iPhone 12は4種類?
今年の秋に発売されると思われるiPhone 12は4種類になると、Appleの情報ではおなじみのMing-Chi Kuo氏がレポートしている。
現行iPhone 11シリーズは、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxの3種類だったが、それにもう1モデル増えるという。
Appleはなぜモデル数を増やさないといけないのか、考えてみます。
増えるモデルは?
3モデルから4モデルになって増えるのは、iPhone 12の小型モデルだ。
- iPhone 12:5.4インチ有機ELディスプレイ。デュアレンズリアカメラ
- iPhone 12:6.1インチ有機ELディスプレイ、デュアルレンズリアカメラ
- iPhone 12 Pro:6.1インチ有機ELディスプレイ、トリプルレンズリアカメラ
- iPhone 12 Pro Max:6.7インチ有機ELディスプレイ、トリプルレンズリアカメラ
次期小型iPhoneであるiPhone 9が登場したら、現行では最小の5.4インチモデルが登場するとは、にわかには信じられないが、予想されるスペックを見ると、納得できる部分もある。
液晶モデルを廃止?
新しいラインナップでは、液晶モデルが廃止されている。現行のスタンダードモデルであるiPhone 11は液晶モデルだが、今年は全モデルが有機ELとなる。そうなるとProモデルは有機EL、スタンダードモデルは液晶ディスプレイという区分が崩れることになる。
スタンダードモデルに有機ELを搭載するとディスプレイサイズが小さいProモデルの方が、標準モデルより格下っぽくなるので、iPhone 12 Proも6.1インチと大型化して、iPhone 12と遜色ないサイズのボディになると予想されている。
標準モデルとProモデルの新しい区分となるのが、カメラの数だ。標準モデルのiPhone 12はデュアルレンズ、Proモデルはトリプルカメラと差別化される。
5.4インチはなんのため?
有機ELディスプレイをスタンダードモデルにも搭載することで、6.1インチモデルが登場する理由はわかるが、小型の5.4インチモデルを新たに追加する目的はなんだろう。
4.7インチディスプレイのiPhone 8と同じ大きさでiPhone SE後継のiPhone 9が登場すると噂されているのに、サイズがかなり近い5.4インチが必要な理由は一見よくわからない。
一つ言えるのは、iPhone 9が液晶モデルで、5.4インチiPhone 12が有機ELモデルとなり、差別化を図る可能性があるということだ。
廉価版である液晶ディスプレイiPhone 9とは差別化し、スタンダードモデルの小型版として有機EL5.4インチiPhone 12を追加するという説だ。
もし、本当に5.4インチiPhone 12が登場するなら、Appleは小型iPhoneの需要が廉価版iPhone 9だけではカバーできず、スタンダードモデルであるiPhone 12でも必要なほど旺盛だと判断したことになる。
ディスプレイの大型化はノッチレスを示唆?
iPhone 12 Proが、5.8インチから6.1インチに拡大しているが、iPhone 12 Pro Maxも6.5インチから6.7インチに拡大している。
微妙にディスプレイが拡大するのはノッチが小さくなるからかもしれない。AppleはFace IDからディスプレイ埋込み型Touch IDへの移行を検討していると言われる。
Face IDはマスク姿では使えないなど課題も多い。三年目を迎えたノッチデザインにも慣れてきたが、ノッチが無いほうがスッキリするのは間違いない。
ディスプレイ埋込み型Touch IDへ移行し、ノッチが小さくなれば、ディスプレイがわずかに拡大する理由もうなずける。
4モデルには懐疑的
4モデルの内容をここまで見てきた。5.4インチディスプレイモデルは小型iPhoneの需要をカバーするために追加されると仮定できるが、筆者は懐疑的だ。小型iPhoneの需要は一定数あるが、スマートフォンでできることが増え、多くの人がディスプレイを眺める時間が増えた現代では、小型ディスプレイへの需要はそこまで多くない。
そういったiPhoneを求める層は価格の優先順位が高く、高価な有機ELモデルをわざわざ購入するとは思えない。液晶モデルで安いiPhone 9を選択する人が多いのではないか。
- iPhone 12:6.1インチ有機ELディスプレイ、デュアルレンズリアカメラ
- iPhone 12 Pro:6.1インチ有機ELディスプレイ、トリプルレンズリアカメラ
- iPhone 12 Pro Max:6.7インチ有機ELディスプレイ、トリプルレンズリアカメラ
現段階では、今年のiPhoneは3も出ると予想しておく。