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定額動画配信サービス「Apple TV+」などAppleが新サービスを発表した背景を考察

4つの新サービス

Appleの春イベントではハードウェアの発表は一切なく、新しいサービスのみが発表された。

  • 雑誌読み放題「Apple News+」(アメリカとカナダ)
  • クレジットカード「Apple Card」(アメリカのみ)
  • ゲーム遊び放題「Apple Arcade」(150カ国以上)
  • 定額動画配信「Apple TV+」(100以上の国)

ひとつずつ背景を考察します。

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Apple News+

日本では提供されていないので馴染みがないApple Newsに300以上の雑誌読み放題サービスが加わった。アメリカでは月額9.99ドル(約1,100円)で提供される。

特徴としてはファミリー共有ができること。

日本でもたくさんある雑誌サービスのうち「dマガジン」と強引に比較すると、こちら。

  • 価格:Apple News+ 1100円 / dマガジン 400円
  • 雑誌数:Apple News+ 300以上 / dマガジン 200以上

雑誌数はApple News+が多いが、価格はdマガジンは半額以下。他のサービスもそうだが、日本のサービスは非常に安い。

雑誌や出版社は国によって商習慣も法律も異なるので、海外へ展開するのが非常に難しい。動画配信とは異なり、出版社は無数にあり中小企業が多い。

Apple Newsが開始して2年経っても日本では提供されていないので、Apple News+が日本で開始することは当分ないと思われる。

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Apple Card

Appleが提供するクレジットカード。Appleで発行でき、Apple Payで利用できる。iPhoneで毎月の支出を管理できる。

Appleらしく内容は非常にシンプル。年会費は不要で、クレジット番号は表示されない。キャッシュバックも明確。Apple Storeでは3%、その他の店舗では2%。一応、Apple Payが使えない店舗用に物理的カード(チタン製!)も用意される。

日本で言うと、LINE Payカードが一番近いかな。いずれ日本でも開始されるだろう。

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Apple Arcade

100タイトル以上のゲームを定額で提供されるサービス。iPhone、Mac、Apple TVで遊ぶことができ、オフラインでも遊べるようだ。コナミやSEGAなどの日本のベンダーも参加する。

提供される国名は公表されていないが、日本語のプレスリリースもでているので、日本でもこの秋に登場する可能性が高い。

スマホでは広告モデルでの無料ゲームが多いが、定額料金を払うことで広告無しでゲームを遊べる。

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Apple TV+

定額動画配信サービス。先行するAmazon PrimeやNetflixと同様にオリジナルコンテンツをAppleが制作する。スティーブン・スピルバーグなど錚々たるクリエイターが名を連ねている。iOSとApple TVだけではなく、Macにも提供される。

月額料金も提供されるコンテンツもわからないので、ライバルのサービスと競合できるかは秋の開始を待ちたい。

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日本で提供されるのは、Apple ArcadeとApple TV+

 

サービス開始がまだで詳細はわからないが、ひとつ言えるのはAppleがサービス事業に参入し、ライバル企業と本格的に競合していく決心をしたことだろう。

イベントでもっとも時間を掛けて紹介したように、新サービスの中でApple TV+が一番重要なサービスとなる。競合サービスも多いし、動画配信サービスはApple TVなどのハードウェアの売上にも影響する。

Apple Arcadeは面白い試みだ。ゲームで遊ぶ人の多くが、広告モデルにうんざりしている。金額次第だが、安い料金なら使ってみたい人も多いだろう。

今回のサービスにより、多くのサービスをAppleが抱えることになる。必要なサービスをユーザーが選ぶのもよいが、Amazon Primeのようなリーズナブルにパッケージされたサービスがあるとユーザーも選びやすい。

今後、Appleがサービス事業をさらに加速させたいなら、検討すべきだろう。