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ソニー展で考える天才の後継

遅ればせながら『It's sony展』へ行ってきた。

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まもなく解体されるソニービルの多くのフロアを使って、過去にソニーが送り出した多数の製品が展示されていた。テープレコーダー、ハンディカム、ウォークマン、トリニトロン、VAIO、プレイステーション、こうやって全てを一堂に眺めると日本と日本人の生活にソニーが果たした役割の大きさがよくわかる。ソニーという会社が存在しなかったら、日本人はもっと野暮ったく、生活に潤いを持てなかっただろう。ソニー製品は、無くても暮らせるが、一度体験すると無くては困るものばかりだ。CDに慣れたらカセットテープに戻れなくなる。iPod、iPhoneを生み出したAppleと同じで、初期のジョブズがソニーを目指したのがよく理解できる。

「無くては困らないが、使うと無くては困るもの」を開発するには、顧客の要望を聞いているだけでは完成しない。顧客は自分が使って感じた製品の不満から要望を思いつく。自分が触っていない製品を想像し具現化することはしないし、そんなに暇じゃない。そこそこ満足している製品があれば、それでよい。みんな日々の暮らしがあるのだ。

ジョブズの言葉「人は形にして見せてもらうまで、自分は何が欲しいかわからない」はまさに至言だ。

既存の枠から外れた革命的なものを考えられるのはごくわずかな特殊な能力と経験をした人だけだ。いわゆる変人という奴で、行動する変人は何万人に1人しか出てこない。世の中そんな人ばかりでも困ってしまう。

ジョブズと、創業者が遺した技術力の後を継ぎソニーを芸術までに昇華させた大賀社長は、他の人にないアイディアで製品を世に出していった(大賀社長の凄さについてはまた別途)。彼らに共通するのは、真の理系ではなかったことだ。理系的な理詰めで考えていては既存の枠から大きく外れた考えはできてこない。演繹法ではなく、帰納法それも要素がなければ自分で作り上げる超帰納法と呼ぶべき卓越した考えが必要だ。

 

彼らが世を去ってから、iPhoneやウォークマンに匹敵する製品は両社からでてきていない。洗練されたデザイン、最新の技術で過去の製品を進化させたものはその後も開発されているし、社会に受け入れられているが、過去を超えたかというと疑問符がつく。iPhoneとiPhone 7、性能や便利なのは圧倒的にiPhone 7だが、どちらが世界を変えたかと問えば答えるまでもないだろう。

 

どうやって、天才(わかりやすくそう言ってしまうが)を生み出せるのか、また集団で天才を超えられるのか、多くの素晴らしい製品を創り出してきたApple、ソニーの両社もその答えをまだ見つけられていない。 

Apple Watchの便利な使い方

series 2で進化したApple Watchは使いやすくなり、アーリーアダプタ層以外にも勧めやすくなった。実際に使っている人もよく見かけるようになった(Apple Watchで改札を通る人は自分以外見たことがないが)。

使いやすくなったとはいえ、新しいガジェットなので快適に使うにはいくつかのコツがいる。 

複数の文字盤を活用せよ

 watchOS 3から横スワイプで文字盤を変更できるようになった。今までよりも素早く変更できるので、複数の文字盤を用意しておけば多くのアプリへ素早くアクセスできる。一枚の文字盤に表示できる項目は制限されているので、あぶれたアプリにアクセスするにはDockかホーム画面に移動する必要があるが、両方とも使い勝手が良いとはいえない。

筆者はビジネス用とプライベート用の文字盤をを用意している。ビジネス用には日々の予定と外出時に便利な天気と気温を表示している。プライベート用には電話やメッセージアイコン、再生している曲名を表示している。文字盤のアイコンをタップするのがDockよりも素早く、間違いがない。ちなみに文字盤の曲名はタイムトラベルに対応していて次の曲名を確認できる。

Apple PayはSuicaをメインにすべき

Apple WatchでApple Payを使うときはサイドボタン二度押しが必要だ。これが結構面倒くさい。冬場は上着の裾で腕時計が隠れているときも多いので、いちいち袖をまくらないといけない(決済するときは上着越しでも反応する)。
エキスプレスカードに設定したSuicaなら二度押しを省略できる。

メールの通知は絞る

通知の頻度が高いのがメールの着信だ。通知対象は条件で絞れるし、iPhoneと別の設定も可能だ。

iPhoneへの通知は全メール着信に設定しておいて、Apple watchにはスター付きだけを通知することもできる。

通知が来ると画面を強押しなどで削除しないといつまでも残るのが嫌で、Apple Watchを使わなくなる原因にもなる。 

Dockは交通系と相性が良い

新しいDock機能はアプリの情報が自動更新されアクセス方法も改善されたが、筆者はあまり使わない。画面が暗い状態でサイドボタンを押しても画面が点灯するだけで、Dockへはもう一度押さないといけない。アプリの切り替え画面はiPhoneと同じなのだが、Watchの小さい画面だとアプリを選びづらい。

動作しないですむ交通系の情報表示に使うときDockは便利だ。ANAのアプリだと予約したフライトの情報がリアルタイムで表示される。電車系のアプリだと乗り換え駅がすぐにわかる。アプリのアクセスは複数の文字盤から、情報画面の表示はDockからが使いやすい。  

 

なぜ任天堂はSwitchに液晶画面をつけたのか?

