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自分の小説が本屋に並ぶという中学生からの夢がようやく実現します! 興味がある方は書店で予約してみてくださいませ。

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iPhoneのスクリーンショットをMacへ転送するショートカット

スクリーンショットを転送

iPhoneで撮影したスクリーンショットをMacに転送するのは結構面倒だ。メールやAir Dropで転送することもできるし、「写真」のマイフォトストリームで共有することもできるけど、「写真」で該当のスクリーンショットを開いてコピーし削除するのは手間だ。

「ショートカット」を使ってもっと簡単にiPhoneのスクリーンショットをMacへ転送する方法をご紹介します。

スクリーンショットをMacへ転送するショートカット作成方法

  1. iPhoneで「ショートカット」を開く
  2. 右上の「+」をタップし、「+アクションを追加」をタップ

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  3.  「メディア」→「最新のスクリーンショットを取得」をタップf:id:tkan1111:20201217092615p:plain

  4. 「共有」→「AirDrop」をタップ。ユニバーサルクリップボードを用いるなら「クリップボードにコピー」を選ぶf:id:tkan1111:20201217093057p:plain
  5.  「メディア」→「写真を削除」を選ぶ

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  6.  右上の「次へ」を選び、ショートカット名を入力して「完了」。これで完成

ショートカットを実行

ショートカットを実行すると、AirDrop先を選ぶ画面に移る。転送先をタップするとクリップボードを削除するダイアログボックスが表示される。「削除」をタップすれば、ショートカットは「写真」に残らない。

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1枚のショートカットならユニバーサルクリップボードを経由するのもいいし、複数のスクリーンショットを転送したい時はショートカットを編集して「1枚のスクリーンショット」の枚数を変更すれば良い。

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使用頻度によって、背面タップやApple Watchに設定して簡単に起動できるようにしよう。

 
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Appライブラリのカテゴリー一覧。アプリのフォルダを特定する方法 【iOS 14】

Appライブラリ

iOS 14ではiPhoneのアプリを整理してくれる「Appライブラリ」が導入された。カテゴリ毎にアプリを自動的に整理してくれて全アプリが一画面に収まるので、アプリを整理する手間が省け、ミニマリストの人には最適な機能だ。

ただ、自動的にカテゴライズされるので、どのカテゴリのフォルダにアプリがあるかユーザーはわからない。

アプリの名前で検索して見つけた場合も、どのカテゴリのフォルダにあるか見つけられない。

Appライブラリでどのフォルダに格納されているか特定する方法をご紹介します。

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16種類のライブラリ

どのカテゴリに格納されるかは、アプリ毎に設定されているカテゴリに左右される。アプリ制作する人は知っていると思うけど、アプリを登録する時にカテゴリを設定する。

ややこしいのが、アプリのカテゴリとAppライブラリのカテゴリが一致しないことだ。アプリのカテゴリの方が多いので、複数のアプリのカテゴリがAppライブラリの一つのカテゴリに集約されている。

一段目の「提案」は、頻繁に使用しているアプリを時間帯によって自動的に提案してくれる。

「最近追加した項目」は名前の通り最近追加したばかりのアプリが登録される。

それ以外のAppライブラリのカテゴリはアプリのカテゴリと基本的に連動している。基本的にと書いたのは例外的にアプリのカテゴリとAppライブラリが連動しないアプリがあるからだ。例えばYoutubeのカテゴリApp Storeの表記では「写真/ビデオ」だが、Appライブラリでは「エンターテイメント」に属する。ただ、大体のアプリはきちんと連動している。

アプリのカテゴリはApp Storeでアプリを検索すればわかるので、アプリのカテゴリからAppライブラリのどのフォルダに格納されているかわかる。

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こちらがAppライブラリのカテゴリとアプリのカテゴリとの一覧。左がAppライブラリのカテゴリ、右がアプリのカテゴリです。

  • ユーティリティ:ユーティリティ
  • エンターテイメント:エンターテイメント、ミュージック、スポーツ
  • 仕事効率化とファイナンス:ファイナンス、ビジネス、仕事効率化
  • SNS:ソーシャルネットワーキング
  • ショッピングと食べ物:ショッピング、フード・ドリンク
  • クリエイティビティ:写真/ビデオ、グラフィック/デザイン
  • 情報と読書:ニュース、天気、ブック、雑誌/新聞、辞書/辞典/その他
  • 旅行:旅行、ナビゲーション
  • 健康とフィットネス:ヘルスケア/フィットネス、メディカル
  • ゲーム:ゲーム、ボード、パズル、レーシング、アクション、カジュアル、ファミリー、ミュージック(ゲーム)、ストラテジー
  • 教育:教育
  • その他:ライフスタイル

カテゴリ変更の申請がしたい

Appライブラリはスッキリしていいのだが、アプリのカテゴリが不確かだと、アプリを探しづらい欠点がある。例えば「ニトリ」アプリのカテゴリは「ライフスタイル」なので「その他」に分類されているが、できれば「ショッピング」にカテゴライズしてほしい。

こういったわかりづらいカテゴリはアプリの制作者にカテゴリ変更を申請できると、カテゴライズがより正確になってAppライブラリも使いやすくなると思う。

 
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iPhoneの充電時と充電できなくなった時に振動を強めにする方法

充電失敗しても気づかない

ミュートにしたiPhoneをワイヤレス充電器に置いたり、Lightningケーブルを挿した時に軽く振動する。

だけど、軽めの振動なので、なかなか気づかない。できれば、もっと派手に振動してほしい。

MagSafeならその心配はないけど、ワイヤレス充電はズレる可能性がある。朝起きたら充電されていないと悲しい。充電ができなくなった時に振動して知らせてくれれば、ずれたのがわかる。

その方法をご紹介します。

充電時の振動を強めにする方法

  1. iPhoneの「ショートカット」アプリを開く
  2. 「オートメーション」タブを選び右上の「+」→「個人用オートメーションを作成」をタップ
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  3. 一番下の「充電器」を選ぶ。「接続時」の振動を増やすなら「接続されている」を、接続が解除された時に振動をさせるには「接続解除されている」を選んで「次へ」
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  4. 「+アクションを追加」→「デバイスを振動させる」を選ぶ。強めにするためには、何回も設定する

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  5.  「次へ」を選び、「実行の前に尋ねる」をオフにする。最後に「完了」

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振動を何回も設定

何回も振動を設定すると気づくやすくなる。音声ではうるさいけど、1回の振動では気づかない時はこの設定を試してみてください。

 
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Wi-Fi 6対応ルーターのバッファロー「WSR-3200AX4S」導入レビュー

