iPhoneにウィジェット?
次期OS「iOS 14」のホーム画面にウィジェットが置けるようになるとアメリカの9to5Macが報じている。
ウィジェットは天気やカレンダーなどをホーム画面に置ける機能で、アプリを開かなくても情報を参照できる。
Androidには古くからある機能で、iPadOSでは「今日の表示」をホーム画面に固定する形式でウィジェットを常時表示できたが、iPhoneには許可されていない。
この新しい機能の意味を考えます。
念願のウィジェット機能
現行のiPhoneにもウィジェット機能はある。ホーム画面から右スワイプで「今日の表示」を参照することができ、「今日の表示」にはカレンダーや天気などのウィジェットを配置することができる。ただしホーム画面への固定はできなかった。
iPadと比べて画面が小さいのと、バッテリー消費が抑える必要があったのが理由だ。
実は、ホーム画面で自動更新が許されているアプリが2つだけある。「カレンダー」と「時計」だ。iPhoneの初期では更新されなかったが、現在ではこの2つのアプリだけは自動的に表記が変わる。
どうして、長年禁止されていたiPhoneホーム画面のウィジェット設置が今になってどうして許可されるのだろう。
iPadOSとの共有
iPad用のOS「iPadOS」はiOSから分離独立したが、もとは同じOSで、ソースコードもほとんど同じだと思われる。iPadOSの機能をiOSに移植するのは難しいことではない。
iPadOSで好評だったから、iOSに移植されるというのは納得できる理由だ。
iPhoneの大画面化
iPhoneの歴史は大画面化の歴史だ。Plus・Maxシリーズが追加されて、現在最も大きなiPhone 11 Pro Maxのディスプレイは6.5インチもある。
今までは画面が小さいことが理由でiPadでしか提供されなかったマルチタップジェスチャーの一部はiPhoneでも使えるようになっている。iPhoneはもはや小さな画面ではなく、iPadと同様の動作ができるディスプレイサイズを持っているデバイスなのだ。
高価格の大画面iPhoneを売りたいAppleの意向もあって、ホーム画面へのウィジェットを設置を許可するのだと思われる。
新たな発想
iPhoneも発売から10年が経ち、デバイスとして成熟してきた。最近のiPhoneとiOSはデザインも機能も大きな進化がなく、現状の改善という状況が続いている。
長年禁止していたウィジェットの設置を許可することで新たなアイディアを喚起することを考えているのかもしれない。たとえば「たまごっち」みたいなペットアプリをホーム画面で飼えるようにしたり、ホーム画面に付箋を貼れるようにしたりするなど、ホーム画面のカスタマイズが可能になれば斬新なアイディアがでてくる可能性は高まる。
今更だけど効果は大きい
以前からAndroidでは実現できている機能なので目新しさはないが、iPhoneに導入される効果は大きい。カレンダーやメモを置けるだけでも使い勝手は高まる。この機能追加により、大画面iPhoneの需要が高まる可能性はあると思う。