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AirTagに穴があいていない3つの理由。エコシステム構築のため?

AirTagにないもの

物忘れ防止タグ「AirTag」を入れておく場所は案外難しい。AirTagは忘れそうなものにつけておく必要があるが、円形でツルツルしているので、カバンに入れておくとカバンの中でAirTagがなくなってしまいそうだ。財布に入れてもかさばるので、意外とつけておく箇所に悩む。

それもこれもAirTagに穴が開いていないからだ。穴が開いていれば紐で吊るすことができる。ライバル機器であるTileには穴が開いている。

AirTagにどうして穴があいていないか考えてみます。

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小型化したかった

穴をあければ、それだけサイズが大きくなる。毎日持ち歩くものなので小さければ小さいほどよい。特に財布に入れておくなら、小さく方が邪魔にならない。

シンプルなデザイン

Appleのデザインといえばシンプルでスマート。Appleの製品に穴があいているものはない。携帯電話にストラップホイールがあるのが主流だった時代にiPhoneは最初からホイールがなかった。AirPodsのケースにも穴がない。

Appleのデザインのほとんどが左右対称だ。MacもiPhone、AirPodsケースも、ボタン以外の部分は左右対称なのだ。Digital CrownがあるApple Watchだけは左右対称ではないが、これは過去の腕時計のデザインを踏襲しているからだ。穴があれば左右対称のデザインではなくなる。

シンメトリーなデザインを好むAppleの社内では「穴をあけましょう」とは言い出せないのかも。

エコシステムの構築

最近のAppleは、iPhoneのケースやApple Watchのバンドなど、自社製品のアクセサリーを多く販売している。AirTagの発表と同時にアクセサリーの販売を開始した。

アクセサリー販売はAppleの売上に貢献しているわけだけど、iPhoneの売上からすればごくわずかだ。それでもAppleが多種多様なアクセサリーを提供しているのは、自社製品の使い方を伝えるのと、良質なアクセサリーを提供してサードパーティ製の質をあげる思惑がありそうだ。

Appleがアクセサリーを販売する以前は、サードパーティ製のアクセサリーには質が悪いものも多かった。Appleが標準的なアクセサリーのモデルを示したことで、サードパーティ製の質が上がり、様々な種類のアクセサリーが販売されるようになった気がする。

Appleの強みは、数多くのサードパーティ製の周辺機器があり、Apple製品を中心としたエコシステムを構築している点だ。Apple製品は販売される台数が多いので、必然的に多くの企業がApple製品のアクセサリー市場に参入し、ケースやアクセサリーを選ぶ楽しみができている。あまり売れていない製品だとアクセサリーも少なく選択肢が限られる。

AirTagに穴がないので、カバンにつけるためにAirTagに取り付けるキーリングを使う必要があり、Appleが純正のキーリングを販売している。

同じようにサードパーティーからも多くのアクセサリーが販売されている。これからも、アイディアに富んだAirTagの新しい使い方を教えてくれるアクセサリーが登場するだろう。

AirTagに穴がないのは、アクセサリー市場を活性化する目的があると思う。

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AirTagに穴がないのはエコシステムの構築のため?

AirTagに穴がないことで、キーリングやストラップをつけるためのアクセサリーが売れる。Appleの売上だけではなく、サードパーティーが多種多様なアクセサリーを販売することでAirTagを中心としたエコシステムが構築される。サードパーティ製の目新しいアクセサリーが発表されればニュースになり、その度にAirTagが注目される。また多くの企業が参入することで、新しい使い方を提案される可能性が高い。

Appleがそこまで考えてAirTagに穴をあけなかったかはわからないが、新しいカテゴリーの製品が新しいエコシステムを構築するのは間違いないだろう。

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