宝島社より 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」 が発売になりました。私にとっては初の商業出版になります。
自分の小説が本屋に並ぶという中学生からの夢がようやく実現します! 興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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トランプはなぜTikTokを禁止したいのか。貿易戦争だけではないある目的

TikTok騒動

ここ一ヶ月TikTokの話題がマスコミを賑わしている。アメリカのトランプ大統領がTikTokを危険視しているからだ。すでにアメリカの各軍ではTikTokの使用が禁止されていて、米国内での使用をトランプは全面的に禁止しようとしている。

どうしてトランプはTikTokを禁止したいのだろう。考えてみます。

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個人情報の流出を懸念?

真っ先に頭に浮かぶのは個人情報流出の懸念だ。TikTokを運営しているのは中国企業だ。TikTokを経由して個人情報が中国政府に流れる可能性はある(もちろんTikTokは否定しているが)。

ただ、TikTokがもつ個人情報はたいしたことない。銀行口座や個人の行動が記録されるわけではなく、名前とアカウント名、パスワードぐらいだ(あと顔認識か)。GoogleやFacebookがもつ個人情報の数百分の一ぐらいの価値しかないだろう。

TikTokなど中国系のアプリがスマートフォンのクリップボードを定期的に参照しているという噂もあるが、そういった行儀の悪いアプリは他にもある。

個人情報の流出だけを理由に使用禁止にするのはちょっと無理がある。

中国にデファクトスタンダードを握られる危険性

個人情報よりもアメリカが危機感を抱いているのは中国系のアプリがデファクトスタンダードになることだろう。

実際にTikTokはこの手の動画配信アプリではトップシェアを握っている。アプリのダウンロード数ではInstagramを上回る。

標準アプリになると何が問題かというと、王様のように振る舞うことができるからだ。ちょっと怪しいことをしても、他に代替アプリがなければユーザーは離れられない。

たとえば、TikTokが中国政府に批判的な動画を一方的に削除したり、逆に中国政府を礼賛する動画をサブリミナル的に流しても誰も咎めることはできなくなる。

言うまでもなく中国の言論統制は欧米よりも遙かに厳しい。その基準でTikTokが運営されたら、欧米政府にとってはたまったものではない。

貿易戦争の一環では片付けられない

今年は大統領選がある。戦時は現職有利と言われているから、再選のためにトランプは中国に貿易戦争を仕掛けたという見方がある。もちろんそういう思惑もあるだろうけど、中国政府の論理で標準アプリが運用されるリスクは大きい。

中国国内ではGoogleやFacebookなどの欧米系のアプリは利用できない。欧米政府に個人情報を抜かれるから禁止していると欧米政府とおなじようなことを中国は言うが、自分たちがコントロールできない言動を排除するのが真の目的だろう。

TikTokみたいな子ども向けアプリに目くじらたてるなと言う人いるだろうけど、蟻の穴のような小さい綻びが言論の自由を将来的に阻害しかねない。

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は小説家です。

ブロックチェーンなどITを題材とした小説の他に、ミステリー、恋愛物、児童文学など様々なジャンルの作品を取りそろえています。
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Audible起動時に自動で最適なボリュームに調整する方法

Audibleはちょっとボリュームを上げたい

オーディオブックの「Audible」はランニングやワークアウトしながら本が聴ける便利なサービスだ。

ただ、内容を正確に把握するために音楽を聴くときよりは少しだけボリュームを上げたい。毎回ボリュームを変更するのも面倒だから自動化しよう。

自動化には定番のオートメーションを使用する。

自動化の方法をご紹介します。

自動でボリュームを変更する方法

  1. iPhoneで「オートメーション」を開く
  2. 「個人用オートメーションを作成」をタップ(他のオートメーションがすでにある場合は、右上の「+」アイコンをタップしてから)f:id:tkan1111:20200802192146j:plain

  3. 一番下にある「Appを開く」をタップし、「Audible」を選び「完了」→「次へ」f:id:tkan1111:20200808090929p:plain

  4. 「アクションを追加」をタップ

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  5. 「スクリプティ」→「音量を設定」をタップ

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  6. ちょっと高めのボリュームを設定。65%前後かな

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  7. 「完了」すると、オートメーションができるので、タップする

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  8.  一番下にある「実行の前に尋ねる」をオフにするとAudibleを起動時に自動でボリュームが変更される

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 他のアプリでも応用できる

 ミュージックやYouTubeなど他のアプリでも応用は可能だ。ちょっと面倒だけど、それぞれのアプリに最適なボリュームを設定しておけば、アプリを切り替える度にボリュームを調整しなくて済む。

IT関連のブログをほぼ毎日更新していますが、本業は高山環(たかやま かん)というペンネームで小説を書いています。
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絶好調の任天堂決算の背後にある3つの死角

絶好調だった任天堂決算

2020年Q1は売上が前年同期比プラス108%、営業利益がプラス428%の増収増益だった。

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最も伸びたのはNintendo Switch(以下、Switch)本体の売上とソフトだ。Switch本体はプラス44%、ソフトはプラス123%の大幅の伸び。「あつまれ、どうぶつの森」が1000万本を超え、6月末時点での累計では全世界で2000万本を超えている。

