任天堂は『Nintendo Switch』を3月3日に発売した。Wii Uの反省を踏まえて、ハード・ソフトとも多くの点を任天堂は改善した。ネットでの評判も上々である。
発売前にあがっていた懸念点と今後の課題を記す。
モダンになったOS
遅い起動、いつ終わるかわからないアップデート、Wii U OSの評判は散々だったが、Switchでは改善している。サクサクした動き、考え抜いた結果であるシンプルなメニューはモダンな印象を受ける。
今回ターゲットである大人を意識したメニュー画面になっており、スマホに強く影響を受けている。
Wii U同様に発売当日にアップデートがかかったが、Switchでは数分以内に完了した。今回は下位互換がないので旧機種のバックアップ・リストアも不要でスムーズに移行できる(Wii Uではこの作業に半日近くかかった)。
HDMI CECに対応
発売当日のアップデートでSwitchはHDMI CEC(HDMIリンク)に対応した。Wii Uでは最後まで未対応だったし、仕様も公開されていなかったので危惧していたが、きちんと間に対応してきた。液晶からテレビ画面へ簡単にスイッチできるのが売りなのだから、TVリモコンの操作が必要では煩雑過ぎる。
大きな不具合なし
発売前には悪い噂も流れたが、目立った不具合はない。左ジョイコンの遅延もどうやらボンバーマンRで起きる固有の問題のようだ。
ジョイコンの充電は面倒
3つのモードで遊べるSwitchだが、どのモードで遊んでも充電の課題がある。
- TVモード・・・ドックに繋がる本体は問題ないが、ジョイコンは24時間しかバッテリーが保たない。ジョイコン単体では充電できないので、遊び終わったら毎回本体に接続しないといけない
- テーブルモード・・・USB-C端子が下部にあるので充電しながら遊べない
- 携帯モード・・・本体に接続しているジョイコンの充電は問題ないが、本体のバッテリーはゼルダで遊んでいると3時間ぐらいしか保たない
ジョイコン充電グリップを購入すれば、遊びながらでもジョイコンを充電できる。
据え置き機であればTVモードがメインの使いみちになるのだから、同梱のの充電できないグリップではなく、こちらの充電グリップを同梱してほしかったがコストの関係だろうか?
最大の課題はソフトウェアの供給
ローンチのゼルダは高評価だが、Wii U版もあるので、ゼルダのためだけにSwitchを買う理由に乏しい。1-2-Switchは同梱するべきボリュームでローンチの起爆剤になりそうもない。
当初から言われているようにローンチの弱さをカバーするソフトウェアが任天堂とサードパーティーから計画的に供給されるかどうかがSwitchひいては任天堂の命運を決めることに変わりない。