本ブログでは、液晶画面をつけずにシンプルで安価な据え置き機の方が発表されたSwitchよりも売れると分析した。 

 

では、どうして任天堂はSwitchに液晶画面をつけてしまったのだろう?

考えられる理由は3点。

  • 単価の底上げ
  • Wii Uの反省
  • ソフト開発能力の集約

安価な据え置き機を販売すれば、当然総売上が減る可能性がでてくる。値下げ以上に台数が出れば問題ないが、ハードゲーマー層をPS4が抑えている現状、大幅な台数増は考えづらい。液晶をつけることで、どこでも遊べる付加価値を高め、販売単価を上げる戦略を任天堂は取った。本体価格2万9980円(税別)は、予想の中で最も高い価格帯で、ハイエンド機である初代PS4と同じ価格である。

 

二番目の「Wii Uの反省」とは、Wii Uの特徴であるタブコンがあまり活用されなかったことを指す。最初に任天堂が想定したタブコンの利点は、リビングのテレビを使わなくても同じ部屋ならゲームで遊べることと、テレビと二画面を同時に使用することで新しいゲーム体験を提供することだったが、どちらも大きな訴求効果が得られなかった。

タブコンだけで遊べるといっても、Wii U本体と無線通信できる距離にいないと使えない。テレビ鑑賞をしている同じ部屋でゲームをする状況があまり想像できず、タブコンの液晶はコスト以上の意味をなさなかった。

Wii Uの反省からSwitchではゲーム機本体に液晶をつけて、どこでも遊べるようにした。液晶の製造コストが下がり、バッテリーも軽量化されたことで「持ち運べる据え置き機」が実現できた。

 

三番目の「ソフト開発力の集約」は、従来からの任天堂の戦略である据え置き機とモバイル機の両方にソフトを提供するのではなく、Swtch一本に絞ることを指す。Wii Uの課題はソフトの供給力の乏しさにあった。自社開発のソフトが強い任天堂のゲーム機では継続的に良質なソフトを自社で供給することが不可欠である。

ゲーム機の高性能化、任天堂の場合タブコンなどのギミックを消化するためのソフト開発の負担が増大してきた。

任天堂はSwitchは据え置き機と主張し、現行モバイル機である3DS向けソフトを継続して販売するとしているが、任天堂の戦略が成功すればSwitchに一本化すると思われる。

 

以上見てきたようにSwitchに液晶をつけた理由が任天堂にはあるが、ユーザーにとっては関係ない。ゲームが面白く新しい体験ができれば、それでいい。任天堂の戦略が成功するかどうかはローンチの販売結果で見極めできそうだ。

PS4 Proにみる理想のミッドライフキッカー

好調なPS4

PS4の売れ行きはここまで非常に好調だが、予想できた人は少ないだろう。過去のPlayStationと異なり、PS4はゲーム機に特化したマシンだ。

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DVDプレイヤー機能で売れたPS2以降、PS3ではBlu-rayやDLNAなどマルチメディア機能を売りとしていたが、PS4はマルチメディア機能に注力していない。

スマホとPS4前に売れたWiiにライトゲーマーは抑えられていたので、PS4はハードゲーマー層をターゲットにした。e-Sportsの隆盛からもわかるとおりUSではゲーミングPCを好むハードゲーマーが一定のマーケットを構成している。

PCからゲームを移植しやすいように、PS4ではx86アーキテクチャーが採用された。PS3は独自開発のCPUを使ったせいでゲーム開発に苦労した反省が生かされた。いつでも中断した地点から手軽にゲームを再開できるようにレジューム機能を付与した。SNSへのシェア機能もゲーマーのニーズに合わせた結果だ。

ゲーマーのリクエストを積極的に取り入れたPS4はUSを中心に大成功を収めた。

ミッドライフキッカーだったPS4 Pro

この良い流れを継続するために、ソニーは過去に例がないミッドライフキッカーを開発した。PS4 Proである。ミッドライフキッカーとは車で言えばフルモデルチェンジの合間に販売するマイナーチェンジ版を意味し、世代の途中で売上が中だるみしないように、最新の技術を追加する。