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Nintendo Switch Lite ターコイズ

Nintendo Switch Lite ターコイズ

  • 発売日: 2019/09/20
  • メディア: Video Game
 

 好調の要因

歴史的な決算となった今期の任天堂が好調だった最大の要因は「巣籠もり消費」だ。コロナ禍により、自宅で過ごす人が増えて、家で遊べるSwitchが爆発的に売れた。そこに「あつまれ、どうぶつの森」がフィットした。

「あつまれ、どうぶつの森」は名称にもあるように、自分の島に招待できるなど前作よりも他のプレイヤーと交流できるようになっている。これが「巣籠もり」で孤独を感じていたユーザーの心にヒットした。

「あつまれ、どうぶつの森」自体は過去の「どうぶつの森」シリーズと比べて大きく変わったわけではない。基本的なフォーマットは初代からほとんど変更されていない。

それでも、これだけ売れたのはゲームが売れるのにタイミングが非常に重要だということがよくわかる。

Switch本体、どうぶつの森だけではなく、もうひとつの注目点はデジタル売上。前年同期比プラス230%と大幅に伸びた。ダウンロード販売や追加コンテンツの他にNintendo Switch Onlineが伸びた。定額オンラインサービスである「Nintendo Switch Online」は今まで無料だったオンライン対戦を有料化したサービスなのでユーザーに敬遠される可能性もあったが、多くのユーザーの賛同を得られたようだ。

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任天堂の死角

絶好調な任天堂だが、死角があるのだろうか。

ひとつは以前から言われている「任天堂のソフトしか売れない」問題だ。Switchのミリオンセラー9本のうち7本が任天堂のソフトだ。

ただ、この問題にたいして任天堂は開き直っている感じがする。どうぶつの森のような伝統的なソフトだけではなく、「リングフィットアドベンチャー」や「世界の遊び大全51」のような新しいタイプのソフトも成功させている。

2つ目の死角は、上級ゲーマーの対応だ。Switchはファミリーや子ども向けのゲームが多く、大人でも遊べるゲームもソフトなものが多い。

今年はPS5が登場する。PSはハードゲーマー向けに強く、PS5ではSSDを搭載しスマートフォンゲームみたいな高速起動が実現する。

ゲームマシンの歴史は交代の歴史だ。任天堂とソニーのゲーム機が新機種が出るたびに覇権が入れ替わっている。SwitchとPS4は過去の歴史の中では珍しく棲み分けができた時代だったが、任天堂が踏み込めないハードゲームがeスポーツの流れもあって、さらに人気になり、PS5が大ヒットしSwitchの脅威となる可能性はある。

最後は、無料ゲーム。世界中で大ヒットしているFortniteは基本無料で遊べる。Switchでも無料でダウンロードして遊ぶことができる。Fortniteはプラットフォーム化しはじめていて、ゲームで遊ぶだけではなくコミュニケーションツールにもなってきている。今度米津元帥がライブを行うなど、セカンドライフなど幾多のサービスが失敗したバーチャルワールドとしてFortniteが成功するかもしれない。

日本企業も追随して、パズドラで有名なガンホーが「ニンジャラ」という無料ゲームの提供を開始している。

無料なので任天堂の売上には直接貢献しない。任天堂がこの無料ゲームをどうして許可しているのかよくわからないが、無料ゲームが増えてくれば、任天堂のビジネスモデルを揺るがしかねない。

成功している数少ない日本企業

ITに近い分野で最終製品を成功させている数少ない企業が任天堂だ。MicrosoftのX BOX、スマホゲーム、定額クラウドゲームなど、任天堂の脅威となるライバルが何度も登場してきたが、それでも任天堂は成功し続けている。

真摯にゲームづくりに専念している姿勢が好感を得ている。課題はまだあるが、任天堂なら現状の勢いを維持して乗り越えてくれるに違いない。

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iPhoneの「マップ」が大幅アップデート。ルックアラウンド機能の使い方

日本向け「マップ」が大幅アップデート

iPhoneやMacで使える「マップ」が日本向けにアップデートされた。地図が精密になり、地図のアイコンの数が増えた。

一番の変更点は、ルックアラウンド機能の搭載だ。アメリカなどではすでにサービス開始されていたが、今回日本でもサービスインした。

ルックアラウンド機能はGoogle Mapのストリートビューに似た機能で、今回は東京、大阪、名古屋など都市圏が対象だ。

ストリートビューよりも画面移動が滑らかでインターフェイスも洗練されている印象だ。

ルックアラウンド機能の使い方をご説明します。

ルックアラウンド機能の使い方

  1. iPhoneのマップを開き、東京、大阪の都市部を選ぶ
  2. 「双眼鏡」アイコンをタップf:id:tkan1111:20200806132450p:plain
  3.  画面上の三分の一にルックアラウンドが表示される。左上の矢印アイコンをタップすると全画面になる

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  4.  画面を上下左右にスワイプすると前後左右の風景が見られる。画面をタップすると前方へ進める

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  5.  画面下部の地図をスワイプして移動させるとルックアラウンド画面も移動する

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全国に対象を広げてほしい

使ってみたところ、画面も精緻でスクロールも滑らかだ。Googleのストリートビューとくらべると動きも滑らかだし、インターフェイスも迷う場面はない。

ただ、自動車で撮影しただけのようで、ストリートビューのように歩いての撮影はおこなっていないようだ。

また、都市部だけなので、できれば全国に対象を広めてほしい。

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ダイナブックがシャープの完全子会社に。日本のPC産業が壊滅した理由