Wi-Fi 6を試してみたい

3年ぶりに買い替えたiPhone 12 miniは次世代無線規格「Wi-Fi 6」に対応している。折角の新機能を試さないのはもったいないので、Wi-Fi 6対応のWi-Fiルーター「WSR-3200AX4S」を購入してみた。

導入レビューをお届けします。

 バッファロー「WSR-3200AX4S」を購入

購入したのはバッファロー製「WSR-3200AX4S」。自宅ではずっとバッファロー製のWi-Fiルーターを使用しているので今回もバッファロー製を購入した。

「WSR-3200AX4S」はバッファロー製のWi-Fiルーターの中ではスタンダードなモデルに位置する。2020年12月に発売されたばかりで、価格も手頃な割に(11,800円。2020/12/13アマゾン調べ)、5GHzのアンテナ4本と2.4GHz4本を内蔵している。最大速度は2402MBps。

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本体はこちら。縦置きと壁掛け用のスタンドが付いていて平置きは不可。シンプルで嫌味がないデザインで好感が持てる。これならリビングにおいても悪目立ちしないと思う。

背面は、AUTOとMANUAL、ROUTER・AP・WBの切り替えスイッチがある。AUTOにしておけば、下部のスイッチがどこに設定されていても関係ない。初心者がルーター導入時によく失敗するROUTER・アクセスポイント問題もAUTOにしていれば問題ない。購入した時のデフォルトはAUTOになっているので、下手にいじらなければ失敗しない。

スイッチ下にはINTERNETポートと4つのLANポートが並ぶ。正面のボタンはAOSSのみ。電源ボタンは存在しない。

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WSR-2533DHPとの比較

今まで使っていた「WSR-2533DHP」との比較。WSR -2533DHPの発売は2006年なので4年前のモデル。axにはもちろん未対応でacまでのWi-Fi規格に対応している。アンテナは5GHz・2.4GHzとも2本ずつ内蔵している。大きさはほとんど同じだけどコーナーが丸いのでWSR-3200AX4Sの方がコンパクトに見える。

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設定は簡単

設定は楽ちん。バッファローは「無線引っ越し機能」に対応していて、AOSSボタンを押せば以前の無線設定を引き継ぐことができるはずだが、なぜかうまくいかなかった。

とは言っても、INTERNETポートにケーブルを差し込めばルーターが自動的に設定してくれる。

SSIDが2.4GHzと5.0GHzでそれぞれ3種類設定できる。新しい認証である「WPA3 Personal」が設定できるようになった。

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WSR-3200AX4Sは、バンドステアリングLiteに対応している。バンドステアリングLiteは電波強度を判断して5GHzと2.4GHzを自動的に切り替えてくれる。一般的に5GHzは短い距離では速度が出るが遠距離に弱く、2.4GHzは速度は出ないが遠距離でも繋がる。

自動的に切り替えてくれるのは良さそうだけど、なかなかうまくいかなかった。自宅から帰ると2.4GHzにまず繋がるが、当然速度は出ない。すぐに5GHzに切り替わればいいが、何度か試したら、切り替わるのに時間がかかることもあった。

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もう一つの問題は5GHzに未対応な機器の設定ができなかったことだ。

家電コントロールに使っているeRemote miniは5GHzに対応していない。バンドステアリングLiteの設定をすると、2.4GHzも5Hzも同じSSID名を使うことになるが、eRemote miniはこのSSIDを見つけることができなかった。

というわけで、バンドステアリングLiteは設定しなかった。

速度は?

肝心の速度はどうなったか。以前のac対応のWSR-2533DHPでは大体300Mbpsぐらいの速度だったが、WSR-3200AX4Sでは500Mbps前後の速度が出るようになった。体感的にもウェブの表示が速くなったのが実感できる。

acは理論値での最大通信速度は6.9Gbpsで、axの最大通信速度は9.6Gbps。axの方が約1.4倍高速だ。自宅の環境では約1.6倍の速度が出たので、合格点を与えられる性能だ。

ただ、なぜか上りは遅くなった。色々調べたけど理由は不明。

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axに対応していないそれ以外のデバイスの通信速度は変わらなかった。通信距離も以前のモデルと同じ。

新しいルーターに変えて性能の違いを実感できたのはWi-Fi 6に対応したことだけだ。

Wi-Fi 6を体感したいなら

WSR-3200AX4Sに入れ替えて、数日経ったが今のところ安定している。ネットワークが切断することもなく、速度も出ている。

3年前のルーターと比較して基本性能はあまり変わらなかったが、Wi-Fi 6に対応したことでiPhone 12 miniでの通信は高速になった。今後買い換える機器はWi-Fi 6に対応しているだろうから、実感できる機会が増えていくだろう。

Wi-Fi 6対応のルーターとしては、WSR-3200AX4Sは11,800円と価格が手頃でデザインも良く、安定している。新型iPhoneなどのWi-Fi 6対応のデバイスを購入したら、試してみても良いかと思います。

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iPhone 12 miniがランニングに最適な5つの理由

iPhone 12 miniはランニング向き

コンパクトな5Gスマートフォン「iPhone 12 mini」を使い始めて2週間、何度かランニングに携帯してみて、iPhone 12 miniはランナーのために最強なスマートフォンだと感じた。

その理由をご説明します。

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コンパクト

iPhone 12 miniは2代目iPhone SEよりも小さい。ランニングするときは荷物は小さくて小さいほどよい。

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軽い

iPhone 12 miniは軽い。133gは2代目iPhone SEより軽く、iPhone 12 Proより54gも軽い。ランニングポーチを使うにしても軽い方がバランスをとりやすい。

顔認証

ランニングしているときに風景を写真で収めようと思う時がある。スマホをさっと取り出して撮影するのに指が濡れていたり手袋をしていると指紋認証が認識してくれない。Face IDならその心配がない。

丈夫

iPhone 12シリーズにはCeramic Shieldが採用されている。Appleの説明によると耐落下性能が4倍になったそうだ。ランニング中に転んだり、何かの拍子に落としたりしても、iPhoneのディスプレイが傷つきづらくなっている。

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防沫、耐水、防塵

iPhone 12シリーズは、IEC規格60529にもとづくIP68等級に対応している。最大水深6メートルで最大30分間まで耐えられる。ランニング中に雨が降ってきても安心だ。

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ランニングのお供に

コンパクトで軽量なiPhone 12 miniはランニングに最適なスマホだと思う。仕事帰り、夜間にランニングする時でもナイトモードで綺麗な写真が撮れる。デュアルSIMで楽天回線を使えば、音楽をストリーミングで聴くこともできる。

大型なスマホを使っている人は買い替えを検討してみるのも良いかと思います。

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Fire 7タブレットのデバイスダッシュボードを削除しようとしてみた。無効にする究極方法も

