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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の 「夏のピルグリム」 が7月18日に発売になります。初の単行本形式の小説です。
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セブンペイの失敗の源流は「セブンプレミアム」の成功にある

セブンペイ撤退

多く報道されているとおり、不正アクセスがありサービス停止していたセブンペイを廃止するとセブン&アイ・ホールディングスが発表した。

セブンイレブンほどの大手が立ち上げたサービスがろくに稼働もしないで廃止になるのはかなり異例だ。

不正アクセスの原因はまだ曖昧なままだが、セキュリティシステムの改修と今回のブランドイメージの悪化を挽回するよりは、いっそ廃止したほうが得策だと判断したのだろう。

ファミペイなど他の多くのサービスが導入に成功しているのに、どうしてセブンペイだけが廃止に追い込まれたのか考えてみます。

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内製化を好むセブンイレブン

セブンペイ失敗のひとつの要因が内製化にあると言われている。セブンイレブンは昔から内製化が好きな企業の印象がある。

プライベートブランド戦略を進めた企業のひとつがセブンイレブンだ。メーカーのブランドではなく、自社ブランドを冠して安価で販売するプライベートブランドで最も成功したのがセブンイレブンだ。「セブンプレミアム」というプライベートブランドの「ブランド化」という新たな潮流を作った。

セブン&アイ・ホールディングスがセブン銀行をはじめたのは2001年。物流と小売企業であるセブンイレブンが銀行業を行うのは当時かなり奇妙に思ったが、これも「内製化」の一環だ。当時からATMはコンビニエンスストアの主要な業務の一環となっていた。これを内製化すれば、手数料収入も得られる。

ネット通販に驚異を感じたセブンイレブンは、インターネットショッピングモール「オムニ7」を立ち上げる。セブン銀行のシステムは金融システムの特殊上、日立製作所や野村総合研究所が開発したが、その時のコストが多額だったからか、オムニ7は社内開発をすすめた。

インターネット企業以外ではシステムの外注化を行う企業が多いが、セブン&アイ・ホールディングスではシステムの内製化のためにシステム情報部の拡張を行った。

これらの取り組みは、セブンイレブンの実質の創業者である鈴木敏文元会長の指示があたっと言われる。セブン銀行もオムニ7も鈴木元会長の強力なリーダーシップにより進められたプロジェクトだ。

セブン銀行は成功したが、オムニ7は思うようにいかず、鈴木会長も退任してしまった。あとには膨張したシステム情報部門だけが残った。

ライバルに追いつくため、また消費税増税前にセブンペイを開始するためにシステム開発を急がざるを得ず、内部のシステム情報部門に頼ることになった。

現経営陣は鈴木体制の否定・改善を目指しているが、社内部門の圧力と成功体験から逃れることができなかったのではと想像する。

期限が迫り、外部の意見を取り入れづらい内部で開発したことがセブンペイ失敗の遠因だったのではないだろうか。そうだとすると、日本有数の成長企業であるセブンイレブンも成功体験の呪縛から逃れられなくなったことになる。

 

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