東芝がダイナブック株をシャープに完全売却

東芝が保有していたダイナブック株をシャープに完全売却したと発表した。東芝のPC事業はダイナブック社として独立後、シャープが株を取得し、シャープが東芝PC事業を事実上買収した形になっていたが、今回の東芝による株式売却で日本の主要な企業によるPC事業はパナソニックを除いてほぼなくなってしまった。

NECと富士通はPC事業をレノボに実質売却してしまったし、ソニーのPC事業はVAIOという別会社になった。

かつては日本だけではなく海外でも一定のシェアを握っていた日本のPC事業だが、この20年は衰退を繰り返してきた。

どうしてこうなってしまったのか考えてみます。

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大量販売

昔のPCは高価で、各社が様々な新技術を競ってきた。しかし、PC/AT互換機の普及に伴い、PCの仕様は共通化し差別化が難しくなった。CPUはIntel(時代によってはAMD)、OSはWindowsと各社のPCが似たようなスペックになってしまい、他社との差別化はデザインと価格ぐらいになってしまった。

PCの価格を決めるのは、主に部品購入コストと製造コストだ。自社でパーツを開発製造しないのであれば他社から調達するしかない。大量な部品を一度に購入した方が安いので、シェアを握っている方が調達コストは安く有利だ。

日本企業は国内ではシェアを握っていたが、国外でのシェアは小さく、レノボ、Dell、HPのシェアには遠く及ばない。

また、海外企業は人件費が安い土地に工場を持っていた。アジアであれば中国、ヨーロッパであれば東欧で製造していた。そのうち自社で工場を持つこともやめて中国や台湾企業に製造を委託するようになった。

国内で工場を所有し製造する日本企業とコスト構造の差は歴然だった。

PCのコモディティ化

差別化が難しくなったPCは、どんどんコモディティ化していった。簡単に言えば、パソコンが電卓やボールペンと同じものになった。

企業では大量に素早く、そして安く納品してくれる企業のPCを採用したい。グローバル企業と比べて製造能力が貧弱な日本企業はそういったニーズに対応できなくなっていった。

活かせなかったガラパゴス化

日本産業が衰退するとよく言われるのが「ガラパゴス化」だ。日本語という産業障壁に守られた、そこそこの規模の国内市場があるため、日本に特化した製品だけを開発してもビジネスを存続できた。その結果、特異な日本市場のニーズだけに特化することで、海外のニーズに合わせることができず、安価な中国や韓国製品に負けてしまうのが、よく言われる「ガラパゴス化」の現象だ。

ただ、PC事業は違う点も多い。PCの世界シェアを握っている有力企業のうちアジア企業はレノボだけで、HP、Dell、Appleといったアメリカ企業が並ぶ。

それらのアメリカ企業も中国などアジアで製造はしているが、本社機能は米国にある。

ガラパゴス化は悪いことばかりではなく、特化したニーズを元に開発した尖った製品を世界に広めれば、他社製品と差別化できる。

例えば以前の日本のメーカーはノートPCの軽量化を争った。外国では自動車通勤が一般的なので軽量化には興味がないと言われていたが、社内や家庭内ではPCを持ち歩く機会も多く、軽量化はメリットも多い。

問題は、軽量化によるメリットを他の市場へ訴求できなかったことにある。この製品が手元にあれば、「こういったことができる」「生活やビジネスが変わる」といった製品を取り巻く世界観を提示できれば、ユーザーの認識を変えることができる。

OSが異なるので独自の世界観を描きやすいのもあるが、Appleはこういったところがやはりうまい。Macの性能や価格はWindows PCよりも劣っている面も多いのに、優れたデザインやiPhoneなどの他のデバイスとの連携より独自の世界観を構築することに成功している。

同じ失敗を繰り返す日本企業

PCでの失敗を日本企業は携帯電話でも繰り返す。ガラケーの世界観を世界に広めることができずに、AppleやSamsungに敗退した。

そして、スマートフォンに続く次のムーブメントになりそうなウェアラブルデバイスやスマートスピーカーには参入すらほぼできていない。グローバル企業と戦う体力を日本企業はすでに失ってしまった。

今後、日本のITベンダーが復活する余地はあるのか。かなり難しいように思う。

新たな世界観を構築できるだけの開発資金も体力もすでにない。新たな戦場となっているウェアラブルデバイスやスマートスピーカーでも日本企業の姿はなく、次の戦場となりそうなARやスマートグラスの世界にも日本の影すら見えない。

それらの製品を構築するカメラやセンサーなどの部品を開発製造するのが日本企業の役割となっている。最終的にユーザーが触れる製品だけではなく、製品のスペックを向上させる部品もそれを支える素材も商品の重要なパートではあるが、日本製の最終製品が見られないのはやはり寂しい。

ITに近いところで日本企業ががんばっている分野がゲームだ。プレイステーションのソニーとSwitchに任天堂は今でも業界のトップランナーだ。この2つの製品に共通するのは、独自の世界観をもっていることだ。ゲームマシンは稼働するゲームとともに世界観を醸成しやすく、マリオなどのキャラクターもわかりやすくキャッチーだ。

PCやスマートフォンでも独自の世界を構築できればよかったとは思うが、終わったことは仕方がない。

最初は大きくはなくても、独自の世界観を感じられる製品を日本企業が開発製造することを期待したい。

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Appleの2020Q3決算。意外に伸びたiPhoneの売上。Appleの新しい課題は?