今までのPlayStationは世代の途中で値下げと軽量化のミッドライフキッカーを投入してきたが、PS4では従来の方針を変えて、軽量化されたPS4 Slimに加えてPS4 Proを追加した。予想に反してUHD Blu-rayを採用せず、PS4 Proもゲームに特化する方針を堅持した。

PS4 ProではCPUを強化し、4Kに対応した。メインストリームになった4K TVへの対応は理に適っているし、パワーアップしたCPUは今後PS4VRの強化に使われるだろう。ソニーは4K TVを中心とした高価格帯のTV販売にフォーカスしている。他のゲーム機よりも先んじて投入されたPS4VRはPS4の優位点だけではなく、ゲームだけではなく今後は他のカテゴリーでも活用されるだろう。

PS4 ProはPS4の好調な売上を維持するためだけではなく、ソニー全体の戦略に沿って開発された。

今でも品切れが続いているPS4 Proは良いスタートを切ったが、新しいミッドライフキッカーとして、ソニー全体の売上に貢献に繋がるか今後が気になる。

Apple watch Series 2はスポーツ情報端末である

初代を購入してから一年半の間、ほぼ毎日Apple Watchを身に着けている。去年の秋にはApple Watch Nike+を購入した。

Series 2になっていくつかの機能は向上し、Appleの戦略も大幅に変更された。初代ではラグジュアリーを志向していたApple Watchが、二代目ではスポーツ情報端末として生まれ変わった。

この一年半でApple Watchの戦略が大きく変更されたのだ。

 

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Appleウェアラブルコンピュータの開発を計画する際、高級腕時計業界に目をつけた。この世界に残る数少ないハイマージンを享受している高級腕時計に変わる高機能な時計をブランド力が高い自分らが送り出せば大きなシェアを獲得できると考えた。Appleから見たら時刻しか表示できない旧来の腕時計など化石にしか見えたのだろう。

ラグジュアリーなこの業界を攻めるために、オプション製品を極力作らず在庫を持たないようにしていた従来の戦略を変え、Apple Watchには数多くのベルトとモデルを開発した。発表会にファッション雑誌の記者を呼び、HERMESとコラボレーションしたモデルを販売、18金で100万円を超えるモデルまで用意した。

当初AppleApple Watchを他社のウェアラブルコンピュータではなく高級腕時計をターゲットにしたためにとられた施策だ。

 

ところが、この試みはうまくいかなかった。ひとつの原因はIT技術の進歩である。言うまでもなくITの世界では技術革新が頻繁に起きる。最新の技術を詰め込んだ製品も翌年には陳腐化してしまう。陳腐化したものを身につけるのは”ださく”、ファッショナブルではない。すぐにださくなるものに100万円をかけられる人は少なかった。

もうひとつの理由は、Apple Watchが使いづらかったことだ。初代はスペックが低く、どのアプリを起動しても動作が遅く、使い物にならなかった。画面が小さいApple Watchを操作するよりもiPhoneを取り出したほうがはるかに効率が良かった。

 

ただ、わるいことだけではなかった。初代Apple Watchを販売して、Appleはいくつかのポジティブな要素も発見した。ひとつはバンドのコレクション性だ。Appleの予想よりもユーザーは複数のバンドを購入した。普通の腕時計よりもバンドが付け替えしやすいApple Watchの工夫が功を奏した。

もうひとつは、スポーツアクティビティの重要性だ。心拍数と歩数を計測できるApple Watchはジョギングなどのエクササイズする人に受け入れられた。この分野では従来ガーミンが強かったが、Apple WatchにはiPhoneと連動しメールの着信などを通知できる付加価値があった。

 

高級腕時計を席巻することは諦め、Series 2ではスポーツ路線に大きく舵を切った。ジョギング用にGPSを追加し、スイミングのため防水仕様になった。HERMESだけではなく、スポーツブランドのNikeとコラボ。”Sports”と名前がつきサブ扱いだったアルミニウムモデルが標準モデルに変更された。

  • HERMESNike
  • ステンレス → アルミニウム
  • GPS・防水機能の追加

ラグジュアリーからスポーツへ。Apple Watchマーケティング戦略を大幅に変更して、まだどこもなし得ていないウェアラブルコンピュータの成功を勝ち取ろうとしている。

 

それ以外の機能も強化された。Apple Watch Series2はCPUの強化とOSの改善により初代とくらべて高速化された。二代目はほぼ待たされることなくアプリが起動するが、それでも積極的に使う気になれない。

画面が小さく見づらいのと、操作するのに両腕を使わないといけない腕時計型の宿命的な欠点があるからだ。iPhoneを取り出すのは面倒だが、片手で操作できる。Apple Watchは何をするにも必ず両手を使わなければならない。歩きながらの操作は難しく、立ち止まれるならiPhoneを取り出して使った方が効率的だ。