デバイスダッシュボード

どのバージョンからかFire 7タブレットの画面左下にスイッチのようなアイコンが登場した。「デバイスダッシュボード」という新機能で、Amazon Echoに登録したリモコンや定型アクションにアクセスできて、物理リモコン代わりにFireタブレットを利用できる。許可すればロック画面からでもアクセスが可能だ。

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だけど、ホームボタンと同じラインにあるので間違えて押しやすい。デバイスダッシュボードを削除する方法を模索します。

 デバイスダッシュボードを削除しようとしてみた

  1. Fireタブレットの「設定」アプリ→「アプリと通知」→「アプリ情報」→「デバイスダッシュボード」をタップ

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  2.  右上の「縦3点」→「アップデートをアンストール」をタップ

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  3. 「OK」をタップ

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  4. 左下のアイコンが消えていれば、アンインストールは完了したはず
Fire 7 タブレット (7インチディスプレイ) 16GB

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  • 発売日: 2019/06/06
  • メディア: エレクトロニクス
 

ところが、、、

「アプリ情報」から消えたので、アイコンも消えると思ったけど、なぜかそのまま。アイコンをタップするとデバイスダッシュボードがちゃんと起動する。

「アプリ情報」で右上にある「システムを表示」をオンにすると、グレーアウトした「デバイスマネージャー」が表示される。アンインストールしたのにシステムから削除されていないのだ。

なんというしつこさ。

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いろいろ試してみたけど、残念ながら「デバイスダッシュボード」を削除できなかった。

究極的な対策

こうなったら非常手段、実力行使に出る。デバイスダッシュボードのアイコンの上に布シールを貼ってやった。これならデバイスダッシュボードを間違えて起動することもなくなる。

近くにあったシールを貼ったけど、静電気を通さなければ、もっと見栄えの良い他のシールでも問題ない。

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でも、やっぱり不恰好なので、システム的に削除する方法を存知の方がいましたら、教えてください。

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auの新プランが空気読めないと言われてしまった3つの理由。ユーザーとのコンセンサスの不在

auの新プラン

auの新プランの評判が悪い。ネットでは「期待はずれ」「さよならau」などの発言が相次いでいる。

新しいプラン「データMAX with Amazonプライム」は、データ容量無制限で、「Amazonプライム」と地上波テレビの番組が鑑賞できるサービス「TELASA」をパックにしたプランだ。

今までにもauはNetflixとのパックプランを出していたので、その延長線上に今回のプランがある。それなのにどうして今回だけ批判が殺到したのか理由を考えてみます。

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割引料金

最も批判が集中したのは割引料金だ。

auは使い放題で月額3,760円と発表したが、割引前の料金は9,350円。そこから2年契約、家族割、半年間、1年間の限定割引を引いて3,760円になる。3,760円というのは家族の割引を含めているので、家族分の料金が別途必要になる。3,760円だけでは、このプランを選ぶことができない。

半年限定の割引もあるので、全ての条件を満たしても3,760円なのはわずか半年でしかない。

詐欺とまでは言えないが、こういった安く見せる手法に対してユーザーは「NO」と言っているのだ。総務省の扇動があったからかわからないが、「わかりづらく企業に都合が良い見せ方」に対して、世間の視線が冷たくなっている。

もちろん、その背景にはドコモが発表したahamoがある。ahamoはシンプルに1プランで割引などは一切ない。

ahamoと比較してauのプランが「古臭いプラン」とユーザーは感じたのだ。

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パック料金

auが発表した「データMAX with Amazonプライム」は名前の通りAmazonプライムの月額料金を含めたプランだ。これ以外にも、Netflixなどをパックにしたプラン、TELASAなどのテレビ番組とパックしたプランなどがあり、それぞれにテザリングの上限が決まっていて、料金も異なる。それぞれのサービスを個別に選ぶことができないのだ。

このパック料金も「企業側の論理」と受け取られたようだ。auとしては、バラバラにサービスを選ばれたら割引できずに「素の料金」で提供するしかなく、auを経由して契約してもらうメリットがない。auからしたら動画配信サービスと合わせて使い放題プランまた大容量プランを選んでもらわないと困るわけだ。

こういった企業論理がユーザー軽視に映ったと思われる。

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タイミング

今回の発表のタイミングは非常に悪かった。

ドコモのahamoのインパクトの余韻が残っている時にauは新プランを発表すると予告した。当然、一般ユーザーは「ahamo対抗か?」と期待したのに、出てきたのは旧態依然としたプランだった。今までだったら、「また新しいプランができた」とスルーされたところなのに、ahamoのような「わかりやすいプラン」をユーザーは想像していたので、auのプランを見て失望したのだ。

ahamo発表を境に、空気が一変したことにauは気がつかなかったのだろうか。もちろんauは気づいていた。記者会見では「ahamoの対抗策を検討している」と社長が発言している。

このプランを発表したらahamoと比較されるのは分かっていたのに発表したのは、Amazonなどの企業との契約があったからだろう。新プランは12月11日から開始と決まっていたので延期や取りやめることができなかった。

ユーザーの反発はauが想像していたよりも大きかったかもしれないが。

コンセンサスの不在

プラン自体が企業の論理を振りかざした旧いプランだと思われたのがユーザーが「NO」を突きつけた最も大きな理由だが、回避できなかったのは「ユーザーとのコンセンサスの不在」があったからだ。ユーザーはahamoの対抗策が発表されると思っていたのに、ドヤ顔で別のプランを発表したからユーザーはガックリしたのだ。事前に「ahamo対抗策は別途検討しているので、決まり次第発表」と伝えていれば、こんなことにはならなかった。

ユーザーとのコンセンサスができていなかったので「au空気読めない」と言われてしまったのだ。

ahamo発表前は「国が大株主で圧倒的なインフラを所有するNTTとの合併はずるい」という意見も強かったのに、ドコモが格安新プランを発表したことで潮目が変わった。背景は色々あっても、ahamoがユーザーが望んでいたプランに間違いなく、auの新プランと比較して、ahamoの輝きがさらに際立つ結果となってしまった。

この空気を変えるためには、auはahamoを上回るプランを提供しないとならない。auは今までのキャリアの常識から脱して、斬新なプランが作れるか見守りたい。

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Apple「AirPods Max」とソニー「WH-1000XM4」を15項目で徹底比較

AirPods初のヘッドホン型「 AirPods Max」

Appleが突然ワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」を発表した。Appleは通常クリスマス商戦前に新製品を発売するが、AirPods MaxはAppleにしては異例の12月に発表された。