Appleの2020Q3(4月から6月)決算

AppleのQ3決算は売上が前年同期比プラス11%、純利益もプラス12%と増収増益だった。

今回の決算の注目はiPhoneだった。過去最安値のiPhoneとなった「iPhone SE」を発売したことで、Appleの屋台骨であるiPhoneの売上が下がるのではと危惧されていたが、iPhoneの売上は前年同期比プラス2%だった。

各カテゴリー別の成長率は、こちら。

  • iPhone:+2%
  • Mac:+22%
  • iPad:+31%
  • Apple Watchなど:+17%
  • サービス:+15%

どのカテゴリーも満遍なく伸びている。

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iPhone依存からの脱却

Apple全体の売上の半分以上を占めるiPhoneの依存から脱却するのは近年のAppleの課題だった。今期のiPhoneの売上が占める割合は44%と、ここ数年では最小レベルだ。他のカテゴリーが大きく成長したのが理由だ。

Macはプラス22%の大幅増加。コロナ禍でリモートワークを行う人が増えたのが要因だ。

iPadはプラス31%。同じくリモートワークとタッチパッド付きMagic Keyboardが話題になった新型iPad Proの貢献が大きい。

Apple Watchなどの周辺機器もAirPodsシリーズの人気で大きく伸びた。

サービスも堅調と、今までAppleが行ってきた施策が全て成功したことになる。

地域別でも、アメリカ、ヨーロッパ、中国、日本、アジアとどの地域でも伸びている。

Appleの課題は?

コロナ禍の中でも増収増益のAppleに課題はあるのだろうか。

ひとつは新型iPhone。今回異例なことにクックCEOは新型iPhoneの発売が10月になると予告した。コロナによる影響で新製品の開発が遅れているのだ。今後も開発スケジュールに影響が出る可能性はある。

特にMacはApple silicon版の発売が控えている。ここが遅れると、Intelからの脱却するスケジュール全体が出てくる。

もうひとつの課題は、次世代カテゴリーの製品開発だ。今回は全カテゴリーで売上が伸びているが、ここ数年iPhoneもApple Watchも進化が停滞している。AirPodsシリーズは大ヒットしたが、単価が安いので、より高価格帯の新製品がほしいところ。

それはきっとAppleグラスなのだろう。ARにご執心のAppleは、ウェアラブルデバイスのAppleグラスでリアルと拡張現実の融合をはかると思う。

 
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家を出たらAirPods Proのボリュームを自動的に上げる方法

少しボリュームを上げたい外出先

ノイズキャンセリング搭載のAirPods Proでも、騒音がうるさい外出先では室内よりボリュームを少し上げたい。

家を出る時に毎回ボリュームを調整するのも面倒くさい。自動的にボリュームを調整する方法をご紹介します。

 ショートカットを使う

自動化といえば定番の「ショートカット」を使う。

  1. iPhoneの「ショートカット」を開き「オートメーション」をタップ

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  2.  『個人用オートーメーションを作成」をタップf:id:tkan1111:20200802192142p:plain

  3.  「旅行」の「出発」をタップ

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  4. 「場所」の「選択」をタップして「自宅」選んで「完了」→「次へ」
  5. 「+アクションを追加」をタップ

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  6. 「デバイス」の「音量を設定」をタップ

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  7. 「50%」をタップしスライドバーで音量を調整して「次へ」

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  8. もう一度「次へ」をタップして「完了」
  9. これで完成。自宅から離れた時に自動的に音量が変わる

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駅に到着したときでも

自宅ではなくても色々と応用が効く設定だ。「駅到着時」に設定しておけば、車内の騒音に合わせたボリュームに設定できる。

 
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AirPods Proの音量は1%単位で調整できる

AirPods Proのボリューム

AirPods Pro(AirPodsとiPhoneのスピーカーも同じだけど)のボリュームはMAX100%で1%単位で調整できる。

音量のパーセントはボリュームボタンを押しても分かるが、Siriにお願いすれば1%単位で教えてくれる。

現在のボリュームは「Hey Sir、ボリュームは?」といえば教えてくれる。

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音量ボタンは±5%

iPhoneに側面にある音量ボタンを普通に押すと5%ごとにボリュームを調整できる。

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Siriだったら1%単位

Siriにお願いすれば1%単位でボリュームを調整してくれる。一番短いフレーズは「Hey Siri、1%下げて(または上げて)」でOK。

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「Hey Siri、下げて」といえば、ボリュームを10%下げてくれる。「Hey Sir、少し下げて」といえば5%下げてくれる。

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ボリューム1%単位で指定することもできる。最短のフレーズは「Hey Siri、XX%にして」だ。

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自分にあったボリュームを覚えよう

1%単位にボリュームを設定できるので、自分にあったボリュームを覚えよう。騒々しい場所にあったボリュームと静かな場所のボリュームを覚えておけば、音量ボタンを何度も押すことなくSiriに直接頼むことができる。