それ以外の初代からある機能「通知」「正確な時計」機能は重宝する。メッセージや電話の着信を見逃すことはなくなるし、海外へ行くときに時差調整が不要な時計は便利だ。Apple Payも他の機器に比べてアドバンテージになる(特に日本ではSuica対応は大きい)。

 

以上のように、初代と二代目Apple Watchは別物だ。初代はスタディーモデルと言ってもいい。ただ二代目も万人に勧められるものではなく、スポーツする人でiPhoneを活用している人は買っても後悔しないだろう。

スポーツをしない人は、通知やApple Payなどの機能だけで費用対効果があるか吟味して購入するべきだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

クラシックミニは任天堂復活のヒント

「ファミコンミニ」の画像検索結果

ニンテンドークラシックミニ ファミリコンピューター』(以下『クラシックミニ』)の人気は任天堂の想定以上だったのだろう。その証拠に販売開始から3ヶ月経過しても未だに品切れで生産が追いついていない。収録作品も厳選したというよりかなり雑に選んだようにみえる。ライセンスの問題もあるだろうが、収録してほしい作品をユーザーに募集したら絶対にこの内容にはならないはずだ(30作品のうち2作品を『くにおくん』絡みってないでしょ)。

おそらく任天堂は記念碑的にクラシックミニを作ったのだと思うが、安価で昔懐かしいゲームが遊べるので、今ではゲームで遊ばなくなった年齢層がこぞって購入してヒットになった。

 

『クラシックミニ』の成功に任天堂復活のヒントがある。

  • 安価
  • ゲーム人口の拡大
  • ライト層

安くて手軽なら、普段ゲームを買わない層も購入してくれる。そういった人間は複雑なゲームを求めているわけではなく、単純ですぐに遊べるゲームができればよい。特殊なコントローラーも外でも遊べる液晶画面も不要だ。

『Nintedo Switch』は『クラシックミニ』と真逆のアプローチをしている。『ニンテンドースイッチ』は失敗したWii Uと同じ手法だ。

 

tkan1111.hatenablog.com

 

Stick PCのようなUSBに直挿しで動く小型の筐体にクラシックなゲームを最初から詰め込んでおく。新しいゲームはWi-Fi経由でダウンロードできる。新作のマリオが動くぐらいのスペックにして価格を抑えれば、Switchの半額14,800円で販売できる。

任天堂もクラシックゲームが有用なのは理解しているようで、Switchのネットワークサービスに加入するとクラシックゲームが遊び放題になる。クラシックゲームによってライトゲーマー層を取り込もうとしているのだろうが、だったらやはり液晶画面はいらない。スマホ以外に重たい液晶画面付きにゲーム機を持ち出してまでマリオブラザーズを外でやりたくないだろう。

 

スマホと同じぐらい手軽にリビングのテレビで遊べるゲーム機には一定の需要があるはずだ。今までの据置機より単価は落ちるが、メインのゲーマー層をソニーに抑えられている現状、これしか任天堂の生きる道はない。

 

 



 

 

 

 

 

AirPodsを使う前に知っておくべきこと

AirPodsは、近年のApple製品では出色かつ斬新なモデルだが、新しいカテゴリーの製品なので使用するには、いくつか気をつける点がある。3週間使って気がついた点を列記する。

AirPodsは複数のiClould製品と同時に繋がるが、出力できる音声はひとつ

Bluetooth製品としては普通の仕様なのだが、AirPodsは充電ケースの蓋を開けると、複数の機器と自動的に接続し充電状況を確認できるので誤解しがちだが、音声が出力できるのは、同時にひとつの機器だけ。

iPhoneで音楽を聞いていてMacで再生した音声をAirPodsから出力したい場合は、MacのタスクバーにあるBluetoothアイコンか音声アイコンから「接続」を選択する必要がある。充電ケースの蓋を開けただけでは「繋がっている」けど「接続」はしていないという、ややこしい状態。

AirPodsを再び耳に装着すると、最後に「接続」した機器へ自動的に接続する。 

Siriの起動は「2回触る」ではなく「2回叩く」

説明書には「ダブルタップでSiri起動」とあるが、iPhoneでいうところのスクリーンに二度触れるやり方ではなく、イヤホンを2回叩くイメージの方が成功しやすい。AirPodsのイヤホンはタッチセンサーが付いているわけではなく、叩いた振動を加速度センサーで感知しているからだ。

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装着しているAirPodsは落ちないが、気をつけるべきはケースから取り出す時

