25%の下落
任天堂の株価が下がっていると話題になっている。年初来高値の49,980円から25%下落した。
アメリカで昨年比の販売台数が落ちたことが嫌気された。
さらに世界最大のゲームイベント「E3 2018」に合わせて、任天堂が発表した新作ゲームの内容が新鮮味に乏しく、失望売りを誘った。
「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」が12月、「ポケモン Let's Go! ピカチュウ・イーブイ」が11月と大ヒットを見込める大作の発売が遅く、その間を埋めるサプライズがなかった。
Wii低落の再来?
ゲームソフトの欠乏は任天堂がもっとも危惧していたことだ。大ヒットしたWiiが失速したのは、新しいゲームが継続的にでなかったからだ。
Wiiの二の舞を避けるために、任天堂はSwitchで定期的に新作を供給できるように自社ソフト開発のスケジュールを綿密に設定した。ダウンロードソフトを始めサードパーティのソフトもWiiに比べれば増えてきている。
ただ、Switch専用のサードパーティ製大作ソフトが少ない。大作の多くはPS4とのマルチだ。
任天堂ソフトしか売れないSwitch
任天堂のハードの場合、任天堂のソフトばかり売れるので、サードパーティがSwitchだけに注力しづらい状況がある。
今週のソフト販売ランキングで、15位以内にSwitchのソフトが9本入っているうちの8本が任天堂製だ。サードパーティ製はわずか1本。その1本であるバンダイの「LITTLE NIGHTMARES」は、もともとダウンロード用のゲームで、他のソフトにくらべて安く(3,456円)、しかもPS4とのマルチだ。
引用:メディアクリエイト
しばらく辛抱の任天堂
予想外のSwitchの人気でサードパーティもゲーム開発に本腰を入れているとは思うので、数年後にはSwitchにあった大作がでてくるかもしれない。
Switchの未来に筆者は株価下落ほど悲観していない。今回もパーティー用ゲームの新作「スーパーマリオパーティ」を発表しているし、国内では週4万台前後本体が売れている。
今夏に大作をひとつ欲しい気はする。「Nintendo Labo」を絡めた新しい遊びを提案できると国内は年末の大作ラッシュに繋げられると思う。
問題は北米だ。PS4が絶好調のアメリカをどう攻略するかが、2年目のSwitchに問われている。そのためには、国内外のソフトウェアベンダーを取り込み、Switchらしい大作を継続して開発してもらう施策が必要だと思う。