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今年発売のiPhone 12と来年発売予定のiPhone 13のどちらを買うべきか? ポイントはカメラ性能とセキュリティ

iPhone 12とiPhone 13

もちろんAppleは何も発表していないけど 9月の初頭に新型iPhone「iPhone 12」が発表される話が出ている。iPhone 12が出るかどうかわからないのに来年発売するだろうiPhone 13の話をするのもなんだけど(iPhone 12sかもしれない)、来年発売のiPhoneの噂も出回りつつある。

iPhoneユーザーは「今年買い換えようか、来年買い換えようか」毎年悩む。買い替えるために貯金している人もいるだろう。

iPhone 12とiPhone 13で予想される機能を比較してみたので、買い替え計画の参考にしてみてください。すべてのスペックは予想ですので、実際は異なる可能性もあるのでご了承くださいませ。

デザイン変更

iPhone 12は現行のiPad Proのようにエッジがついた角ばったデザインになると言われている。

懐かしのiPhone 4に似たデザインと思われる。今年デザインが変更になったら、来年は現状維持だと思うので、目新しいデザインのiPhoneを真っ先に使いたいなら今年発売のiPhone 12を買おう。

  • iPhone 12:iPad Pro風デザイン
  • iPhone 13:iPad Pro風デザイン

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5G

次世代モバイル通信技術「5G」がiPhone 12に搭載されると言われている。ただ、全機種ではなくProモデルだけという話もある。今年のiPhone 12に搭載されたら来年のiPhone 13にも5G機能は搭載される。

ただ5G機能を活用するにはキャリアが全国に5G網を構築してくれないと使えない。現在の状況では、来年の9月までに5G網が一般化するとはちょっと想像できない。

5G目当てに今年iPhone 12を購入するのは時期尚早だと思う。来年のiPhone 13でも問題ないと思う。

  • iPhone 12:内蔵。Pro限定かも?
  • iPhone 13:内蔵

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引用:NTTドコモ

カメラ

今年発売のiPhone 12にはLiDARカメラが内蔵されるといわれている。LiDARは「Light Detection And Ranging」の略で、光を使って距離を計測できるので、ARの精度を高めることができる。

ポイントはAR機能を使うかどうか。ARは、購入する前にバーチャル家具を部屋に表示して検討したり、徒歩のルートガイドに使用したりできるが、現状日常的に使っている人は少ないと思う。

AppleがARにご執心なのは「Appleグラス」の登場が控えているからだと思われる。iPadとiPhoneにLiDARを搭載しAR向けアプリが増えたところで、Appleグラスを発表するつもりと思われる。Appleグラスなら徒歩のルートガイドにARを活用できると思うが、iPhoneだと「歩きスマホ」になってしまうので使いづらい。

これも噂段階だが、来年発売のiPhone 13のカメラにはカメラの画素数が6400万画素に向上し、2倍と5倍のズームカメラを搭載したクアッドコアカメラになるという予測もある。

カメラ性能を第一に考えるならiPhone 13まで待つのも得策と思われる。

  • iPhone 12:LiDAR内蔵
  • iPhone 13:LiDAR内蔵 +6400万画素+クアッドコア

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ディスプレイ

今年発売のiPhone 12は全モデルがOLEDディスプレイになるといわれている。Proシリーズは120Hzリフレッシュレートがサポートされると言われていたが、来年のiPhone 13に対応が延期になったという話もある。120Hzリフレッシュレートに対応したiPad Proは前モデルよりもスクロールが滑らかになっている。

ディスプレイのもう一つのポイントは、ノッチだ。iPhone 12ではノッチが小型化されるという話もあれば、しないという話も出ている。将来的にはカメラが画面内に内蔵されると予測もあるので、ノッチがどうしても気になる人は来年まで待った方が良いかもしれない。

  • iPhone 12:OLED+120Hzリフレッシュレート
  • iPhone 13:ノッチの小型化?

セキュリティ

iPhone 12は今までと同様にFace IDによる顔認証が使われると予想されている。画面に指紋認証を内蔵されるのは来年以降と思われる。マスクの着用が日常化している現在、Touch IDも使えると嬉しい。Face IDが嫌な人は来年まで待つのも手だが、来年のiPhone 13に画面内蔵型Touch IDが搭載されるかどうかは未定だ。

  • iPhone 12:Face ID
  • iPhone 13:画面内指紋認証Touch ID

充電方式

iPhone 12は従来通りLightningポートが搭載していると言われている。来年のiPhone 13はLightningポートが廃止される予測が出ている。EUの勧告でUSB-C以外のポートをスマートフォンに内蔵できなくなる。AppleはUSB-CをiPhoneに内蔵する代わりにワイヤレス充電とSmart Connectorでの充電を推奨すると思われる。

Lightningケーブルでの充電を継続したい人は今年のiPhone 12を購入するのが無難だ。

  • iPhone 12:Lightningポート
  • iPhone 13:Smart Connector

同梱物

今年のiPhoneからイヤホンと充電器の同梱をやめると報じられている。ユーザーの多くがイヤホンと充電器をすでに保有しているのが理由だ。同梱物を減らせば箱も小さくできるのでエコにもなる。

今年同梱物が削減されれば、来年も同様だろう。充電器やイヤホンが欲しい人は、もしも今年のiPhone 12に同梱されていたら購入するのが無難だ。

  • iPhone 12:イヤホン・充電器の同梱廃止
  • iPhone 13:同上

相互ワイヤレス充電

iPhoneからAirPodsなど他のデバイスをワイヤレス充電できる相互ワイヤレス充電器が将来的に対応すると言われている。昨年もその噂があったので、今年こそは内蔵されるかもしれない。