ワイヤレスヘッドホン分野にはソニーやBoseなど競合がすでに魅力的な製品を発売しているが、それらと比較してAirPods Maxの魅力はどこにあるのだろう。 

実物に触れていないのに比較するのもなんですが、現在発表されている情報をもとに、現在シェアーナンバー1のソニー「WH-1000XM4」と徹底比較してみました(スペックではわからない音質は対象外としました)。

 デザイン

どちらもイヤーカップが耳を包みこむオーバーヘッド型と呼ばれる形状だ。AirPods Maxの方はステンレスを用いていてクールな印象。メッシュになっているヘッド部分が頭部へ負担を与えないようになっている。フレームはステンレスで、イヤーカップはアルミニウム製。AirPods Maxは高すぎるという意見は多いが、金属をふんだんに用いていて高級感がありそう。ステンレスのアームが伸びるようになっていて、頭の形状に合わせられるようになっている。

WH-1000XM4の見た目は重厚感があるが、プラスティック製なので実際は意外と軽い。プロユースっぽく見えるし、DJっぽい感じもある。いかにもヘッドホンという形状はしているが、以前のモデルに比べて凹凸が減り洗練された印象。

デザインの方向性は異なるが、どちらのモデルも高いデザイン性を誇っていると思う。

  • デザイン:引き分け

 

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ノイズキャンセリング

AirPods Maxは8つのマイクを内蔵し、両サイドのH1チップがアクティブノイズキャンセリングを実現している。各チップに搭載された10個のオーディオコアを利用して、外部の音を遮断する。

WH-1000XM4は2つのマイクで集音し、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」が毎秒700回以上センシングしリアルタイムでノイズキャンセリング処理を行う。カスタムボタンを長押しすると「NCオプティマイザー」が装着時の個人差(髪型、メガネの有無、装着ズレなど)を探知しカスタマイズしてくれる。

マイクの数ではAirPods Maxがダントツだが、ソニーのWH-1000XM4もノイズキャンセリング性能に定評がある。これは試してみないとわからない。

  • ノイズキャンセリング:引き分け
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外部音取り込み

ノイズキャンセリングと共に重要なのが外部音取り込み機能。ヘッドホンは耳を包んでいるので、人に話しかけられた時など外部音をすぐに取り込めると便利だ。

AirPods Maxはノイズコントロールボタンを押せば外部音取り込みモードに切り替わる。Appleの説明によると、AirPodsにある「オフ」モードはないようだ。

<追記:2020/12/12>

ハンズオンレポートを見ると、他のAirPodsシリーズと同様に「ノイズキャンセリング」「外部音取り込みモード」「オフ」の3種類から選べるようだ。

WH-1000XM4は、カスタムボタンを押すことで、ノイズキャンセリング・外部取り込み・両方ともオフのモードに切り替えることができる。また、声を発すると自動的に外部音取り込みモードに切り替わる「スピーク・トゥ・チャット」機能を搭載している。また、タッチセンサーコントロールに触れると一時的に外部音を取り込める「クイックアテンションモード」にも対応している。

WH-1000XM4の外部音取り込みはかなり自然だが、AirPods Proの外部音取り込みも定評がある。ただ、自動的に切り替わる「スピーク・トゥ・チャット」機能と「クイックアテンションモード」は魅力的だ。

  • 外部音取り込み:WH-1000XM4

操作性

AirPods MaxはApple Watchに採用されているDegital Crownを使って操作できる。回して音量を調節、1回押しは再生、2回押しがスキップ、3回押しが前の曲に戻る、長押しでSiriが起動する。WH-1000XM4はタッチセンサーになっていて、側面を指でなぞることで操作できる。WH-1000XM4の見た目は良いけど、指で押している感覚がないので慣れないと結構難しく誤動作することもある。

AirPods MaxはApple Watchと同じであれば指で動かしている感触があるので、使いやすいと思う。ここはAirPods Maxを推したい。

  • 操作性:AirPods Max
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イヤークッション

ヘッドホンにとって耳を包むイヤークッションの触感は重要だ。AirPods Maxは形状記憶ファームでできたイヤークッションが柔らかく吸着して密閉性を高めてくれる。

ソニーは、低反撥ウレタン素材を採用した立体縫製イヤーパッドを使っている。実際につけてみたが、軽くて気持ちが良い。

こちらも試してみないとわからないですね。

  • イヤークッション:引き分け

バッテリー性能

ワイヤレスなので、バッテリー持続時間は気になる。

AirPods Maxは1回の充電で最大20時間の連続通話時間が可能だ。WH-1000XM4はノイズキャンセリング使用時で最大30時間とAirPods Maxより10時間も長い。

両モデルともクイック充電に対応していて、AirPods Maxは5分間の充電で1.5時間の使用が可能。WH-1000XM4は10分間の充電で5時間使用できる。WH-1000XM4は5分間の数値がないが、おそらくAirPods Maxより長く使用できそうだ。

  • バッテリー性能:WH-1000XM4

充電

AirPods MaxはLightningポートから充電する。ワイヤレス充電には対応していない。USB-Cが普及してきているのにAppleは相変わらずLightning端子に固執している。AirPods ProもiPhoneもワイヤレス充電ができるので、Lightningケーブルを持ち歩く人も減っているのでは?

WH-1000XM4は、USB-C経由の充電に対応している。汎用性が高いWH-1000XM4の勝ちとしたい。

  • 充電:WH-1000XM4

ミニプラグ

WH-1000XM4にはミニプラグがあるので、有線ヘッドホンとして使用できる。AirPods MaxはLightningをミニプラグに変換するケーブルを別途買わないといけない。

  • ミニプラグ:WH-1000XM4

マルチポイント

AirPods MaxはiOS 13から対応したデバイスの自動切替に対応している。WH-1000XM4もマルチポイントに対応していて、2台の機器に同時接続して音が鳴っているデバイスに自動的に切り替わる。AirPods Maxは2台の機器に同時接続しているわけではなく、同じiCloudアカウントに紐づいているデバイスから音が鳴ったら切り替えている。当然、Appleデバイス以外ではこの機能を利用できない。

  • マルチポイント:WH-1000XM4
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音声コマンド

AirPods Maxは「Hey Siri」に対応しているので音声で命令できる。また、メッセージの読み上げ機能にも対応している。

WH-1000XM4はタッチパネルセンサーを長押しでSiriやAlexaを起動して音声で命令できるが、ウェイクワードには対応していない。複数のサービスに対応しているのは良いが、音声だけで操作したい。

  • 音声コマンド:AirPods Max

接続

AirPods MaxはAirPodsと同じくiPhoneを近づけるだけでペアリングが完了する。

WH-1000XM4はAndroid端末ならペアリングモードにして近づけて画面をタップするだけ。NFCも搭載している。

こちらは引き分けかな。

  • 接続:引き分け

ケース・同梱物

AirPods Maxには入れると超低電力モードに切り替わるSmart Caseが付属する。仕組みがちょっとわからないが、マグネットか何かで反応するのか、ハウジングを横にするとそのモードに入るのか。ヘッドバンド部分が剥き出しで手持ちになっていてDegital Crownもはみ出ていてケースとしては心許ない気がするけど、どうなんでしょう。

