減収減益の任天堂
任天堂は減収減益の決算を発表した。半導体不足によりNintendo Switchの販売が数減少したのが理由だとしている。
ただ、店舗によってはNintendo Switchの在庫は潤沢にあり、定価で販売している店舗も多い。Switchは販売開始から5年が経つ。人気が低落してもおかしくない時期であり、そうなると、気になるのが次期ゲーム機だ。
Switchの上位版であるSwitch Proが登場するのではという噂がある。本当にSwitch Proが開発されているのか考えてみます。
アップデートされなかったプロセッサ
Switchの上位版モデルといえば、昨年有機ELモデルが登場したばかりだ。有機EL採用に伴いディスプレイサイズが拡大され、今まで弱点だったスタンドなどが改善された。ただ、基本性能であるプロセッサはアップデートされなかった。
上位版である有機ELに新型プロセッサが採用されてもおかしくなかったが、NVIDIAの開発が間に合わなかったのか、今までのプロセッサがそのまま使われた。せっかくの有機ELディスプレイなのに、パワー不足だからか4K描写ができない。4Kテレビが普及し始めているので、画像が綺麗な4K表示をそろそろ実現したいところ。
新型プロセッサと4K表示はSwitch Proの目玉にするために取っておいたのかもしれない。そう考えると「有機ELモデル」という中途半端な名称にした理由も納得できる。有機ELモデルは次期モデルではなく、基本モデルも併売されている。あくまでも「ちょっと上位版」なのが有機ELモデルだ。
任天堂の鬼門である後継機
任天堂にとってゲーム機の後継機は鬼門だ。Wiiは大ヒットしたがWii Uは全く売れず、ソニーのPS3の後塵を排することになってしまった。任天堂としては、今度こそ後継機をヒットさせ、任期を継続させたい。
そのためには、まず大ヒットしたSwitchのソフトウェア資産は全て継承したい。ただ、Wii UもWiiのゲームを全てて遊ぶことができたが、それでもWii Uはヒットしなかった。
Wii U失敗の原因はタッチパッドにあると思う。タブレットのようなタッチパッドと本体の組み合わせは、Wiiとはボディ形状が大きく異なり、後継機に見えない。タッチパッドを使った新しい操作法が提案されたが、多くのゲームはタッチパッドを生かしきれなかった。
次期Switchでは人気を継続させるために、プロセッサや4K表示など基本性能だけがアップデートされて、Switchとはボディデザインをあまり変えないのではないだろうか。
名称もSwitchの後継機ということがわかるようにSwitch Proとするのは納得できる。
併売から専売へ
次期モデルへの継承を確実に行うために、現行モデルとProモデルを併売するかもしれない。Proが人気なれば、過去のモデルを廃止して、Proが実質の次期モデルになる。
携帯機で任天堂はこのような手法をとったことがある。それがNintendo DSiだ。DSiはDSの上位版として併売されていたが、DSiの人気が高まり、DSの実質後継機となった。この時は比較的スムーズに後継機へ移行できたので、任天堂はSwitchでも同様の措置をとるかもしれない。
Nintendo Switch Proは任天堂の次世代機として発表されると予想します。