無料期間終了のお知らせ
任天堂がオンラインサービス「Nintendo Switch Online」(以下、Switch Online)を発表した。
Switch販売当初より、将来、有料のオンラインサービスを開始すると発表していたが、今年の9月から開始するとのことだ。
Switch Onlineの概要
- ネット対戦・協力プレイの「オンラインプレイ」
- ファミコンのゲームが楽しめる「ファミリーコンピュータ」
- クラウド上にセーブデータを保管する「セーブデータ預かり」
- ボイスチャットなどスマホと連携する「スマートフォンアプリ」
ソニーの稼ぎ頭に成長
メインは「オンラインプレイ」だ。「マリオカート」「スプラトゥーン2」をオンラインで遊ぶためにはサービスの加入が必要になる(現在は無料体験期間中)。
Wii Uまで無料だったオンラインプレイを有料化するのは、「PlayStation Plus」の好調が背景にある。
昨年度、ソニーは史上最高の利益を叩き出した。大きく貢献したのがゲーム分野であり、PlayStation Plusだ。ネットワークサービス全体の売上は1兆332億円、加入者は3,420万人。PS4の販売台数は7,610万台なので、約半数のユーザーがサービスに加入したことになる。
ゲーム機ビジネスの欠点は、ハードが売れるうちは儲かるが、ハードが普及してしまえば売上は伸びない。かといって仕様を頻繁に変更することもできない。ゲームソフトを自社で開発する任天堂は自社ゲーム機が普及すれば儲かるが、任天堂と比較してソニーのゲームソフト開発力は弱い。さらにオンラインゲームの時代になり、サーバなどのインフラコストも馬鹿にならない。
そこで、はじまったのがオンライン有料化だ。当初はゲーム離れが懸念されたが、様々な付加価値をつけることで一般化した。
「日銭」が入るビジネスは強い。ハードを売らなくても毎月サービス利用料金が入る。広告コストもかからない。オンラインサービスがソニー全体を支えるほどに発展したのだから、任天堂も追随したくなるのは当然だ。
魅力的なオンラインゲームを増やせるか?
オンライン対戦・協力プレイをやりたくなるゲームを増やせるかが、任天堂の課題になる。現状「マリオカート」「スプラトゥーン2」以外にめぼしいオンラインゲームがない。FPSが流行るPS4とは状況が異なる。
「スプラトゥーン2」で遊ぶ人は必ずサービスに加入するだろうが、Swtich Onlineが今後PlayStation Plus並に伸びるためには、FPSではなく任天堂らしいオンラインプレイができるゲームを増やす必要がある。