宝島社より 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」 が発売になりました。私にとっては初の商業出版になります。
自分の小説が本屋に並ぶという中学生からの夢がようやく実現します! 興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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本とCDの違い

CDを買う人が減っています。この10年でCDの売り上げは半減しているそうです。人々が音楽を聴かなくなったわけではなく、音楽ファイルやサブスクによる音楽配信で聴くようになったわけです。
DVD・Blu-rayも同様で、売り上げが減少していて、サブスクによる映像配信で視聴する人が増えています。

僕はデジタル大好き人間なので、電子書籍も好きですが、紙の本を読む機会は減らず最近はむしろ増えている感じです。
書籍も同じように、紙の本が電子書籍に取って代わられると語られる言説も多いですが、本とCDは決定的に違うところがあります。

本は常に触っていられることができる点が大きく違います。物理メディアであるCDもDVDもジャケットと円盤メディアに触れることができますが、音楽や映像を視聴するときにジャケットを触れ続けている人は少ないでしょう。本体である円盤はデッキに入っていますし、ライナーノーツをずっと読み続けている人はいないでしょうし、映画だと部屋を暗くして読めないし。

紙の本を読んでいる間、読者は紙の手触りをずっと感じ続けることができます。ページを捲る軽やかな感触が指に伝わり、ページ数の厚みを確かめて「もう少しで読み終わる」と寂しい思いをし、紙に匂いを嗅ぐことも、電子書籍にはない紙の本の愉しみです。

紙の本は並べておくと装飾にもなります。CDもDVDも並べられますが、限定版でなければ、ケースは本よりも薄いですよね。

フォントサイズを変えられ、栞が不要な電子書籍は確かに便利です。便利なものは好きですが、便利ではない状態も、また好きです。

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