よく懸念されるイヤホンが落ちることは今まで一度もなかった。ケーブルに引っ張られることがないので、普通のイヤホンよりも落ちにくい。

ただ、製品の表面がツルツルしているので、イヤホンを充電ケースから取り出す時に落としやすい。

取り出すときにコツがあって、イヤホンの内側を外側にひねるようにすると簡単に取り出せる。この時点ではイヤホンの先がケースに入っているので落ちることはない。

Macで音飛びするならNVRAMクリアを実施

AirPodsに限らないが、MacでBluetooth機器の不具合が出たら、まずはやってみるべき。

  1. Mac の電源を落とす
  2. Commandキー + Optionキー + P + R を押しながらMacの電源をON
  3. 起動音が2回聞こえたら、キーを離す

 

充電ケースにも無線機器が内蔵されている

普段使用している時は意識することないが、イヤホンだけではなく充電ケースにも無線機器が内蔵されていてイヤホンと通信する。充電ケースはイヤホンに充電状況を知らせ、イヤホンからiCloud端末にその情報を伝えている。

Android製品でもWindows PCでも使用できる

Siriが使えないだけで、普通のイヤホンとして使用できる。充電ケースのボタンを押せばペアリングする。

AirPods with Charging Case

AirPods with Charging Case

 

SwitchはWii Uと同じ道を辿る

 Wii Uを購入して驚いたのは、Wiiからのデータ移行とアップデートに半日かかったことだ。任天堂のネットワーク周りのシステムが酷いのとOSとソフト開発能力の低さに呆れた。
Wii Uの起動はスマホ時代では致命的に遅く、ソフトを切り替える度に再起動しないといけないメモリ管理はライバル機器と比較して見劣りしていた。それらの問題はWii U末期でも解消されず、起動の遅さをごまかすためにクイックメニューをつける程度しか任天堂はできなかった。
 
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Wii U失敗の原因は、OSに象徴される任天堂のソフト開発能力の低さにあった。ファーストのソフトしか売れない任天堂の機器で任天堂のソフトが出ないのは致命的だった。
慌てて開発したソフトの出来も悪かった。WiiでヒットしたWii PartyWii Fitの次作もWii Uでの出来が悪く折角培ったソフト資産価値を毀損してしまった。我が家ではWii Uもあるが、Wii Partyが未だに定番ソフトである(Wii UWiiと互換があるからよかったが、Swtichには下位互換がない)。
 
この致命的な課題は、Switchでも解消されていない。任天堂から販売されるローンチタイトルはわずか2つ。そのうちメインのゼルダWii U向けに開発されていたものなので、実質1作品のみだ。
アップされている映像ではOSの出来までわからないが、このローンチしか用意できない開発能力では不安は払拭できない。先日のプレゼンではPS4で注目されたレジューム機能などの発表はなかった。
そもそもSwitchは昨年のE3で発表、ホリデーシーズンに販売されるはずだったのが開発が遅れたせいで延期された。アメリカで成功するためにはホリデーシーズンに販売できなかったのが非常に不利だ。
 
ヘビーゲーマーをPS4に取られ、スマホと争わざるをえなかったSwitchはWii Uと同じコントローラーで勝負することになった。だが、その新たなコントローラーの使用を提案するのに必要な新たなソフトが出来なければ、SwitchはWii Uと全く同じ道を辿ることになるだろう。
 

Nintendo Switchは任天堂最後の据え置き機になる

 

Nintendo Switchの詳細が発表されると、任天堂の株価が急落した。サプライズが全くなかったからだが、任天堂からのローンチタイトルが2作品しかないことが自分にとってはサプライズだった。表題の通り、Switchが任天堂最後の据え置き機だと筆者は確信すした。

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Wiiから変わらない任天堂の施策

任天堂の失敗は大成功したWiiに起因する。旧来の大きな筐体とごついコントローラーがライト層を遠ざけていると確信した岩田前社長はスペックを落とし今までのゲーム機よりも小型な筐体、テレビのリモコンのようなコントローラーを開発した。Wiiで任天堂は最先端のゲーム開発レースから降りたのだ。

今までゲームをやらなかったライト層を見事に吸い上げ、Wiiは大ヒットした。Wii SportsやWii Fitなどの体感ゲームでゲームをやめてしまった大人まで取り込むことに成功した。

ところがWiiは飽きられるのも早かった。任天堂のゲーム機はマリオをはじめとして任天堂製(ファースト)のソフトがとても強く、サードのゲームが弱い。マリオに象徴される任天堂ブランドが強すぎて、他社のゲームが売れないのだ。よって任天堂の新作ゲームの発表が滞ると遊ぶゲームがない状況が起きる。ゲームキューブ以降の任天堂ハードに共通する課題だ。

