新しいバッテリー内蔵ケース
純正バッテリー内蔵ケース「Smart Battery Case」の新型がiPhone 11シリーズ用に登場した。価格は14,800円(税別)。
「Smart Battery Case」は、最近のiPhoneではモデルごとに用意されているが、今回は大きく異なる箇所がある。正面から見て画面左下にカメラボタンがあるのだ。
iPhoneがロックしていても、カメラボタンを押せばカメラアプリケーションが起動できる。起動した後はシャッタボタンとして使うことができ、長押しすると、ビデオが撮影できる。
Appleから説明はないが、ケースのバッテリーがiPhoneのLightningポートと接続しているので、カメラボタンを押すとLightningポート経由でiPhoneに命令を送るのだろう。
どうしてバッテリー内蔵ケースにカメラボタンがついたのか理由を考えます。
カメラを重視するApple
Smart Battery Caseにカメラボタンがついたのは、Appleがカメラ機能を重視している現れだろう。
Appleに限らず、各スマートフォンメーカーはカメラ機能の充実に力を入れている。その背景にはカメラを頻繁に使用するユーザーの存在がある。街を歩いていても、何気ない風景や仲間と写真を撮影する人が本当に多い。
独立したカメラを持ち歩く人は減り、スマートフォンのカメラはコンパクトデジタルカメラに近い性能を持つまでになっている。シングルレンズからデュアルレンズ、今年のiPhone 11 Proはトリプルカメラを有している。
人々がカメラを持ち歩かなくなったのは嵩張ることもそうだが、iPhoneで撮影すれば、ネット経由で他の人へすぐにシェアができるからだ。
カメラを起動するのに時間がかかると、せっかくのシャッターチャンスを逃してしまう。iPhoneにはカメラを起動する複数の方法を用意しているが、それでも電源ボタンを押すなどの手間が必要だ。
カメラボタンがあれば、1アクションでカメラアプリを起動できる。
次期iPhoneにはカメラボタン?
カメラ機能を重視しているAppleが次期iPhoneにカメラボタンを内蔵するかもしれない。フルディスプレイを搭載したiPhone X以降、iPhoneの形状はほとんど変わっていない。表面はディスプレイで覆われているので、これ以上変更する余地は少ない。ノッチがなくなれば良いが、Face IDを搭載する限りノッチにあるセンサーを減らすことは難しいだろう。
背面はワイヤレス充電するためにフラットで通電する材質でなければならない。こちらも修正する余地が少ない。
工夫ができるのは側面だ。側面は右にサイドボタン、左にサイレントスイッチと音量ボタンがある。ボタンは側面上部に集中しているので、下部はスイッチを追加する余地がある。
このスペースに今回の「Smart Battery Case」のようにカメラボタンをつけることは可能だ。
カメラ機能を進化させたiPhoneにカメラボタンがつけば、「普通のカメラ」として、さらに使えるようになる。
ライバルとの差別化もできるので、可能性は十分にある。