今年採用されたら来年もそのままだと思う。相互ワイヤレス充電機能を使いたい人は今年導入されなかったら、来年まで待っても良いかも。

  • iPhone 12:あり
  • iPhone 13:同上

買い替えの決め手はカメラ性能とセキュリティ

スマートフォンの性能は煮詰まってきていて、大幅な進化が見込めない。高価格化が進み、特に日本ではスマートフォンと大幅割引が難しくなっていて、買い替えサイクルが伸びている。

買い替えるなら、適切なタイミングを見極めたい。

現時点の情報を総合すると、iPhone 12とiPhone 13の大きな違いは、カメラ性能とセキュリティだと言われている。カメラ性能の向上と画面内指紋認証の有無を今年のiPhone 12で確かめてから、自分に必要な機能を搭載しているiPhoneを選ぼう。

 
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今年のiPhone12は9月8日発表。Apple Watch、AirPowerも同日発表?

ついにAirPowerが登場?

毎秋恒例の新型iPhoneの発表が9月8日(火曜日)という噂が出ている。iPhone 12と一緒にApple Watch、AirPower、iPadも同時に発表されるそうだ。

iPhoneとApple Watchはここ数年同日に発表されるのが自然だ。iPadは、2019年3月にiPad mini、2019年9月に10.2インチiPadが登場してからモデルチェンジされていないので特に無印iPadのモデルチェンジは可能性が高いと思う。

注目はAirPower。複数のデバイスをワイヤレス充電できるAirPowerは複数コイルを内蔵するのが難しかったらしく開発を断念した噂もあったが、今度は本当に発表されるのだろうか。

iPhoneは2021年からLightningポートを廃止してワイヤレス 充電が主流になる噂もある。大ヒットしているAirPodsも含めると、iPhone、Apple Watch、AirPodsと3種類のデバイスを同時にワイヤレス充電できるAirPowerは求めるユーザーも多いだろう。

複数デバイスをワイヤレス充電できる充電器の定番モデルは存在しないので、Appleには期待したい(できれば低価格で)。

 

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イベントは9月8日?

新型iPhoneの発表は例年イベントでおこなわれる。噂では9月8日にイベントが開催というが本当だろうか。

過去のイベントの開催日は、こちら。

  • 2015年9月9日(水曜日)
  • 2016年9月7日(水曜日)
  • 2017年9月12日(火曜日)
  • 2018年9月12日(水曜日)
  • 2019年9月10日(火曜日)

 イベント開催には明確な法則がある。9月の7日から12日までの間にある火曜日か水曜日だ。過去5年間でこの法則が外れたことはない。9月8日火曜日はこの法則に合致しているので、9月8日ではなかったら9月9日と予想する。

懸念はコロナ禍だが、WWDCと同様にオンラインイベントになる可能性もあると思う。

 
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Appleの楽園にあいた「スマートスピーカー」という穴は小さくない

スマートスピーカーの欠落

Appleは垂直統合モデルでやってきた企業だ。自社のハードウェアに自社のOSを載せアプリやサービスも自社で揃える。Lightning端子など独自規格の仕様も多く、Apple製品で揃えればハードウェアの連携も簡単で快適な楽園で暮らすような体験が得られる。

ところが、Apple製品では補えない穴が開いている。それはスマートスピーカーだ。

 

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HomePodはスマートスピーカーではない

Apple製のスマートスピーカーといえば「HomePod」を思い浮かべる人が多いと思う。HomePodは音声で操作できるし、天気予報や時刻などを教えてくれるが、Appleの説明を見ればわかるが、HomePodは「音楽を快適に聴くためのワイヤレススピーカー」であって「スマートスピーカー」的要素はおまけにすぎない。スマートスピーカー機能がメインなら、他のスマートスピーカーよりもはるかにバカでかい筐体にする必要はない。

AmazonとGoogleのスマートスピーカーでは実現できているのに、HomePodでできないことがいくつもある。

スキル

AmazonのAlexaデバイスには、ユーザーが好きな機能を付与できる「スキル」という設定がある。スキルを手動で追加するのは面倒だが(たまにAlexaがお勧めはしてくれる)、自分が好きなようにカスタマイズする愉しみがある。HomePodのSiriは、この分野のパイオニアのはずだが、機能や音声認識能力はAlexaに劣る。

Siriのサービスが開始直後に使ってみて「Siri、つかえねー」とうんざりしたユーザーがろくに試していないのもあるが、現在どのようなサービスがSiriでつかえるのかよくわからない人もお多いと思う。

家電コントロール

AlexaやGoogleのスマートスピーカーを使って音声で家電を操作している人は多いと思う。AppleにもHomeアプリがあり、家電の操作はできるが、Appleの独自規格であるHomeKitに対応した家電が非常に少ない。Appleのライセンスを取得していなければならないのと、ライセンス取得のハードルが高いのが要因だ。最近はそういった障害も減ったらしいが、AlexaとGoogleに対応しているのにHomeKitに対応していない製品は依然と多い。

2020年後半に家電コントロールの規格が統一されることになっているが、現状ではHomePodでコントロールできる家電が少ない事実は変わらない。

他社サービス

HomePodはApple Musicにしか対応していない。AWAやSpotifyはAirPlayを使えばiPhoneからストリーミング再生することはできるが、HomePod単体ではそれらのサービスを使用することはできない。

