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「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」を7月18日に刊行

「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の 「夏のピルグリム」 が7月18日に発売になります。初の単行本形式の小説です。
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iPhone 14 miniが存在しない8つの理由

iPhone 14 miniがない?

今年の秋に登場するiPhone 14にiPhone 14 miniは存在しないという。iPhone 12 miniから2年連続して発売されたminiがなくなるそうだ。

どうしてiPhone 14 miniが発売されないのか考えてみます。

売れない

シンプルな理由は「売れない」からだ。BCNのスマートフォンランキングはベスト5までiPhoneが占めているけど、「mini」はない。ベスト50まで見てもiPhone 13 miniの姿はない。高価格帯のiPhone 13 ProよりもiPhone 13 miniは売れていないのだ。シャープのキッズ携帯よりも売れていない。

これは日本だけではなく、アメリカでもiPhone 14シリーズの販売実績のうちminiの割合は数%だそうだ。

売れなければ、当然Appleも開発を中止する。

引用:BCN+Rランキング

iPhone SEとの競合

日本のランキングを見ると、iPhone SEが上位を独占している。iPhone SEが売れるのは安くてコンパクトだからだ。そのコンセプトはiPhoneのminiと似ている。

iPhone 13 miniとiPhone SEは同じチップを採用しているので、基本性能は一緒だ。ディスプレイサイズも、5.4インチと4.7インチとかなり似ている。

ボディサイズも似ているし、重量もほぼ同じ。

価格は、iPhone 13 mini(128GB)が99,800円、iPhone SE(128GB)が69,800円と、3万円の価格差がある。SEの方が30%オフだ。もちろんカメラ性能やさまざまな機能が異なるが、普通に使うだけならiPhone SEで全く問題ないし、最新チップを搭載しているので、長く使える。

iPhone SEとのバッティングがiPhone 13 miniがなくなる一番大きな理由だと思う。

ディスプレイサイズと価格

テレビの時代からディスプレイサイズが大きいほど価格が高い。パソコンもそうだ。昔からそういうヒエラルキーがある。

iPhoneも同様で、iPhone 13 Pro Maxの方がiPhone 13 Proより高く、iPhone 13はiPhone 13 miniより高い。

iPhoneとiPadの1インチあたりの価格が、こちら。

iPhone 13とiPhone 13 miniの1インチあたりの価格差は830円とほとんど変わらない。iPhone 13とiPhone 13 miniの性能はほぼ同じなので、ディスプレイサイズの大きさに応じて価格が変動している。別にiPhone 13 miniだから安価な価格設定をしているわけではなく、ディスプレイサイズが小さいから安いことがわかる。

iPhone SEの1インチ当たりの価格は14,851円で、iPhone 13 miniとの価格差は3,630円で、大きな差がある。

小さいサイズのiPhoneが欲しい人はiPhone SE、それ以外の人はiPhone 13を選びたくなる。

ちなみに、iPadはiPad miniが一番割高だ。ディスプレイサイズあたりの価格でいえば、iPadが一番安い。

バッテリー性能

ユーザーがスマートフォンに最も望む機能のひとつが、バッテリー性能だ。多くの人が一日中使うスマートフォンのバッテリーを持続時間を気にする人は多い。iPhone 13 miniの連続駆動時間は最大17時間で、iPhone 13より2時間も短い。

価格差がそれほどないなら、バッテリー性能が高いiPhone 13を選ぶユーザーの方が多いに違いない。

手帳型ケース

iPhone 12が登場した頃から、手帳型ケースが流行りはじめた。手帳型ケースは他のケースよりも重く嵩張る。重いケースを装着するなら、iPhone miniの特徴である軽量さが活きてこない。軽さが不要なら、iPhone 13 miniを選ぶ意味が薄らぐ。

動画鑑賞

iPhoneで動画を鑑賞する人は多い。YouTubeにNetflix、TVerなど動画配信が一般的になり、パソコンを持たない人はスマホで鑑賞するのに全く抵抗を持っていない。

動画鑑賞するなら、大きいディスプレイサイズの方が観やすい。

iOS 14以来、iPhoneはピクチャ・イン・ピクチャ機能を装備したので、動画を鑑賞しながら、他の作業ができるようになった。そうなるとディスプレイサイズは大きい方が良い。

日本市場の停滞

欧米人に比べて体格が小さい日本人は小さいサイズのデバイスを好む。iPhoneのminiも、日本市場向けを想定して開発されたと思われる。

ところが、円安もあり、日本市場でのiPhoneの売上は落ちている。Appleブランドを好む日本はAppleにとって重要な市場で、Suicaへの対応など多くの日本向け機能が開発されてきたが、売上が落ちれば、Appleの中での日本市場のプライオリティは下がる。

日本のプレゼンス低下もiPhoneのminiがなくなる理由のひとつかもしれない。

スマホのライフサイクル

以前よりもスマホの買い替え時期は伸びている。スマホの進化が遅れているし、価格も上昇しているので、毎年買い換える人は減っている。何年も使うのであれば、小さいサイズのminiより少し大きなiPhoneを選びたくなる。

残念だけど

個人的には小型デバイスが好きなので残念だけど、日本市場でも売れていないなら開発停止も仕方がないと思う。

iPhone SEと他のiPhoneに挟まれて、マーケティング的に売りづらいのも理解できる。

一度開発停止してしまうと、miniシリーズが復活するまではかなり時間がかかると思うけど、流行は移り変わっていくので、いつか小型化のスマートフォンが脚光を浴びるときがまた来るかもしれない。

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は高山環(たかやま かん)というペンネームで小説を書いています。
ブロックチェーンなどITを題材とした小説の他に、ミステリー、恋愛物、児童文学など様々なジャンルの作品を取りそろえています。
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