任天堂はWii以来ジャイロセンサー内蔵リモコンやWii Uのゲームパッドなど新しいギミックを導入したハードを提供し今までにないゲーム開発を喚起させようとしたが、サードが参入しないため、新しいギミックを活用しきれなかった。

それでもWiiはヒットしたが、Wiiの末期そしてWii Uの販売は低迷した。Wiiで獲得したライト層がスマホゲームへ一斉に流れたのが要因だ。据え置き機のゲームより手軽に安価で遊べるスマホゲームはあっさりと任天堂の客層を奪った。ライト層にフォーカスした任天堂の戦略が裏目に出たのだ。スマホでゲームを行う人がここまで増えるとは岩田前社長も想定外だったに違いない。 

コントローラーという飛び道具に頼る

Wii Uの失敗を繰り返さないことを目指してSwitchは計画されたが、その道のりは困難だろう。ライト層をスマホに奪われ、ヘビーゲーマー層はPS4が牛耳っている。ゲームを楽しめる環境の向上だけを目指して開発されたPS4は全世界で成功を収めた。最先端のゲーム開発から脱落した任天堂が今更PS4と争うのは難しい。スマホに侵食されたといっても、任天堂が生き残る道はライト層向けしかないのだ。

そこで岩田前社長をはじめ任天堂の経営陣はスマホにはないものは何かを考え続けた結果、スマホにはコントローラーがない事実に至った。常に持ち歩け、どこでも手軽に遊べるスマホだが、快適にゲームを行うだけのボタンとレバーがない。操作性に難があるのはスマホゲームの初期から言われていることで、ライトゲームしかスマホで流行らない理由もそこにある。

大画面スマホにコントローラーをつけて、持ち歩けるようにし、Apple TVのようにTV画面に表示できるドックをつけたのがSwitchだ。任天堂はWIi, WIi Uで失敗し奇抜なたコントローラーにまたも頼らざる得なかった。

SwitchでもHD振動モーションIRカメラなどの新機能をコントローラーに詰め込み、新しいゲーム体験の提案を行なっている。活用してくれるソフトウェアベンダーがあってはじめて新しいハードウェアの提案は活きてくるが、そうなるだろうか?

Wii Uで失敗したのに、同じ路線をまたもSwitchで任天堂は進もうとしている。Switchで失敗したら任天堂は二度と据置機を出せなくなるほどシェアを失うだろうが、Wii Uと同様にSwitchが失敗する可能性は非常に高い。

その理由はローンチタイトルを揃えられなかった任天堂のソフト開発力の低さにある。この問題については、また明日。

 

AirPodsはAmazon Echoに対するAppleの回答

年末にやっと販売開始されたAirPodsを運良くすぐに入手できて、毎日使っている。落ちやすいじゃないかとネガティブな評判もあったが、使い始めてみると他のイヤホンに戻れないぐらい快適だ。ケーブルがないことで持ち運びしやすいし、使っていて落ちたことは一度もない。

AirPods with Charging Case

AirPods with Charging Case

 

 他のBluetoothイヤホンと比較して音質も悪くない。電波状態の影響なのか、ごくたまに音声が遅延する場合があるが、頻度は少なく利用するのに大きな影響はない。初期セットアップの簡単さ(iPhoneで使用するならほとんど何もする必要がない)、同一iCloudアカウントの機器なら設定が共有されるのも評判通り。

ユニークなのは充電ボックスの蓋を開けたときに同一iCloudアカウントの機器すべてと接続した状態になることだ。iPhoneでもMacでもAirPodsの充電状態を同時に確認できる。音声が出力されるのは最後に接続した(音声を発した)機器だけなので、iPhoneで使用したあとにMacで使用するためにはボリュームかBluetoothのタスクアイコンで変更する必要はある。同時に複数の端末から音がでても困るので、これは妥当な仕様だ。

 

使っていて一番違和感があるのはスイッチが一切ないことだ。耳から外せば自動的に音が止まるのは便利だが、それ以外の動作は全てSiriにお願いする必要がある(設定によりSiriの起動ではなく再生/停止に変更はできる)。ボリュームを少しあげたいときもSiriにお願いしなければならない。

イヤホンをダブルタップしてSiriを起動する仕様なのだが、指の感覚だけでタップしないといけないので思うように起動しない(成功率は5割ぐらい)。イヤホンにマイクがついているとは言え、音声をSiriが認識しない場合も多い(屋外だと成功率は3割ぐらい)。

少なくてもボリュームの調整と曲送りぐらいは簡単にボタンで行いたい。Apple Watchの操作が便利という記事も見るが、冬場は上着をめくってApple Watchを使える状態にするのが面倒で、それならiPhoneを取り出したほうが早い。

 