WH-1000XM4は、ハウジング部分が曲がるようになっていてケース内に綺麗に収まる。

同梱物はケースのほかにAirPods MaxはLightning-USB Cケーブルが、WH-1000XM4は充電用USB-Cケーブルの他に有線接続用のヘッドホンケーブル、飛行機のシートにあるジャックに差し込める航空機アダプタが同梱していて、全てケースに収納できる。

  • ケース・同梱物:WH-1000XM4
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カラバリ

AirPods Maxはシルバー、スペースグレイ、スカイブルー、ピンク、グリーンの5色から選べる。名称は異なるがiPhoneの色味に合わせることができる。

WH-1000XM4はブラックとプラチナシルバーの2色。プラチナシルバーは綺麗で好きな色だが、カラバリの数ではAirPods Maxに軍配が上がる。

  • カラバリ:AirPods Max

重量

AirPods Maxは公称384.8gに対して、WH-1000XM4は約254g。WH-1000XM4の方が100g以上も軽い。AirPods Maxは金属部品を多用しているから重いのだろう。ヘッドバンド部分のメッシュ構造で体感的に軽く感じられる可能性はあるが、100gの差は大きい。

  • 重量:WH-1000XM4

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価格

AirPods Maxの価格は61,800円(税抜き)。普通に考えてヘッドホンとしてえらく高価に思える。WH-1000XM4はオープン価格だがソニーストアで40,000円、Amazonだと税込で34,800円で販売している(2020/12/10調べ)。Apple製品はあまり値引きされないので、こうなると半額近い価格差になる。

AirPods Maxの音質や性能に惚れ込んでも、流石に躊躇してしまう価格差だ。

  • 価格:WH-1000XM4

WH-1000XM4の8勝3敗4引き分け

  • デザイン:引き分け
  • ノイズキャンセリング:引き分け
  • 外部音取り込み:WH-1000XM4
  • 操作性:AirPods Max
  • イヤークッション:引き分け
  • バッテリー性能:WH-1000XM4
  • 充電:WH-1000XM4
  • ミニプラグ:WH-1000XM4
  • マルチポイント:WH-1000XM4
  • 音声コマンド:AirPods Max
  • 接続:引き分け
  • ケース・同梱物:WH-1000XM4
  • カラバリ:AirPods Max
  • 重量:WH-1000XM4
  • 価格:WH-1000XM4

音質以外の15項目を発表されている情報だけで比較してみた。AirPods Maxに厳しい結果となったが、長年ヘッドホンを作り続けてきたソニーをむしろ褒めたい。Degital Crownの採用など意欲的な点もあるが、バッテリー性能や重量などワイヤレスヘッドホンとして基本的な性能、何より価格差は非常に大きい。

もちろん、ヘッドホンで最も大事なのは音質だ。AirPods Maxが他の要素を忘れさせてくれるくらいの優れた音質の可能性もある。

カタログだけを見る限りは、AirPods MaxはHomePodのように「Apple製品で揃えたい」人向けの製品に思える。

実機に触れたら、カタログでの比較を忘れさせてくれるほどの圧倒的な体感ができることを期待したい。

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AirPods Maxが意外だった4つの理由。どうして「AirPods Pro Max」ではないのか

AirPods Max登場!

Appleがオーバーイヤー型ヘッドホン「AirPods Max」を発表した。アクティブノイズキャンセリング、Siriの起動、簡単なセットアップなどのAirPodsシリーズの特徴を継承した、AirPodsのヘッドホン版だ。Apple独自設計の40mm口径のダイナミックドライバに内蔵されたH1チップが音場を制御することで歪まない音を実現しているそうだ。

Appleがオーバーイヤー型ヘッドホンを開発している噂はあったし、インナーヤー型イヤホン「AirPods Pro」にヘッドホン型が続くのは想像できたが、予想外だったことがいくつかあったので、ご紹介します。

Apple AirPods Pro

Apple AirPods Pro

  • 発売日: 2019/10/30
  • メディア: エレクトロニクス
 

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名称

この製品の名称は「AirPods Max」。AirPodsの大型版だから、iPhoneで採用されている名称「Max」がつくのは理解できる。気になるのは「Pro」がつかないことだ。ノイズキャンセリング機能付きのAirPodsはProを冠した「AirPods Pro」という名称だ。「Pro」はAirPodsだけではなく、iPhoneやMacに使われているAppleの上位版モデルには定番の名称だ。

AirPods Maxはアクティブノイズキャンセリングなど全部盛りのスペックのように見えるのに、どうして「Pro」がつかないのだろう。「AirPods Pro Max」では長すぎる気もするけど、iPhoneは「iPhone 12 Pro Max」とProの名称を省略していない。Appleの名称ルールは厳格である。

つまり、このヘッドホンはProモデルではないということになる。では、後から上位版「AirPods Pro Maxが」登場するのだろうか。それもちょっと考えづらい。AirPods Maxは値段が高く、これ以上の価格帯のヘッドホンが登場するとは考えづらい(モニタリングに使うような本当のプロユースであれば別だが、マーケットの小さいそのような製品をAppleが提供するとは考えにくい)。

今後、AirPodsのProシリーズがなくなると考える方が自然だ。ノイズキャンセリング機能AirPods Proは、標準のAirPodsとは10000円の価格差。ノイズキャンセリング機能は今ではイヤホンの標準的な機能になりつつあるので、ノイズキャンセリングなしのAirPodsをあえて開発する必要は小さい。

AirPods Maxの存在は、今後Proモデルが廃止され、標準のAirPodsがノイズキャンセリング機能付きで登場することの布石かもしれない。

価格

AirPods Maxは高い。税別61,800円はヘッドホンとしてはかなり高価だ。ライバルであるソニーの「WH-1000XM4」はオープン価格ではあるがソニーストアで税抜き40,000円、Boseの「Bose Noise Cancelling Headphones 700」は46,750円。AirPods Maxはそれよりも20,000円近く高く、相場を度外視した価格設定だ。

ソニーもBoseもノイズキャンセリング技術には定評がある。AirPods Maxが音質で両社とどこまで差がつけられているか不明だが、1.5倍の価格差は大きく、それだけで買うのを躊躇させる。

市場とは全く異なる価格設定のApple製品で思い出すのは、HomePodだ。AmazonとGoogleが低価格化を進めているスマートスピーカーの市場において、Appleだけが全く異なる価格帯でHomePodを発売した。

Appleとしては高価格帯でも売れる自信があったのだろう。AirPods MaxもHomePodと同様に音質に自信があるから、この値付けをしたのだと思われる。

Smart Case

AirPods Maxには収納ケースである「Smart Case」が付属する。Appleの説明ではこのケースに収めると超低電力状態に切り替わりバッテリーの充電状態を保持できるそうだ。ケースには省電力モードに入る仕掛け(マグネット?)がしてあると思われる。

AirPodsには充電するためのケースが付属するが、このSmart Caseは充電できそうもない。AirPods Maxの充電形式について明言はされていないが付属物から考えてLightningケーブルで充電するようで、ワイヤレス充電には未対応のようだ。

Appleが充電できないケースを付属するのも意外だし、ソフトケースを付属するのも意外だ。過去のApple製品でこのようなケースを付属したことがあったっけ?