垂直統合モデルはAppleの存在価値でもあるので、他社サービスをそう簡単には導入できないのは理解できるが、Amazon AlexaはAmazon Music以外にもApple Music、Sopitify、AWA、dヒッツ、うたパスに対応している。

ディスプレイ

AmazonやGoogleはディスプレイ付きのスマートスピーカーを数多く開発している。音声で反応してくれるだけではなく、映像や画像で結果を表示してくれるのは便利で、スマートスピーカーの枠からはみ出し「スマートコンピューター」という位置まで昇華してきている。

HomePodにはディスプレイ付きモデルはない。

Appleとしたら、iPhoneもiPadもSiriに対応しているので、わざわざディスプレイ付きのスマートスピーカーを開発する必要はないと思っているのかもしれないが、何にでも使えるデバイスよりも機能に特化した「すきまデバイス」に需要がある時代だ。なんでも使えるのが良いなら、スマートフォンで事足りる。スマートスピーカーで行えることのほとんどがスマホで代用できる。

テレビ

Alexaの音声認識はSONYのAndroid TVなどに対応していて、Alexaデバイスがなくても音声で操作できる。AirPlay対応の家電はあってもSiri対応の家電はない。AppleがSiriのような自社のコアの技術を他社の製品へライセンスを付与することはないと思う。

決して小さくない穴

Alexaはスマートスピーカーのデファクトスタンダードになりつつある。前述の通り、ディスプレイ付きのスマートディスプレイも一般化してきて、キッチンやベッドサイドなど特定の場所で特定の用途のために気軽に使えるコンピューターとして普及し始めている。

自宅の各部屋にAlexaデバイスが増えてくると、将来的にAppleのデバイスを置き場所がなくなる可能性がある。Echo Showシリーズのようなディスプレイ付きデバイスで動画鑑賞することが普通になれば、iPadの需要も減る可能性もある。デバイスとサービスはリンクはしていないが、Amazonのデバイスを使う機会が増えれば、そのデバイスに最も適しているAmazonのサービスを使いたくなる。

そうなれば、Appleが経営の第3の柱としているサービスの成長が鈍化する危険性も出てくる。

問題はスマートスピーカーだけではなく、「家庭の各部屋の設置するコンピューターは何か?」が課題となる。部屋に何個もデバイスをおきたい酔狂は少ない。

WWDCではHomeKitの説明はあったが各部屋に設置するスマートコンピューターの話題はなかった。Appleはこの課題に対してどのようにアプローチするつもりなのか気になるところだ。

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Office for Macでリボンを一発で閉じるキーボードショートカット

Office for Macのキーボードショートカット

仕事の都合か慣れているからかWordやExcelをMacで使っている人もいると思う。

Officeのインターフェイスの特徴であるリボンだけど、ごちゃごちゃしていて使わないときは見えないようにしておきたい。

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リボンを使えるようにするのは、メニューの右側にある「v」をクリックすればよいけど、カーソルを合わせるのは面倒だ。

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一発でリボンを開いたり閉じたりするキーボードショートカットが「Command + Option + R」。Windows版がCtrl + F1なので、Macのが面倒だけど、覚えてしまえばカーソルを動かさなくてもリボンを展開できる。

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ランニングアプリ「NIKE Run Club (NRC)」のバージョン6.10の新機能を紹介

NRCのバージョン6.10

Nikeが提供するランアプリ「Nike Run Club」が最新バージョン6.10にアップデートされた。

バグ修正以外にもいくつか変更点があるので、見ていきたいと思います。

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最近獲得されたトロフィー

一番わかりやすい変更点は「トロフィーの表示」だ。「アクティビティ」の「トロフィー」で「最近獲得したトロフィー」が大きく表示されるようになった。毎週・毎月の走行距離の目標を決める「チャレンジ」が始まって「トロフィー」がたくさんもらえるようになり種類も増えたので、大きく表示されると新しいトロフィーがわかりやすい。

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保存済みのラン

音声で走行方法を教えてくれる「ガイドラン」を保存して選びやすくなった。

「ラン」→「ガイドラン」→「保存済みのラン」で参照できる。

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「保存済み」にするには、「ガイドラン」を開き、左上の「保存」マークをタップする。ちょっとわかりづらいし、「ガイドラン」も今のところ何十種類もある訳ではないので、わざわざ「保存済み」にして選ぶことはしないような。

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Apple Watchの表記

細かい点だけど、Apple Watchの左上に表示される走行時間に時間まで表示されるようになった。今までは分数までだった。

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少しずつ進化するNRC

今回は細かい改良点が多かったが、アプリが登場してから10年近く経過しているが、それでも改良を続けているのは好感が持てる。過去の走行データを蓄積するランニングアプリは違うアプリに乗り換えるのが大変なので、NRCにはこれからも進化し続けていって欲しい。

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サイバーエージェント決算。赤字のABEMAを救うのはギャンブル。「将棋くじ」はどう?

