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Appleのパッケージサービス「Apple One」が必要な3つの理由と今後の見通し

Apple One

Appleが複数のサービスをパッケージ化した「Apple  One」の販売を開始すると報道されている。Appleのサービスには現在音楽配信サービス「Apple Music」、動画配信サービス「Apple TV+」、ストリーミングゲーム「Apple arcade」、ニュース配信サービス「Apple News+」、クラウドストレージサービス「iCloud」がある。

どれも単体のサービスなので、個別に契約し料金を支払う必要がある。全部契約したら結構な額になる。

これらのサービスをパッケージとして一括で安価に契約できるのがApple Oneらしい。発表時期は新型iPhoneと同じ9月か10月と言われている。

どうして今Apple Oneが必要なのか考えてみます。

Amazon Music

Amazon Music

  • 発売日: 2020/08/07
  • メディア: アプリ
 

 

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 Amazon Primeに対抗

音楽配信や映像配信などのこういったサブスクリプション型のサービスは、各社が競っている分野だ。主要なライバルの一つがAmazonで、Amazon Primeに加入すると配送特典やAmazon Prime、Amazon Musicなどが合わせて利用できる。日本だと月額500円程度で、個別のサービスに加入する必要はない。Amazon Music Unlimitedのようなアップグレード版はあるが、ちょっと楽しむならAmazon Primeだけで十分だ。

AppleがサブスクでAmazonに対抗し勝利するためには、統合型パッケージサービスが必要になる。

サービスの売上強化

Appleのサービス部門はAppleの大きな柱となっている。iPhoneやMacのハードと独自OSと密接に連携したApple Musicは多くの音楽ファンに受け入れられた。主力製品であるiPhoneの売上が頭打ちになってきている。AirPodsなどの周辺機器は伸びているが、サービスはAppleが伸ばすべき分野だ。サブスクは売り切りのハードウェアと異なり、毎月安定した売上が入る経営にとって好都合なビジネスだ。

Apple製品のユーザー以外にもサービスが売れれば、ハードウェアの売上げを補完できる。パッケージサービスを提供すれば、より多くのユーザーをとらえることができるかもしれない。

Apple TV+のてこ入れ

Apple Musicはある程度のシェアを握っているが、映像配信サービスのApple TV+の存在感はほぼ皆無だ。Apple TV+が後発なこともあるし、Netfilixなど強力なライバルも多い。Apple TV+の多くは独自コンテンツなので、ライバルに比べてコンテンツ数ははるかに少なく、数量では比較にならない。

またAppleのコンプライアンスにあった穏やかな内容が多く、安心して鑑賞できる反面、面白みに欠ける評価もでている。

自社制作のコンテンツをそろえるには時間がかかるので、Apple TV+がAmazonやNetfilixと対抗できるまでにはかなりの年月がかかりそうだ。

単体で売れないなら、人気のApple Musicと抱き合わせで販売した方がシェアは伸びるに違いない。

Apple Oneは売れるか?

サービスの内容は既存のままなのだから、Apple Oneがユーザーに受け入れられるかどうかは、価格次第だ。日本だとApple Musicが月額980円でAmazon Music Unlimitedと同額だ。Amazon Videoが視聴できるAmazon Primeが月額500円なので、Amazon Music Unlimitedと合計した1,480円をApple Oneは切らないと勝負にならないだろう。

パッケージサービスだと値が張るしサービスも重複するので、Amazonと併用する人は少ない。Amazon Prime + Amazon Music Unlimittedの両方に打ち勝たないといけない。映像のほうはAmazon Videoに一日の長があるので、対抗するためには価格を下げる必要がある。iCloudなどをセットにしても1,300円以下にしないと苦しいと思われる。

と書きながら、Appleが自社のサービスをここまで安売りするとは考えづらいので、総合的なサービスでは(とくに日本では)Amazonの天下が続きそうな気がする。  

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は小説家です。
ブロックチェーンなどITを題材とした小説の他に、ミステリー、恋愛物、児童文学など様々なジャンルの作品を取りそろえています。
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