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堅実なソニーの決算にみる「ワクワクを維持」する難しさ

過去最高の営業利益と売上減少

2019年Q1(4月〜6月)のSONYの決算は、減収増益だった。売上は前年同期比マイナス1%、営業利益は18%増でQ1としては過去最高の営業利益だった。

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引用:ソニー決算資料

不調なゲーム、好調なイメージング

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 セグメント別にみると「ゲーム&ネットワーク」が弱かった。異例とも言える次世代ゲーム機情報のリークにより、既存ゲーム機の売上が落ちたというが、PS4は登場から6年目を迎えており、Nintendo Switch、スマホゲームの隆盛で販売が落ち込む時期に入っている。

GoogleとAppleのクラウドゲーム参入以降、どのように次世代機へ繋げるかSONYの実力が試される。今のSONYにとってゲーム機事業は屋台骨なので失敗は許されない。

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好調だったのは、イメージング事業だ。スマホに搭載するカメラの数が増えることで、スマホ市場の停滞の中でも売上を伸ばすことができた。各社が苦戦するスマホ事業の中で稀有な例といえる。

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スマホ・テレビ・デジカメの販売は減少したが、今回の決算の最大トピックスはスマホ事業の黒字化だ。前年同期は108億円の赤字だったが、今期は10億円の黒字。コスト削減の成果で、売上は伸びていない。販売台数見通しも下方修正した。世界的なスマホ市場の停滞に加えて、日本市場での端末販売割引の縮小が影響するとSONYは説明している。

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堅実さを目指す現代のソニー

販売が減少しても黒字は確保することで、ソニーショックを引き起こしたときのような当たるかどうかわからない博打的経営から脱却し、堅実な経営を目指す現代のソニーの姿勢がよくわかる。

今のソニーの経営を支えるゲーム・映画・エレクトロニクス事業は浮き沈みが激しい。ヒットすれば儲かるが、外れると大赤字になりやすい。似たような企業である任天堂は無借金経営で経営の安定化を図っている。

任天堂より企業規模が大きいソニーは、恒常的に企業体を維持するために販売低迷でも黒字を確保する堅実さは重要だ。

ただ、一方で顧客がソニーに期待しているのは「面白いプロダクト」である。「ソニーらしさ」の言葉に象徴される暮らしを変えてくれるような革新的な製品に最近出会えない。

同じような企業イメージを持つ自動車のホンダも、いわゆる「ホンダらしさ」が失われつつあり、ファミリーカーを主体とする自動車メーカー、「ミニトヨタ」のような企業に変わってきている。

革新的なイメージを昔から維持できている企業というのは、世界でAppleしかないかもしれない。企業が経営を維持しながら、長期間に渡って革新的イメージの維持をするのはとても大変なことなのだろう。

 

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