サイバーエージェント決算

2020年4月から7月までの決算は、売上が前年同月比でマイナス0.7%、利益がマイナス12.3%と減収減益だった。売上・利益ともゲーム事業が振るわなかったのが大きい。

ただゲーム事業自体は75億円もの利益を上げており、やはり気になるのは赤字が続くメディア事業だ。

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ABEMAのビジネス状況について見ていきます。

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赤字が減らないABEMA

コロナ禍により有料会員が増えて売上が伸びたかと思ったが、前年同月比ではプラス19%で前期比ではマイナスだった。営業損益も40億円の赤字と赤字幅に大きな変動はない。

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営業利益が80億円の企業で、営業損益40億円の負担は当然大きい。ABEMA事業をやめてしまえば、営業利益が1.5倍増えるわけだ。

当初のABEMAは「地上波テレビの代替」としてCMで売上を伸ばそうとしたが、サブスク全盛になってきて「CMがうざい」と思うユーザーも多く、番組にインサートする形式のCMで黒字化するのが困難になってきた。

そこで、ABEMAは有料会員を増やして売上を伸ばそうとしている。有料会員数は伸びてきているが、直近では伸びも少し鈍化してきている。有料会員限定のライブや映画を設けて会員数を伸ばそうとしている。

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有料会員よりも伸びているのがギャンブルの売上だ。ABEMAの「競輪チャンネル」では公営ギャンブルを観戦しながら車券を購入することができる。今期の売上は72億円と倍増している。番組にそこまで制作費がかかるとは思えないので利益率も高いと思われる。

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有料会員による課金収入よりも将来はギャンブルなどの周辺ビジネスの収入が大きく伸びるとサイバーエージェントは見ているようだ。

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「将棋くじ」はどう?

広告や有料課金と黒字化のために色々やっていたけど、ギャンブルの引きはかなり強いのがわかる。最近のABEMAのヒットコンテンツと言えば「将棋」だ。藤井棋聖誕生が大きく取り上げられたけど、藤井棋聖の対局のほとんどはABEMAが中継していて、最近の累積視聴率ランキングは将棋関連が占めている。

そこで、ギャンブルと将棋を融合して「将棋くじ」を販売したらどうだろう? 複数の対局結果を予想して当たったら配当金がもらえたら将棋を観戦する人も増えると思う。

サッカーくじのように10試合以上をあわせて予想する仕組みにすれば八百長なども防げる。

日本将棋連盟は公益社団法人なので難しい点も多々あると思うが、それぐらい大胆なことを考えても良いと思う。 

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5Gのライバルは4G回線ではなく光回線

5Gはバズワード?

ITの世界ではしばしばバズワードが現れる。ビッグデータ、BYOD、IoT、ブロックチェーンなどは、あたかも世界を変える技術ともてはやされたけど、どこまでなにが広まっているのか、それによって世界がどうかわったかよくわからない。メーカーやSIRが自社の製品やサービスを売るために大げさにメリットを強調する場合が多い。

最近ではAIとかVRかな。AIは定義が広すぎて何を指しているさえよくわからないし、VRを日常的に使っている人はどれぐらいいるのだろう。

そんなバズワードの中で5Gの元気がない。昨年は5G元年と言われて、5Gを開始した国もあれば、5G対応のスマホも登場した。

だけど、最近では話題に出ることも少なくなった。

その背景を考えてみます。

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 使いみちが見えない5G

このところ5Gの話題が減った背景にはコロナ騒動がある。外出しなくなれば当然モバイルの需要も減る。モバイル回線より自宅の回線の方が重要だ。

日本の話をすれば、東京オリンピックを契機に5Gをお披露目する段取りだったが、オリンピックは延期になりその機会を失ってしまった。

そういった諸々の事情はあるが、5Gが盛り上がらない一番の理由は「使いみちが不明」だからだろう。高速低遅延のモバイル回線を使いたい人は一定層いるだろうが、大部分の人は現状の4G回線に不満を抱いていない。

大手3大キャリアよりも低速なMVNOをあえて選択するユーザーも15%近くいるし、誰もが高速モバイル回線を欲しているわけではない。

5Gの特徴を活かして、たとえばリモート手術などに活用する案もでているが、そういったセンシティブな職場に採用するには回線の安定が不可欠だ。

鶏が先か卵が先かの議論になってしまうが、需要がないから回線敷設が遅れ、回線がないから需要が生まれない状況に陥りかねない。

では、5Gの需要は本当にないのだろうか。

わかりやすい光回線の代替

一般ユーザーにもわかりやすい5Gの活用法は家庭用光回線の代替だと思う。光回線かCATV回線を敷設している家庭は全体の8割を超える。光回線の平均使用料金は月額5,000円近い。スマートフォンの通信料金は安くなっているのに、光回線の価格はそれほど変わりがない。光回線を新たに開設するには工事が必要なのも敷居が高いし工事料金もかかる。

いまでこそリモートワークで使用頻度も増えているが、月額5,000円に見合うほど自宅光回線を使っている人がどれだけいるか疑問だ。スマートフォンでの利用がほとんどならギガを増やして自宅でもモバイル回線を使ったほうが割安な場合も多い。PCだってたまにしか使わないならテザリングで充分だ。

もしも5G回線で家庭用光回線が代替できたらどうだろう。自宅の光回線料金を節約できる。新たにモバイルルーターを購入しなければいけないが、キャリアが安くレンタルしてくれる可能性も高い。

もちろん家庭向け回線として常時使用するためには回線品質の安定が不可欠だ。日本全国の家庭で一気に利用できるようにはならないだろうが、「5Gを使って光回線費用を節約」は一般の人にもわかりやすいキャッチフレーズになると思う。

 
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