極力ボタンを減らしたい(AirPods本体にボタンはゼロ!)Appleのミニマリズムの結果ともとれるが、これはAmazon Echoに対抗するためだと考える。

日本では展開されていないので日本人には馴染みがないが、USではクリスマスシーズンにAmazon Echoが良く売れたそうだ。Amazon Echoは音声コマンドで様々な動作ができる人工知能スピーカーだ。音声でミュージックがかけられ、天気などを調べてもらうことができる。スピーカーなのでリビングなどに人が集まる場所に設置して利用するのを想定している。

Appleは、音声デバイスはもっとパーソナルなものでAmazon Echoのような複数人のための用途を否定している。確かに調べた内容や自分の予定などを他人に聞かせる必要はないし、聞かれたくない。リビングに設置されるApple TVにSiriは搭載されているが機能は限定されている。あくまでも調べ物はiPhoneのようなパーソナルデバイスで行うべきというのがAppleの考えだ。

とは言え、iPhoneでもSiriの回答は内蔵スピーカーで発せられるので、Amazon Echoほどではないが他の人に聞かれる可能性はある。

 

そこでAirPodsの登場だ。AirPodsがAppleの新製品の割に比較的安価なのも(おかげで品切れだが)普及を促進したいAppleの思惑が透けて見える。

あらゆるデバイスが多機能・複雑化する中で、シンプルな操作性・デザインを維持するために音声コマンドを一般化させるために外部に聞こえないAirPodsの存在が活きてくる。

 

とは言っても、左右イヤホンをタップするコマンドを個別に選択できたら便利だとは思うが。。。

 

iPhoneは"どこでもドア"である - iPhone 10周年

iPhoneが販売されてから十年が経つ。はじめてiPhoneに触れたのは深夜のロイヤルホストで、会社の同僚が見せてくれたiPhone 3Gだった。前年にUSでiPhoneが発表されたときから気になっていたが、ネガティブな噂も多くて購入を躊躇していた。

だけど、少し触っただけでその先進性に魅せられて、翌日すぐにソフトバンクショップで注文した。

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この「翌日店に注文しなければいけない」行為をなくした事こそがiPhoneの最も偉大な功績である。タッチスクリーン、電話とインターネットデバイスの統合など、iPhoneがもたらした奇跡のような成果はたくさんあるが、場所に依存せずに様々なことができる環境がこの世にがiPhoneが生まれる前と後で一番変わったことだ。

元々iPhoneでできることは自宅のPCでほとんどできた。だからiPhone発表当時、多くの専門家はあんな小さい画面で作業するのではなく、PCですればいい、だからiPhoneは失敗すると断じた。ところが多くの人はPCではなく、iPhoneを求めたのは、iPhoneが”どこでもドア”だと理解したからだ(日本ではソフトバンクの販売戦略の成果でもあるが)。

 

店に行かず、どこでも品物を注文できるようになり、TVの前ではなくても映画が観られるようになった。場所に縛られないことで我々の行動は自由になり、家にいても外にいてもおなじように活動できる。

どこでも何でもできるようにするために、電話回線は高速化され、液晶サイズも大型化された。十年経ってもiPhoneが目指すべき点は何も変わっていない。「どこでも何でもできるようにする」ことだ。

 

はじめてiPhoneを触った驚きは今でも忘れられない。同時にAppleの株も同時に購入しようとしていたけど、結局買えなかったことを未だに後悔しているが、それはまた別の話だ。 

Apple iPhone 7 Jet Black【国内SIMフリー】 (128GB)

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2016 Apple回顧 mac編

2016年はMacにとって極めて重大な年となった。新登場したMacboook Proが斬新だったからではなく、2016年は「Macの終わりのはじまり」として記録されるだろう。

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iPad編にも書いたが、MacAppleの売上全体の10%でしかない。新しいMacbook Proが期待はずれなのも、他のmac製品がアップデートされないのも、Appleからしたら当然のことで、売れない製品に力をいれることはできないのだ。

今まではMacはデジタルハブとして、iTunesを通してiPod, iPhone, iPadを管理する存在だったが、今では他のプロダクトと並列する存在になった。OS XmacOSと他のOSに合わせた名称に変更になったのが象徴的だろう。

いずれMacはなくなり、クリエイター向けにはiPad Proが使用されるようになるとAppleは考えている。

 

昨年唯一メージャーアップデートされたMacbook Proは、Appleが全てのリソースを注ぎ込んで作られたものではない。Macbookで採用された形状をボディに合わせたバッテリーも使われなかった。

今回注目のタッチバーは、タッチスクリーンを採用していない解として理詰めで考えだした、いかにもApple的な機能だが本当に便利なのかは今後のアプリの展開による。タッチバーを導入するなら、Touch 3Dのような振動によるフィードバックが欲しかった。