 

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Degital Crown

AirPods MaxにはApple Watchで採用されているDegital Crownがついていて、音量調整、音楽の再生・一時停止ができるようになっている。Apple Watch以外でDegital Crownが採用されるのは初めてだし、AirPodsに物理的なボリューム調整スイッチがつくのも初めて。スペースが限られているヘッドホンのスイッチとして回すことも押すこともできる多機能なDegital Crownは最適だ。往年のソニーの携帯やデジカメに採用されていたジョグダイヤルを思い出させる。音量ボタンの代わりにiPhoneにDegital Crownを採用しても面白いかも。

この角度の写真だと、一瞬Apple Watchと見間違えてしまいそうになる。

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Appleの音質追求型モデル

ヘッドホン型のAirPodsを待っていた人にはAirPods Maxは待望の製品だろう。AirPodsの使い勝手は定評があるし、デザインも素晴らしい。ネックはやはり価格。ライバルよりも1.5倍の価格は、すぐにポチッとできない。AirPodsがApple製品としては比較的お安めだったのでなおさら高価に感じる。

それでも、あえてこの価格で出してきたのはAppleは音質に相当な自信があるからに違いない。これはHomePodと同様で、AirPods MaxはAppleの音質追求型モデルに位置する製品だ(Proの名はつかないけど)。

価格差を実感したいので早く試してみたいところだ。購入はそれからでも遅くないかもしれない。

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複数のAmazon Echoを家庭用内線電話にする方法

複数のAmazon Echo

サイバーマンデーやAmazonプライムデーに安く売っていたので、複数のAmazon Echoをゲットした人もいると思います。

色々な部屋にAmazon Echoを配置するメリットとして、部屋間での内線電話として使えることがある。Echo Showなら家庭内テレビ電話として使えるし、スマホのAmazon Echoアプリからでも話せる。

その方法をご紹介します。

4つの「連絡」

iPhoneのAmazon Echoアプリの「連絡」タブをタップすると、「コール」「メッセージ」「呼びかけ」「アナウンス」が並ぶ。

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  • コール:連絡先に追加した外部と音声通話ができる
  • メッセージ:連絡先に追加した外部へメッセージを送る
  • 呼びかけ:他の部屋にあるAlexa端末と通話できる
  • アナウンス:他の部屋にある全Alexa端末へメッセージを送る

部屋間の内線電話として使うなら、「呼びかけ」を使う。

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Amazon Echoアプリの「呼びかけ」を利用する方法

  1. 「呼びかけ」をタップすると、宅内にあるAlexaデバイスが表示されるので、タップする。
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  2. 電話表示になり、デバイス側が反応する

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  3. 通常の電話と異なるのは、デバイス側が反応しなくても、数秒経つと電話が繋がること。Amazon Echo Showを使うと部屋の様子を確認できる

  4. デバイスの「呼びかけ」を使いたくないときは、「デバイス」タブをタップして左上にある「Echo・Alexa」をタップ

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  5. 該当の部屋をタップし、「コミュニケーション」をタップする

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  6. 「呼びかけ」をタップして、「オフ」にする

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Alexa端末から「呼びかけ」をする方法

  1.  Alexa端末に「アレクサ、呼びかけて」と声を掛ける

  2. 部屋の名前を言われるので、部屋を指定する。Echo Showなら端末名が画面に表示される
  3. 「アレクサ、リビングを呼びかけて」でもOK。アレクサが「リビングでよろしいですか?」と確認してくるので「はい」と言えば繋がる

全端末にアナウンスする方法

  1. 全Alexa端末に声を掛ける場合は「アナウンス」を使う。Alexa端末に、例えば「アレクサ、集まって、とアナウンス」と声を掛けると、全Alexa端末にアナウンスが流れる
  2. 面白いのは、「アレクサ、ご飯ですよ、とアナウンスして」と伝えると、ベルが鳴ってから「ご飯ですよ」とアナウンスされる

「呼びかけ」ができない時の対処方法

「呼びかけ」ができない時は、できない端末をタップして、「コミュニケーション」内にある「呼びかけ」がオンになっているか確認する。

Alexa Echo Showが反応しない時がある。そういう時は端末を再起動すると改善する可能性がある。

豪邸じゃなくても便利

家が大きくなくても、Alexaで話せるのは便利。端末だけではなく、スマホからも通話できるのが便利ですので、複数端末を持っている方はお試しください。

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12月8日にAppleが発表するのはM1搭載16インチMacBook Proである理由

今週に新製品が登場?

12月8日にAppleが新製品発表する噂が流れている。イベントの事前告知はないので、プレリリリースによるサイレントローンチになるのだろう。

噂が真実だとすれば、発表する製品が何か予想してみます。

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サイレントローンチする製品とは?

Appleの新製品というと、イベントでクックCEOをはじめ経営陣が熱意あるプレゼンで説明するのが印象深い。説明が必要な新しいカテゴリーの製品、iPhoneやM1チップ搭載MacBook Airのような重要製品はイベントで丁寧に説明されてから発売されが、全てのAppleの新製品がイベントで発表されるとは限らない。

過去にプレスリリースだけで発売された製品は、以前のモデルを改良した製品だ。CPUをアップグレードしたMac、ワイヤレス充電に対応した第2世代AirPodsなどが該当する。

開発が噂される忘れ物防止タグ「AirTags」は今回発表される製品と目されているが、AirTagsは新カテゴリーの製品なのできちんと説明が必要だ。

今回もサイレントローンチされる製品は過去の製品のモデルチェンジだと思われる。

なぜ12月に?

