「LinkBuds S」登場
ソニーが新しいワイヤレスイヤホン「LinkBuds S」を発表した。耳の穴をふさがない形状が特徴だったLinkBudsの兄弟機だが、ノイズキャンセリング機能搭載なので機能的にはWF-1000XM4に似ている。
WF-1000XM4とLinkBuds Sを徹底比較してみます。
- 「LinkBuds S」登場
- ドライバーユニット
- チップ
- 装着感
- バッテリー駆動時間
- 耐汗耐水性能
- ノイズキャンセリング
- 空間オーディオ
- センサー
- 操作性
- アダプティブサウンドコントロール
- 充電ケース
- マイク
- 対応コーデック
- サイズと重量
- 価格
- 気軽に使えるワイヤレスイヤホン
ドライバーユニット
- WF-1000XM4・・・6mmドライバーユニット
- LinkBuds S・・・5mmドライバーユニット
WF-1000XM4が6mmのドライバーユニットを内蔵しているので、LinkBuds Sよりもわずかに大きい。ドライバーユニットが少し小さいので、音質はWF-1000XM4と同等とはいかないようだ。
チップ
- WF-1000XM4・・・統合プロセッサーV1
- LinkBuds S・・・統合プロセッサーV1
チップは同じ「統合プロセッサーV1」を搭載している。
装着感
LinkBuds Sは、WF-1000XM4と似た形状しているが、LinkBuds Sの方が小さいので耳にすっぽりおさまる。WF-1000XM4のイヤホンの厚みを減らしたような印象だ。
WF-1000XM4よりもLinkBuds Sのイヤホンは軽量なので、イヤホンを装着している感触がかなり軽減されそうだ。
バッテリー駆動時間
- WF-1000XM4・・・イヤホン8時間 + ケース16時間
- LinkBuds S・・・イヤホン6時間 + ケース14時間
LinkBuds Sは、LinkBudsよりバッテリー駆動時間は長いが、WF-1000XM4の方がさらに2時間バッテリーが長い。イヤホンもケースも大きいので、WF-1000XM4の方がバッテリー容量が多いと思われる。
耐汗耐水性能
- WF-1000XM4・・・IPX4相当
- LinkBuds S・・・IPX4相当
耐汗耐水性能は同等。雨でも汗でも問題なく使用できそうだ。
ノイズキャンセリング
- WF-1000XM4・・・あり
- LinkBuds S・・・あり
ノイズキャンセリング機能は、LinkBuds Sの最も大きな特徴だ。
LinkBuds Sは、開放と没入の両立を試みている。2つのセンサーで逆位相の音を生成し騒音を排除する。ノイズキャンセリングの性能は、WF-1000XM4の前モデルであるWF-1000XM3と同等だそうだ。同じチップを用いているのにWF-1000XM4と性能が異なるのはイヤーピースとドライバーユニットの違いによるそうだ。
空間オーディオ
- WF-1000XM4・・・360 Reality Audio認定モデル
- LinkBuds S・・・360 Reality Audio認定モデル
両モデルともソニーが推進している360 Reality Audioに対応している。同じチップを採用しているので、同性能だと思われる。
センサー
- WF-1000XM4・・・タッチセンサー
- LinkBuds S・・・タッチセンサー
両モデルともタッチセンサーを採用していて、イヤホンを外すと音楽を一時停止することができる。
操作性
- WF-1000XM4・・・イヤホンをタップ
- LinkBuds S・・・イヤホンをタップ
両モデルとも同じ操作性。
アダプティブサウンドコントロール
- WF-1000XM4・・・場所によってノイズキャンセリングをオン・オフ
- LinkBuds S・・・場所によってノイズキャンセリングをオン・オフ
LinkBuds Sでは、ノイズキャンセリングと外音取り込み設定、イコライザー設定が切り替わる。外音取り込みも20段階で設定できるので、状況に合わせて調整しやすい。WF-1000XM4との違いは「風ノイズ低減」機能の有無だ。
充電ケース
- WF-1000XM4・・・ワイヤレス充電対応
- LinkBuds S・・・ワイヤレス充電非対応
WF-1000XM4はワイヤレス充電に対応しているが、LinkBuds Sには非対応。LinkBuds Sのケースは自立できて、WF-1000XM4と形状は似ている。
マイク
- WF-1000XM4・・・AI技術を活用した高精度ボイスピックアップテクノロジー
- LinkBuds S・・・AI技術を活用した高精度ボイスピックアップテクノロジー
両モデルとも同じ記述なので、性能も同じと思われる。
高度な音声信号処理を行う高精度ボイスピックアップテクノロジーにより、高い通話品質を実現。5億サンプルを超えるAIの機械学習で構成された装着者の声とそれ以外の環境ノイズを分離するアルゴリズムによって周囲の環境ノイズを抑え、騒がしい場所でもあなたの声をクリアに抽出します。
対応コーデック
- WF-1000XM4・・・SBC, AAC, LDAC
- LinkBuds S・・・SBC, AAC, LDAC
対応コーデックは、全く同じだ。LDACはソニーが開発したハイレゾ音源を伝送する技術だ。兄弟機であるLinkBudsは非対応なので、LinkBudsとの差別化にはなっている。
サイズと重量
LinkBuds Sの特徴の一つは「軽さ」だ。
イヤホンの重量は LinkBuds Sは約4.8gで、WF-1000XMのは約7.3gと比較するとかなり軽い。LinkBuds Sはノイズキャンセリング搭載ワイヤレスイヤホンの中では最軽量だそうだ。
イヤホンの形状は似ているが、LinkBuds Sのイヤホンの方が薄くて軽いのでLinkBuds Sは耳から落ちる感覚はしなさそうだ。WF-1000XM4のイヤホンは少し重く、耳から落ちそうな気がする(実際には落ちないが)。
LinkBuds Sのケースは自立できて、WF-1000XM4に似た形状をしている。ケースの重さは、LinkBuds Sが約35gで、WF-1000XM4の約41gと大きくは変わらない。
価格
- WF-1000XM4・・・33,000円
- LinkBuds S・・・26,400円
ソニーストアの販売価格では、LinkBuds Sの方が6,600円安い。両モデルの大きな違いはケースのワイヤレス充電機能とバッテリー容量だ。この2つの機能で6,600円は割高に感じる。WF-1000XM4は発売から一年以上経過しているし、新モデルがまもなく登場する噂もある。どうしてもワイヤレス充電機能が必要でなければ、LinkBuds Sを選んだほうがお得に思える。
気軽に使えるワイヤレスイヤホン
LinkBuds Sは、LinkBudsの軽くて安価な特徴を活かしながら、ノイズキャンセリングを搭載したイヤホンだ。ノイズキャンセリング機能を内蔵しているので、軽量版WF-1000XM4ともいえる。
WF-1000XM4より劣る主な部分は、ケースのワイヤレス充電とバッテリー性能。ノイズキャンセリングが少し弱いようなので、そこは実機で試したいところ。
WF-1000XM4とLinkBuds Sの価格差は6,600円ある(実勢価格での差は縮まるが)。次期モデルの噂もあるので、今購入するなら軽量なLinkBuds Sをお薦めしたい。