AppleのMRゴーグルが春に登場
AppleがMR(拡張現実)ゴーグルを6月前に発表するとBloombergが報じている。AppleがMRゴーグルを開発している噂はかなり前からあったが、開発に問題があったのかなかなか発売されなかった。
MRゴーグル「Reality Pro」は昨年末発売予定を延期して、6月のWWDC前に発表、秋に発売するそうだ。
OSはxrOS
Reality Proは新しいOS「xrOS」を搭載するそうだ。これでAppleのOSは、「macOS」「iOS」「iPadOS」「watchOS」「tvOS」に合わせて6種類になる。これだけのOSをアップデートし続けるのは大企業Appleでも大変だろう。
Realty Proのスペックは?
最近のAR/MRゴーグルはメタバースがひとつのトピックスになっていた。仮想世界「メタバース」はFacebook改めMetaが積極的に広めようとしていて、新しいARゴーグル「Meta Quest 2」を昨年発売した。
だが、Metaが望むようにメタバースは流行になっておらず、Metaは株価下落、リストラに追い込まれている。
Meta Quest 2はスペックも高いが、59,400円とかなり高価だ。この金額のゴーグルを多くの人が購入しメタバース世界に没入するとは現時点では考えづらい。
では、Appleのゴーグル「Reality Pro」はどのようなものになるのだろう。メタバースのような今までのAppleのサービスと全く異なるものではなく、現状のAppleサービと地続きのものになるに違いない。
AppleはiOSをベースとして、ウェアラブル端末であるApple Watch用の「watchOS」、大画面TVでもコンテンツを鑑賞できる「tvOS」と発展してきた。
「xrOS」はTVがなくても大画面で映像コンテンツを鑑賞できることに重点を置いているに違いない。Appleに限らず、最近のハードウェアはコンテンツを消費するためのデバイスの役割を担うことが多く、自社のハードウェアを広めることで自社のサービスを使ってもらう目的がある。
Realty Proはどこでも大画面でコンテンツを楽しめるデバイスとして販売するのではないだろうか。
もう一つの用途はMR(拡張現実)だ。現実の映像に情報を付加するMR。ただ、MRはビジネス面では有効だが、プライベートではなかなか使う用途が見出せない。自宅の映像に情報を付加しても、あまり楽しくない。自宅の家具の高さや、目の前の食べ物の値段がわかってもあまり嬉しくない。
MRは自宅ではなく外出先で使いたい。街の風景に店の情報や道順を透過して表示してくれれば便利だと思うが、現状のゴーグルをはめて自宅を出る勇気はない。軽量なサングラスタイプになって初めて外出先で使う気になれる。
当初Appleのゴーグルはサングラスタイプかと思ったが、ゲームや映像コンテンツを鑑賞するゴーグルタイプになったようだ。
Reality Proは売れる?
果たしてAppleのMRゴーグル「Reality Pro」は売れるのだろうか。Appleブランドとデザインで、どこでも気軽に大画面でゲームや映像を楽しめるゴーグルはある程度の人気が出るだろう。なかなか一般化しないAR/MRゴーグルが「Reality Pro」がヒットして、誰でも普通に使うデバイスになるかもしれない。