ミニプラン発表
ソフトバンクがLINEMOブランドで3G月額980円の新プランを発表した。LINEMOは20GB月額2480円(税込)のプランしかなかった。
ahamoにはじまったキャリアによる格安プランは、総務大臣の「わかりやすいプランにしろ」という圧力もありワンプランしかなかった(KDDIは「トッピング」という名称で通話無料などのオプションを提供している)。
そこにソフトバンクは新たなプランを投入してきた。どうしてワンプランでシンプルになったのに、また複雑化に向かっているのだろう。理由を考えています。
ミニプランの詳細
LINEMOの新プラン「ミニプラン」はどういう内容だろう。
データ量が20GBから3GBになり、月額基本料は2,480円から900円に値下げになっている。
実はそれ以外にも細かな違いがある。データ量超過後の通信速度も少し違う。今までのプランは1Mbpsだったのが300Kbpsに減速している。1Mbpsなら我慢できるが300Kbpsはちょっと遅い。
それ以外に各種キャンペーンも対象外だ。
ミニプランを発表した背景
ソフトバンクはミニプランを作ったのは、全体の60%のユーザーが3GB以下しか使っていないことを理由にしている。キャリアの新しい格安プランは20GBで統一されているが、多くのユーザーはそんなに使っていないので、そのユーザーのためにプランを提供すればユーザーを獲得できるとソフトバンクは考えたと思われる。
楽天モバイルの影響
ソフトバンクは言及していないが、新プランを設けた背景には、楽天モバイルの存在があると思われる。総務省のアンケートによると、3大キャリアから楽天モバイルへ乗り換えたユーザーが一番多いのはソフトバンクだ。乗り換えたユーザーの6.5%がソフトバンクとワイモバイルのユーザーだった。ドコモは3.9%、KDDIは5.6%なので、ソフトバンクが一番多い。3大キャリアの中でソフトバンクの契約者数が一番少ないので、インパクトは大きい。
楽天モバイルのプランは1GB無料3GB以下は980円だ。あまり使わないライトユーザーにとって楽天モバイルのプランは魅力的だ。しかも楽天モバイルは通話料が無料なので、3大キャリアとも充分競争力がある。
楽天モバイルの980円とLINEMOの2980円では3倍の価格差がある。これ以上の楽天モバイルへの流出を防ぐために、ソフトバンクは3GB980円の新プランを設けたに違いない。
新プランは楽天モバイル対抗
ソフトバンクが総務省の指示に抗って2つ目のプランを作った背景には楽天モバイルの存在があると思われる。ahamo登場以降、楽天モバイルの従量課金制、MVNOの値下げと、携帯電話料金の値下げが相次いでいて、2980円がすでに「高い」と感じるユーザーも多い。
新しいプランはソフトバンクが楽天モバイルに対抗する意思表示なのだと思う。ソフトバンクと楽天モバイルの仲は色々とあるしね。