Appleが12月に新製品を発表するのはレアだ。アメリカでは11月下旬のサンクスギビングデーからクリスマスまでがホリデーシーズンであり、アメリカの個人消費の70%がこの時期に集中すると言われている。

今まではホリデーシーズン前にAppleは新製品を発表してクリスマスプレゼントの対象になるようにしていた。

Appleが12月に発売した製品は2017年のiMac Proまで遡る。iMac Proはその年のWWDCで発表済みだったので、半年後に説明もなくプレスリリースのみでようやく発売された。iMac Proの価格は55万円からで一般顧客向けではなく、クリスマスプレゼントには高価すぎる。

それ以前では、2013年12月にやはりプロモデルであるMac Proを発売している。評判が悪かった黒いゴミ箱型のMac Proだ。この製品も発売前からイベントで説明済みだった。

このように12月の発売される製品は、ホリデーシーズンに売れるような一般顧客向けの製品ではなく、プロユース向けの製品ばかりだ(しかも過去に説明済み)。

M1搭載16インチMacBook Proでは?

もし本当に12月8日に何かが発売されるなら、過去の製品のモデルチェンジで説明不要な製品であり、プロユース向けの製品だと予想できる。

その条件に該当するのはM1搭載MacBook Proだ。M1チップは11月に発表された13インチMacBook Proで説明済みなので、追加で多くの説明は不要だ。13インチ版と同様に16インチも過去モデルと同じ筐体で出てくると思うので、プレスリリースだけでも魅力は十分伝わる。

16インチ版MacBook Proは文字通りプロユースであり、クリスマスプレゼントには高価すぎる。13インチ版よりも16インチ版が遅れた理由は、M1チップの製造の関係か、16インチ版に使われる性能、例えば4ポートを制御できるチップの開発に時間がかかったと考えられる。

16インチと同じくIntel版が売られている4ポート版の13インチMacBook Proも同時に発売されるかもしれない。

12月8日に何が発表されるか発表されないか期待したい。

 
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わずか4.5gの超薄型iPhone 12 miniケースレビュー。裸族には最適なケース

2枚目のケース

本当は裸族だけど、新品のiPhone 12 miniに傷をつけると凹むので、買ってしばらくはケースをつけておきたい。12 miniの小型軽量のメリットを生かすために、とにかく薄くて軽いケースを探して、以前紹介したケースをつけている。

触り心地も良くて気に入っていたけど、さらに軽いケースが届いたのでご紹介します。

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わずか4.5gのケース

購入したのは、TOZOというメーカーのケース

外箱は、こちら。白い箱にシールを貼ってあるような感じ。

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中身は、こちら。とにかく薄くて軽い。色はスモークがかかっていて、透けている。力を入れたらすぐに潰れてしまいそうで、防御力ゼロだと思う。

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重さは4.5g。今まで使っていたのが14.5gなので、10g軽い。

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今までのケースとの比較。透けているのと、今までのケースはボタンがカバーされているが新しいケースは切り抜きがあるだけ。

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電源ボタン、音量ボタン、Lightningポート、スピーカー・マイクの穴があいている。ホームバーの下の縁がないケースもあるが、このケースはLightningポート部分が丸くくり抜かれている。

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iPhoneに装着したのが、こちら。薄いからAppleマークが透けている。正面から見ても、ケースの存在感はほとんどない。スモークがかかっているので、無印iPhoneなのにすりガラスを使っているProっぽい雰囲気が出る。

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ボタン分だけの厚みしかなく、カメラはギリギリ隠れている。以前のケースはカバーに隠れていたボタンが少し押しづらかったが、このケースはボタンが剥き出しなので押しやすいが、出っ張っていないのでボタンの場所を指で探る必要がある。

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ケースつけて持った感じも本当に軽い。14.5gのケースよりも体感的に軽く、薄いのがわかる。裸で持っている時と全く変わらない。

触り心地は悪くない。サラッとしているが滑る感じはせず、指紋もつかない。

使って少々気になるのは、表面のケースの出っ張り。ケースの縁が少し丸まっているので、画面端をスワイプするときに指が引っかかる感じがする。一番顕著なのがホームバー下の出っ張りで、簡易アクセスをするときに指が引っかかる。薄いので力を入れるとめくれてしまいそうになる。

個人的には最高のケース

何度も言うけど軽くて薄いので裸で持っているときとほとんど変わらない。手触りもよく指紋もつかないし、Appleマークが透けているのもいい。

iPhoneに擦り傷がつかないのと、iPhoneを直に置かなくても済むのが、このケースを装着するメリットだ。

欠点は、薄くて防御力はないので、落としてもiPhoneを守ってくれそうにないことだが、これは薄さとのトレードオフだから仕方がない。左右の端をスワイプするとき、ホームバーを簡易アクセスするときに、縁が指に引っ掛かるのが一番気になるところ。

それでも、iPhoneを裸のように使いたい人にはとても優れたケースだと思います。

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iOS版「Evernote 10.2」の変更点と新機能。印刷機能や検索フィルター機能が追加

がEvernoteの最新バージョン「10.2」

クラウドメモサービス「Evernote」はバージョン10になってインターフェイスと内部構造が大きく変更され、過去にあった機能の一部がなくなり、バグも頻発している。SNSでは今回のバージョンアップをきっかけに退会する報告も挙がっている。

あれから2ヶ月、今回のバージョンアップでいくつかのバグフィックスと機能の追加が行われた。その内容をご紹介します。

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新機能・修正点

ノート

すぐに目につくのはメイン画面下の「+新規ノート」が「+ノート」に変更になったこと。「+」が新規の意味なのだから新しい方がシンプルだ。

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印刷機能

新バージョンで削除されていた「ノートの印刷」機能が復活した。表示したノートの右上「…」マークをタップして「ノートを印刷」を選ぶ

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検索機能にフィルタ

検索結果にフィルタを設定できるようになった。検索したのち「…」→「ノートをフィルタ」をタップすると「タグ」「作成日」などでフィルタがかけられる。「次の場所にある」という謎の表記は「ノートブック」のこと(なにそれ?)。「次を含む」は添付ファイルの形式のこと。

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モバイルクリッパーの使用時にタグを追加

SafariのページをEvernoteに転送するときにタグを追加できるようになった。従来はノートブックとノート名だけだった。

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ノートに複数ファイルを一括添付

「共有」メニューから複数のファイルを同時に添付できるようになった。今までは一つのファイルだけだった。

高度な編集機能

変化がよくわからなかった。

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共有ノートブックにノートを移動

他者と共有しているノートブックにノートを移動できるようになった

修正点:

- 「すべてのノート」ビューでまれにキーボードが点滅していた問題を修正しました

- リマインダーのマークの位置がノートリストとずれていた問題を修正しました

- ワークチャット内での検索中にまれに強制終了が発生していた問題を修正しました

- ノートが正しくエクスポートできなかった問題を修正しました

- ノートブックリストでまれにノートブックが正しく表示されていなかった問題を修正しました

改善はされたが、

検索結果のフィルタなどWindows・Macでは実現できていた機能が実装され、クリップ時のタグ追加機能も嬉しいところ。

だが、従来のバージョンにはあったApple Watchへの対応やPDFファイル内の検索、ウィジェットなどの機能は実装されていないし、オフラインノートブックが使えないなどのバグも残っている。

