マラソンするならNIKE+ Run Club
以前検証したように、Apple Watchをつけてマラソンするなら、NIKE+ Run Clubアプリ(以下、NRC)が現時点ではベストだと思います。
この記事では、NRCの設定と特徴を紹介します。
- マラソンするならNIKE+ Run Club
- iPhone版とApple Watch版
- 表示項目の設定
- 音声フィードバックの設定
- モチベーション維持のための機能
- コーチング機能
- 欲しいのは「1キロごとのペース」表示
NRCの最新機能は、こちら。
iPhone版とApple Watch版
NRCにはiPhone版とApple Watch版があり、Apple Watch単体でも動作するので、基本的にiPhoneを持ち歩く必要はない。
注意しなければいけないのは、iPhone版とApple Watch版アプリは連動していないので、iPhone版を起動してもApple Watchには何も表示されない。走りはじめるとき、iPhoneのNRCで「スタート」してもApple Watchの画面には何も表示されず、音声フィードバックもiPhoneから聞こえる。
他のアプリ、例えば「Runtastic」では「iPhone + Apple Watch」モードが選択できて、Apple Watchをサブディスプレイ代わりに利用できる。Apple Watchの画面で走行状態を確認したいときは、Apple WatchのNRCを起動しよう。
NRCは、Apple Watchがサブディスプレイにならない代わりに、Apple Watch単体でほぼすべての機能を網羅している。Apple Watch単体で音声フィードバックがあるのは筆者が知る限りNRCだけだ。
イヤホンを通して音声フィードバックを聴く時は、BluetoothイヤホンをApple Watchに接続する必要がある(イヤホンを使わなくてもApple Watchのスピーカーから音声を聴くことはできる、人に聞かれるけど)。
NRCを利用する時iPhoneを携帯する理由がないかというと、そうでもない。Apple Watchはseries 2以降はGPSを内蔵しているので、Apple Watch単体で距離を正しく計測できるが、バッテリーを消耗する。Apple Watchのバッテリー容量は少ないので、フルマラソンを走るとApple Watchのバッテリーでは心もとない。通常のランならApple Watch単体で問題ない。
いくつかの設定はiPhoneのアプリで行う必要もある。Apple Watchで設定できる項目は限定的。
<追記:2018/12/18>
最新バージョン:5.21.1でためしたところ、iPhoneのNRCを起動するとApple Watchと連動する。うまくいかないときもあるらしいが、筆者が10回ためしたところ、すべて成功した。
ちなみに、セルラーモデルでもNRCの挙動は変わらない。
表示項目の設定
- iPhoneのNRCアプリを起動
- 左上の自分のアイコン→「設定」→「ラン設定」をタップ
- 一番下の「Apple Watchの設定」をタップ
- 通知など各種設定の確認が終わったら「次へ」
-
「すべての数値」または「シンプル」な表示を選択できる。大抵の場合「すべての数値」で良いと思う。走行中にデジタルクラウンを回転させると、一番大きな数値を他の数値に変更できる。
- 距離:総走行距離
- タイム:総走行時間
- ペース:現在のペースまたは平均ペース
- 心拍数:現在の心拍数
「現在のペース」か「平均ペース」かは、「ランの設定」から選べる。
音声フィードバックの設定
走行中に音声で得られるフィードバックを設定できる。Apple Watch単体で音声フィードバックを得られるのは、筆者の知る限りNRCだけ。これだけでNRCを使う価値がある。走行中は頻繁に画面をチェックできないので、音声フィードバックがあると、今どれぐらい走ったのかわかる。音楽を流しているときは、音楽は自動的にフェードアウトする。
iPhoneの設定からフィードバック内容と頻度を選択できる。下は筆者の設定。走る距離にも夜が、0.5kmごとの頻度が良いと思う。あまり頻度を増やすとうざくなる。「マイルストーン/声援」は、設定した今日走る距離や時間を達成すると教えてくれる機能。
- 「設定」→「ランの設定」→「音声フィードバック」を選択
モチベーション維持のための機能
走るのが好きな人でも継続するのは大変だ。筆者はかれこれ10年近く走っているが、走りはじめる前や直後は「なんで走っちゃったんだろう」と後悔することも多い。
走り続けるためにはモチベーションの維持が大事だ。
NRCでは、「履歴」「トロフィー」「ランレベル」「ランキング」「チャレンジ」とランナーがランを続けるモチベーションを維持できる豊富な機能がある。
履歴
過去に走ったランを参照できる。Apple Watchでも、今月どれぐらい走ったか、過去の走った距離とタイム、走行履歴を確認できるが、iPhoneなら、実際の地図や1キロごとのペースなど詳細な情報を見ることができる。
トロフィー
iPhoneのみで確認できる。走った距離や頻度よって様々なトロフィーがもらえる。過去の最速記録もあれば、特定の日に走った記念のトロフィーもある。筆者が獲得したトロフィーはこちら。以前は独立記念日のトロフィーもあった気がするがローカライズしたときになくなった?
