新型iPhoneは発表されなかった
9月15日のイベントでは新型Apple Watch、iPad、iPad Air、Apple Oneが発表された一方でiPhoneは発表されなかった。大方の予想通りだったが、毎年9月に発表されるiPhoneがなんで発表されたのだろうか。考えてみます。
10月以降の発売だから
異例なことにAppleは新型iPhoneの発売が10月以降になると決算時に発表している。あえて公言したわけだから10月の初旬とかではなく下旬以降なのだろう。
発表と発売の期間が短いほうがインパクトは大きいので、9月のこのタイミングは早すぎると判断したと思われる。
これは予想通りだったのか。
今回のイベントでは、Apple WatchとiPadの説明がやたら長い印象を受けた。Apple Watchがこれだけ長く説明されたのは初代以来じゃないだろうか。
Apple Watch SEなど意欲的な製品もあったが、それでも長かったと思うし、無印iPadは、一切外見が変わらずチップだけが変更になった。最近ではサイレントで発表される類の変更でしかないのに、イベントで時間を割いて説明していた。
本来はiPhoneとApple Watchがメインだったが、iPhoneの発売が延期になったのでiPadで埋めた感じだった。
オンラインイベントだから
WWDCに続いて今回のイベントもオンラインだった。通常のAppleイベントの場合、全世界から報道関係者を招待して行うが、オンラインイベントならその必要はない。Appleらしい凝った映像だが、オンラインイベントは録画だから手間は少ない。
映像をあらかじめ準備できるので、従来よりは簡単に毎月イベントを開催しやすい。iPhoneの発売が10月以降なら、その少し前に録画しておいた映像を配信すれば良い。
Apple Watchをメインにしたかった
今までiPhoneの影に隠れていた印象が強かったApple Watchだが、今回のイベントでは主役だった。
コロナウイルスの影響もあり、注目度が高い血中酸素濃度の測定機能を詳細に説明し、高度計の説明にも時間を割いていた。新しいワークアウト機能も説明していたが、これはApple Watch series 6独自の機能ではなく、watchOS 6の機能だ。
今回はApple Watch史上初の廉価版であるApple Watch SEも登場した。Apple SEの中身はほとんどApple Watch series 5なので併売でも問題なかったのに、あえて名前をかえて発表した。
ラインナップを増やすことで、Apple Watchの注目度を高めようとしたと思われる。
コロナ禍で今まで以上に注目が集まっている中で、Apple WatchをiPhoneのようにより多くの人が使う製品に仕立てたいAppleの意図が感じられる。
イベントが毎月ある?
通常のイベントなら大体2時間行うのに、昨日のオンラインイベントは1時間だった。おそらく今後も短いイベントを頻繁に行うのでは? 予想される今後のイベントはこんな感じか。
- 9月:Apple Watch、iPadシリーズ、Apple One
- 10月:iPhone、AirPower、AirTags
- 11月:Apple silicon版Mac
新型Apple Watchはイベント即日から予約が可能で、週末には購入できる。素早く配信できるオンラインイベントのおかげで発表と発売までの期間をギリギリまで短くできる。iPhoneも発売の5日前ぐらいに発表することが予想される。
もう一つわかるのは、10月のオンラインイベントではiPhone以外にもAirPowerやAirTagsなど多くの周辺機器が発表されると思われる。iPhoneだけでは、さすがに内容が乏しいからだ。30分ぐらいの短い動画を配信する可能性もあるが、最も注目される新型iPhoneなので他の製品もPRしたいところだ。
10月のイベントではAirPowerやAirTagsなどの注目されている周辺機器が新型iPhoneと同時に発表されるに違いない。