Apple Watch series 7発売
Apple Watch series 7が発売され、販売店などで触ることができるようになった。ディスプレイサイズというか表示面積が淵まで広がった印象で、ディスプレイが湾曲するギリギリのところまで表示されている。
ただ、前モデルとの大きな違いは、これだけ。他にも高速充電対応、防塵性能などの新機能はあるが、新しいセンサーの追加や外観に大きな違いはない。プロセッサも昨年、一昨年と変わらないといわれている。
Apple Watchの性能がここ数年変化が少なくなってきている。
どうして、このような状況になっているのか、考えてみます。
ウェアラブルデバイスの宿命
体に身につけるウェアラブルデバイスは小さく、軽量でなければならない。腕時計型のデバイスが大きすぎれば腕の動作に支障をきたすし、つけているだけで疲れてしまう。腕時計である以上、大きさに制限が出てしまうのだ。
新たなセンサーや機能を追加すれば、重量が嵩み、体積も大きくなる。ウェアラブルデバイスとしては致命的だ。
身につける人の体格がそれぞれ異なるのも課題だ。同じデバイスでも大きいと感じる人もいれば、小さいと感じる人もいる。Apple Watchは2種類のモデルを用意して、その人の体格に応じて選べるようにしているが、それでも人によってはどちらのモデルも合わない人もいる。
できるだけ多くの人に選ばれるためには、軽量で薄型なボディを維持する必要がある。
バッテリーの制限
電子デバイスにはつきもののバッテリーは、ここ数年進化が滞っていて、駆動時間を伸ばすには大容量のバッテリーを搭載しないといけない状態が続いている。スマホもノートPCの内部もバッテリーが大きなスペースを占めている。
Apple Watchも例外ではない。Apple Watchの駆動時間は最大18時間だ。これは以前からずっと変わらない。充電しなくても1日以上使いたい要望は以前からあるが、いまだに実現されていない。
小さいボディのApple Watchに搭載されるバッテリー容量に限界がある。新たなセンサーを増やせば、その分バッテリー容量を減らさないといけないし、バッテリーを減らせば駆動時間が短くなる。プロセッサが進化し省力化が進めば良いのだが、プロセッサの進化も滞っている。Apple Watch専用の小型プロセッサの更なる微細化が現時点では難しいのだろう。
機能の追加、バッテリー容量、駆動時間のバランスをとり続けながら、Apple Watchは進化してきたが、初代から7年が過ぎて、このバランスを維持しながらの進化が難しくなってきたのかもしれない。
来年はどうなる?
来年のApple Watchはどうなるだろう。ディスプレイサイズは3年ぶりに今年大きくしてしまったので、来年モデルは新しいセンサーなどの機能が欲しいところだ。
プロセッサは、3年連続ほぼ同程度の性能だったので、来年は大きく変えたい。プロセッサの省力化が進めば、バッテリーを減らしたり、駆動時間を伸ばしたりできるし、新たなセンサーなどの新機能を搭載できる。少しずつ大きくなってきたボディの大型化も、ウェアラブルデバイスとしては、そろそろ限界だ。
駆動時間をキープしながら、機能を増やせるかどうかは、新プロセッサの性能強化に掛かっているといえる。
来年、どんな進化が起きるか楽しみだ。