- 最長距離
- 最長時間
- 1KM最速記録
- 1マイル最速記録
- 5KM最速記録
- 10KM最速記録
- ハーフマラソン最速記録
- フルマラソン最速記録
- ブロンズ(1ヶ月に24KMのランを達成)
- シルバー(1ヶ月に40KMのランを達成)
- ゴールド(1ヶ月に80KMのランを達成)
- プラチナ(1ヶ月に160KMのランを達成)
- 週に3回ラン
- 週に5回ラン
- 週に7回ラン
- 3週連続ラン
- 4週連続ラン
- 5週連続ラン
- 6週連続ラン
- 3ヶ月連続ラン
- 6ヶ月連続ラン
- 9ヶ月連続ラン
- 12ヶ月連続ラン
- NIKE誕生日(NRCを開始した日にラン?)
-
バレンタインデーラン
- バースデーラン
- ゴーストラン(ハロウィンにラン)
- Just Do IT(日曜日に同チャレンジを達成)
- チャレンジ(一ヶ月に15KMランなどのチャレンジを達成)
ランレベル
総走行距離によってレベルアップする。ランレベルによって走行中の画面のカラーが異なる。ちなみに筆者は現在ブルー。
ランキング
友達を登録すると距離を競ったりできるらしいが、筆者は使っていない。
チャレンジ
チャレンジに参加して目標を達成するとトロフィーがもらえる。毎回参加の登録をしないといけないので、あまり使っていない。
走行後のメッセージ
走り終わると、画面に「頑張ったね」みたいなメッセージと、長谷川理恵さんや安田美沙子さんの音声メッセージが流れる。結構嬉しい。音声フィードバックを男性に設定すると、男性タレントのメッセージが流れるのかな。Apple Watch単体でも動作可能。
コーチング機能
マラソンは孤独な競技。あまり人に教わる機会がないと思うが、NRCでは目標に合わせたトレーニングプランと走り方をコーチングしてくれる機能がある。
マイコーチ
自分の目標に合わせてトレーニングプランを決めることができる。たとえばフルマラソンに参加するなら、最長26週間前から、毎日どのように走ればよいか教えてくれる。
用事や天候のためにプラン通りに走れないことが多いので、筆者は使っていない。
音声ガイドラン
走る姿勢やメンタルコントロールを走行中に教えてくれる。走りたいタイプと走行時間によって様々なプログラムを選択できる。
走行タイムに応じて、適切なガイドが入る。最後の1分だと「あともう少し! 焦らずペースを守って」とか。設定した時間を走り終わると、クールダウンの方法も教えてくれる。
フリーでのランと異なり、規定の時間をすぎると、それ以上のランは記録されない。
今まではiPhoneを携帯しないと使えなかったが、最近のバージョンアップでApple Watch単体でもこの機能が使えるようになった。
- NRCのアイコンをタップ → 左スワイプで「音声ガイドライン」
開始するには音声データを事前にダウンロードする必要がある。
音声ガイドラインを利用して走ると、通常イエローで表示される走行履歴がブルーになる。
欲しいのは「1キロごとのペース」表示
以前からずっと言っているけど、NRC最大の欠点は、1キロごとのペースが確認できないこと。長距離を走っていると、1キロごとに自分のペースが落ちているのかどうか気になるが、NRCでは表示できない。
ラン終了後は、アクティビティの履歴からは確認できるので、内部的にはデータをもっているはずなのに。
だから、筆者はフルマラソンを走ったときはApple Watch純正の「ワークアウト」と併用した。ワークアウトだと、1キロ走行する毎にペースを教えてくれる。
最新のwatchOS 5の純正アプリ「ワークアウト」では、直近1キロ ペースを表示し、自分がペースが落ちていると警告してくれるようになった。NRCと比較記事は、こちら。
音声ガイダンスがほしいならNRC、直近1キロのペースが知りたいなら純正「ワークアウト」。自分の走りのスタイルを考えて、アプリを選ぼう。