PS5はいつ登場?
都内で開かれた「SONY IR Day 2018」で、次期PlayStationは3年以上先になると小寺CEOが発言した。
2013年に発売されたPS4は今年で5年目。PS3は6年目でPS4に入れ替わったので、そろそろ新製品の噂がでてきても良い時期だが、CEOは「つぎのPSのあり方を考える3年」と発言しており、当分PS5はでないように取れる。
確かに、現状は次のハードウェアの方向性は見えない。
順調なPS Plus
今のPS4ビジネスは順調だから、いますぐ何かをしなければいけない状況ではない。有料オンラインサービス「PlayStation Plus」の会員が3000万人を超え、SONYの大きな収入源となっている。ハードの売り切りモデルであるゲーム機ビジネスとは異なり、毎月収入があるサービスは経営を安定するために重要だ。ハードウェアのモデルチェンジを行い、折角集めた会員を減少させたくない。
スペックを追求してきたPSシリーズ
一方でよく言われる「枯れた技術の水平思考」でスペック的に平凡だが、今ある技術を使って新しいハードを生み出す任天堂とは対照的に、PlayStationシリーズは常に最新のハードスペックを追求してきた。ハードウェアのモデルチェンジが遅れれば、PSの優位性を失ってしまう。
ただ、PS4はPS4 Proというミッドライフキッカーを発売し、市場が求めていた4Kに対応したし、今現在4K以上の画質を求めるユーザーは少ないだろう。
おそらくSONYは、今後開発される技術のロードマップをみて、PS4 ProとPS VRをだすことで、フルモデルチェンジを遅らせる判断を3年前はしたのだと思う。
そこに、今までの据え置き機とは異なる形状で新しい遊び方を提案したNintendo Switchがヒットし、PS VRが伸び悩んでいる中、次の一手を考える必要がでてきた。
当面は、PS Plusの会員数を維持するために新しいゲームを供給しながら、次世代機をどうするか模索していくに違いない。
ネットワークとeスポーツ
ひとつのポイントはネットワークだ。オンラインでPSゲームを遊べるサービス「PS Now」を進化させて、ユーザーのハードウェアに頼らず高品質なゲームを提供する。順調なPS Plusと絡めれば、PS Nowのユーザー数を増やし、ハードウェアを売るよりも安定した売上を得られる。
ただ、現行でもWindowsで遊べるように、究極的には特定のハードウェアは不要になるわけで、ハードウェアの売上の減少は避けられない。ネットワークゲームには常に遅延の問題がついて回る。
もうひとつのポイントは、eスポーツだ。次の国体にウイニングイレブンが採用される報道があったように、eスポーツはスポーツの1ジャンルとして確立されようとしている。今後市場拡大が見込めるeスポーツのジャンルで、PSが「標準機」となれば、大きなビジネスとなる。
今は、eスポーツで使われている主なハードウェアはゲーミングPCだ。ゲーミングPCに負けないハイスペックなマシンをSONYは提供する必要がある。
時代は待ってくれない
このように現在の状況は過渡期だし、SONYが今すぐ結論を出せないのも理解できる。ただ、過去の歴史が教えてくれるのは、改革のスピードを緩めれば、必ず時代に遅れるということだ。決断を下し未来を提示することをSONYは早晩迫られるだろう。
PlayStation 4 Pro ジェット・ブラック 1TB (CUH-7100BB01)
- 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 発売日: 2017/09/11
- メディア: Video Game
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