる。一般の人にもTVerでの視聴が常識化してきた。
TVerの現在地を見てみます。
地方局制作の番組がTVerに
TVerが画期的なのは地方でも中央の番組を視聴できることだ。東京に住んでいるとわからないが、民放が2局しかない地方もあり、地上波では視聴できないキー局の番組も多い。
地方局は地方独自のCMを流すことで経営が成り立っている。TVerの広告は独自のもので、地域ごとのCMは流れない。このままでは地方局の存続できなくなるが、地方局も座して死を待つのではなく、色々と工夫をしている。
地方局は独自制作の番組をTVerにアップすることを始めている。TVerでの視聴数が増えれば広告費が地方局に入る。地元出身の芸人を呼んだ地方独自の番組を制作し、TVerに載せている地方局がある。その地方以外では視聴できない地方局の番組がTVerなら全国で視聴できる。
地方局にとってTVerは経営を揺るがす存在であるのと同時に全国に番組を発信するアイテムでもある。
衰退するレコーダー、大人気のnasne
以前はテレビとセットで購入することが多かったレコーダーだが、TVerがあれば録画して視聴する手間がいらないので、レコーダーを購入する人は減ってきている。
一方でテレビ番組を録画しネットで視聴できるnasuneは人気でバッファローから発売と同時に品切れが続いている。
TVerは主に地上波でBSの番組はほとんどない。nasneは地上波だけではなくBSやCSの番組も録画視聴できる。
TVerにはアップされない番組を録画して視聴できるので、地上波テレビの補完デバイスとして、レコーダーよりも安価なnasuneには一定の需要がありそうだ。
テレビリモコンにTVerボタン
TVerボタンがテレビリモコンにはじめて搭載された。TVerはネット視聴がメインだったが、テレビ受像機でレコーダーと同じような使い方が今後増えていきそうだ。
TVerボタンを追加したテレビが増えれば、TVerがテレビ機能としてさらに一般化し、地上波テレビとネットテレビの融合が起きるかもしれない。
地上波テレビの補完的役割を担うTVer
後から再生できない地上波テレビの欠点を補完する役割をTVerが担うようになってきた。テレビリモコンに搭載されると、ネットリテラシーが低い視聴者も利用できる。
今後は、TVerを考慮した番組制作も増えてくるだろう。TVerはつまらなければすぐに視聴をやめることができるし、早送りも可能だ。例えば好きなタレントが出演している場面だけを視聴することがTVerでは簡単にできるので、途中から観ても面白い番組が増えてくると思われる。