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ahamoの先に何が起こるか考えてみる。窮地に立つ楽天モバイル

ahamoは3月から

データ容量20GBで月額2,980円の「ahamo」が話題だが、開始は2021年3月で現在は先行エントリー受付中だ。

まだahamoはスタートしていないが、インパクトが大きいサービスなので、さまざまな動きが各社で出ている。

KDDIの高橋社長は、1月に対抗プランを出すと発言している。

ahamoを発表したNTTドコモも5Gプランを1000円値引き大容量プラン「5Gギガホ プレミア」と600円値引きした4G向けの「ギガホ プレミア」を4月1日から提供すると発表した。

ahamo以降の日本の携帯電話事情を考えてみます。

 

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KDDIの戦略は?

ahamoは概ね好評価でユーザーに受け入れられているように見える。Amazonプライムとのパック料金を発表して批判を浴びたKDDIも来月には同程度のプライスで発表すると思われる。

ただ、KDDIは今までサブブランドであるUQ Mobileで総務省の値下げ圧力に対応しようとしてきたが、現状のUQ Mobileのプランはahamoより高い。

メインブランドであるauがahamoと同程度のプランになるとUQ Mobileが存在価値を失ってしまう。時間をかけて育ててきたUQブランドを捨てるわけにもいかないので、auではなくUQでahamoに対抗するのではないか。その際に移管手数料を無料にすることで、メインとサブの垣根をなくすという手段に出るのでは。

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ソフトバンクは?

ソフトバンクもワイモバイルでahamoに対抗すると思われるが、現状よりかなりの値下げが必要になる。急速に店舗数を増やしてきたワイモバイルは、ahamo流に店舗でのサポートを除外すると、系列店への影響も多い。ahamoのようにネット販売が主流になれば、店舗経営はおぼつかなくなる。全国に営業網を敷き、多くの系列店を擁するソフトバンクにその決断ができるか。

総務省と対立することも多かったソフトバンクはahamoとは異なる値下げプランを検討しているのではないか。

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MVNOは?

格安SIMはどうなるか? MNOより安いことがセールスポイントのMVNOのほとんどがahamoより高い価格設定になっている。そもそも店舗販売がほとんどないMVNOにとって、20GBのahamoに対抗するのは非常に困難だ。

MVNOはMNOに回線使用料を支払って運営している。20GBの大容量プランであるahamoに対抗すると、流れるパケット量も増えてMNOへの支払いも増える。総務省の要請で回線使用料は安くなると思うが、”直販”であるMNOの値下げに対抗するのは厳しいと思われる。

MVNOの生き残る道はahamoがカバーしていない小容量プランだろう。NTTドコモも小容量プランを後日発表すると言っているが、高齢者のユーザーを多く抱えるドコモがサポートを除外した小容量プランを提供するのはリスクがある。本来サポートが必要な顧客まで「サポートなし格安プラン」に飛びついてしまうと苦情が殺到する事になる。「店舗販売を行わない」と言っても「安い」と聞けば店へ買いに行ってしまう顧客が出てくるのは間違いない。

MVNOは得意とする小容量プランに活路を見出すことになるのでは。

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楽天モバイルは?

ahamoに最も影響を受けると言われるのが楽天モバイルだ。楽天モバイルはahamoと同額の2980円の1プライス。同じ価格だが、現状の楽天モバイルとドコモの回線網では大きな差がある。楽天モバイルの自社回線は無制限だが、それ以外のエリアではauのローミングで5GBの制限がある。

楽天が自社回線をドコモレベルに充実させるまでには数年かかるといわれている。一年間無料の楽天モバイルは、有料に切り替わるタイミングで解約してしまうユーザーが出てくる。都内などのエリアではauとの契約が終わり、楽天の自社回線のみに変わる。以前より繋がりやすくなっているが、地下や屋内などでは楽天自社回線はauの回線品質に追いついていないと言われる。

楽天モバイルの受け皿として最も有力なのがahamoだ。これから回線敷設のインフラ費用がかかる楽天モバイルとしては、ahamoへユーザーが逃げるのはなんとしても避けたい。

そのためには、相当の値下げが必要になる。ドコモの回線比較を考慮すると、1,980円で無制限ぐらいのプランではないと現行の無料ユーザーを繋ぎ止めるのは難しいのでは。

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ahamoが揺るがす携帯電話業界

こうやって考えると、ahamoがよくできたプランだとわかる。注目の楽天モバイルと同額だし、UQ Mobileとワイモバイルのサブブランドに対抗できる価格設定だ。

ahamoがスタートするのは2021年3月。それまでの間に、各社さまざまな対抗策を検討しているところだろう。色々考えてみると、ahamoへの対抗はなかなか難しいことがわかる。「電電公社からのインフラが使えるNTTの完全子会社になったドコモはずるい」と他社が不満を言っても、ユーザーにとっては安さが正義だ。このまま3月を迎えれば多くのユーザーがahamoへ移行するのは間違いない。

あと2ヶ月。各社がどのような対抗を発表するか興味深い。

 
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