 

MacBook Airは昨年アップデートされず、Macbookと競合したまま忘れ去られようとしている。Mac miniも同様だ。iPod Classicへの措置を思い出させる。いつアップデートされるのかとユーザーを長い間やきもきさせたのち、忘れた頃に販売停止の知らせが届く。老兵は死なず、ただ消え去るのみだ。

クックCEOは今年Macを刷新すると語ったそうだが、大きな変更はないだろう。今、AppleMacに注力する必然性がないからだ。

2016 Apple回顧 iPhone編

2016年、Appleは史上はじめて3種類のiPhoneを発売した。iPhone 6Sの販売が思わしくなかったからか3月にiPhone SEを販売。液晶サイズが小さく値段も安めで、中国・台湾メーカーへの対抗モデルの位置づけだった。

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小さいiPhoneを求める人は一定数はいたようで、一時期在庫不足が続いた。従来は旧モデルを安く提供していたが、新たに廉価版iPhoneを設計したことで新たなシェア拡大に繋がった。ただ長く続いた売り切れ状態が機会損失に繋がったのはまずかった。

話は逸れるが、iPhone SEだけではなくiPhone 7ジェットブラックの在庫不足、AirPodsの販売延期など、最近のAppleは販売が計画通りにいっていない。クックはそのあたりが得意だったはずなのに。。。

メージャーアップデートの年だったはずなのに代わり映えしないiphone 7の登場には多くの人ががっくりしただろう。今までは2年に一度液晶サイズとデザインが変わったのに、昨年変更されなかったのは有機ELパネルの調達が間に合わなかったからだ。Appleの想定よりも有機ELパネルの生産拡大が思わしくなく、サムソン一社に長く依存するのを懸念して、Appleはメージャーアップデートを見送った。iPhone 7の目玉が防水だけだったのは、そのためだ(Apple Payは日本向けだけの目玉)。

iPhoneAppleの売上の7割を占める。下手なことをして失敗すれば会社が傾くので、どうしても保守的にならざるを得ない。今年はライバルのGALAXYの敵失もあり、大きな売上減少にはならなかったが、iPhone 7の販売苦戦は伝わっている。

 

今年はiPhone販売十周年。噂の有機EL iPhoneフラグシップモデルとして販売されるのか。それでも他社の後追いでしかない。ここは他社が驚く圧倒的な製品を期待したい。

 

2016 Apple回顧 iPad編

2016年のAppleを一言で言えば「やるべき手は打ったが、決定打はなかった」だ。iPadiPhone、Macのいずれの分野でも新製品は出したが、通常進化であり、画期的な評価は得られていない。

まずはiPadから。

 

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ProではiPadの衰退は止められない

売り上げが落ち続けているiPadを回復させるためにとったAppleの戦略はiPadの高機能化だった。一昨年のiPad Pro、昨年3月の9.7インチiPad ProとPro路線を拡大し、参照だけではなくPCが担っているクリエティブ志向を吸収することでタブレット市場を拡大しようとした。

ところが現状はAppleの想定通りになっていない。Apple Pencilは一定の評価を収めたが、手書きを求める人は限定されるし、iPadに格納できないなどAppleのデザインポリシーが邪魔して使いづらい部分も残る。

この分野ではApple最大のライバルだったMicrosoftがうまくやっている。Surfaceは次々と種類を増やし、本来Appleが担うべきクリエイター向けSurface Studioを発表した。iOSのようなモバイルOSではなく素のWindows 10が載るSurfaceは長年のWindows資産を活用できる。

Surfaceの躍進は2016年サプライズの一つだった。ビジネスがメインで地味なイメージのMicrosoft製品が先端を走り、Apple製品がコンサバティブに見られるようになるなんて一年前は考えもしなかった。

Microsoftがモバイルでは遅れを取ったチャレンジャーだったことが大きい。負けているときのMicrosoftの底力は本当に強い。

 

ここ数年AppleiOSmacOSの連携強化に努めていて、いずれはタッチパネル付きハイブリッドMacが登場すると思われていたが、どうもAppleは統合を諦めたようだ。Jony Ive曰く何度も検討した結果Macにタッチパネルは不要の結論に達したそうだ。

昨年発表されたMacbookをみても、アップデートが遅れている他の製品をみてもわかるとおり、AppleMacに力を入れていない。まるでiPodのようだ。Apple全体の売上の10%しかないのだから仕方がないだろうけど、ユーザーが徐々に減り、自然とiPadに集約されると判断している。

そう考えると、iPad Proは今後のAppleにとって重要なプロダクトのはずなのに今の状況は芳しくない。今年、iPadが三種類発表されると噂されているが、これで状況を変えることはできるだろうか。