「Evernote 10」の評判は芳しくないが、ネットではそこまで大騒ぎになっていない。以前ならネットニュースになるぐらいの大問題だが、Evernoteのプレゼンスが落ちているということなのだろう。このまま改善が滞れば、さらにユーザーがEvernoteから逃げていってしまう。Evrenoteに残された時間は少ない。

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ドコモが格安プランを実現できた理由と携帯電話業界の未来予想図

ドコモの新プラン「アハモ」

報道の通りNTTドコモが新しい携帯電話の料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表した。

月間20GBまで月額2980円と1回あたり5分以内の国内通話無料という、従来のドコモのサービスに比べて格安のプランになっている。事務手数料も無料で、2年縛りもない。

どうして、ここまで安くできた理由と他社への影響を考えてみます。

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格安の秘密はオンライン

現在のプランの半額近い価格にどうして設定できたのだろう。「縛り」もないので純粋な値下げとなる。総務省が言うように高い価格設定でドコモは利益を貪っていたのだろうか。

ヒントは、ドコモの報道発表資料にある。今回のサービス「ahamo」はオンラインのみの受付となる。料金確認・各種手続き、サポートもオンライン上のみで行うように読み取れる。

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引用:NTTドコモ

携帯電話やパソコン、インターネットプロバイダーはサポートに膨大なコストを掛けている。機種や顧客のセグメントにもよるが、サポート費用が全体のコストの30%にものぼる製品も存在する。

ガラケーからスマホへの移行が進む現状、中高年の顧客を多く抱えているドコモのサポートコストは相当なものに違いない。パソコンだとユーザーもある程度のITリテラシーを持っているが、一般の顧客だとそうはいかない。LINEやFacebookなど他社のアプリが使えなかったら、パソコンユーザーならパソコンメーカーではなくアプリ会社へ連絡すると思うが、一般ユーザーだとハードウェアとソフトの区別がつかない。

そのコストはドコモのコールセンターだけではなく、各ドコモショップの負担も相当なものだ。ドコモショップの多くはドコモの直営店ではなく、子会社や代理店のショップだ。自社が販売した製品・サービスの顧客ならサポートするのも当然だと思うが、ユーザーはどこの代理店のショップなのかは気にしない。他の代理店で購入した製品を持ち込まれることも当然ありえる。こういった製品のサポートは他社の代理店からしたらボランティアみたいなものだ(実際には奨励金みたいなものがキャリアから支給されているらしいけど、ボランティア的なサポートをどこまでカバーできているか)。

今回の大胆な値下げの背景に政府の意向があるのは間違いないが、ドコモも目算があってのことだと思う。それがオンラインでの手続きでありサポートなのだろう。申し込みもオンラインに限定しているので、ITリテラシーがないユーザーはある程度排除できる。特に今回は大容量のギガが必要な「若者向け」と銘打っている。

au・ソフトバンクへの影響

ドコモの新プランは他社へどのような影響を与えるのだろうか。auとソフトバンクが追随する可能性は高いだろう。今まではサブブランドを値下げして選択肢を与えれば良いと思っていたが、ドコモがドコモブランドの値下げに踏み切ったので、他2社も監督官庁の意向に従うと思われる。総務省がどのようなコメントをするかわからないが、ドコモの手法が評価されるなら、ドコモと同様にオンライン化して、サポートコストを削減した似たような価格を実現するかもしれない。

とはいえ、UQ Mobileとワイモバイルを浸透させるために努力してきたauとソフトバンクが新たにブランドを構築するとは考えづらい。メインブランドとサブブランドの垣根をなくして、サブブランドをメインブランドへ取り込むことを行うのではないだろうか。

楽天モバイルへの影響

低価格路線で集客している楽天モバイルへの影響はどうだろう。楽天モバイルは現状1年無料だが、無料期間が過ぎれば月額2,980円になりahamoと同額になる。楽天モバイルは自社回線なら無制限だし通話料金は無料と、以前ドコモよりも優位な点は残るが、ドコモの通信網と楽天モバイルの自社回線の品質は雲泥の差がある。

現状の無料期間でも楽天モバイルの集客数は目標に未達と言われているが、今回のドコモの価格改定でさらに窮地に陥る可能性が高い。

楽天モバイルとしては当然値下げを検討するだろうが、現状でも楽天モバイルは大幅な赤字を計上しているので、これ以上の値下げが果たして可能なのか。楽天本体の利益を食い潰しながら携帯電話事業をどこまで進めることができるか。大幅な赤字を計上し続ける事態になれば本事業を先導してきた三木谷会長の責任問題に発展しかねない。

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MVNOは?

楽天モバイルもそうだが、同じく格安が売りのMVNO各社の影響は甚大だ。UQ Mobileなどのサブブランドも戦略の転換が求められるだろう。

他社のMVNOも同様だ。各社様々な工夫をしているが、MVNOを選ぶ1番の理由は安さだ。mineoの20GBはドコモ回線利用で4,680円もする。この料金には通話料金は一切含まれていない。

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引用:mineo

MVNOの多くは昼休みなどの混雑する時間帯には繋がりづらくなる。今の状態のままでは低価格重視で選んでいたMVNOユーザーはahamoに流れてしまう。MVNOは更なる値下げをする必要があるが、MNOに回線使用料を支払っているMVNOには値下げする余力がない。

それではMVNOは絶滅してしまうのだろうか。そうではないと思う。

ヒントは、本日のドコモの会見にある。「MVNOの業務を圧迫するのでは?」という質問に対して、「小容量格安プランをMVNOと協議する」と回答している。20GBも不要なライトユーザーのためにMVNOと回線使用料を協議して、MVNOが安価なプランを提供できるように協力するということなのだろう。

おそらくこれはドコモだけが書いた筋書きではなく、総務省と協議の上だと推測する。NTTがドコモを完全子会社化することを総務省が了承したときにこの絵は出来上がっていたのではないか。そう考えると、総務大臣が会見でいきなり激昂した理由も頷ける。ドコモの値下げを知っていたからauとソフトバンクが追随するように圧力をかけたのに違いない。

ドコモと総務省が描く未来予想図

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上述の推測をまとめると、こんな感じになる。

サポートやサービスが必要な高齢者を中心としたユーザーはドコモやau、ソフトバンクのMNO業者が今までと同様に担う。サポートは最低限でとにかく安くて大容量を望む若者にはahamo(おそらく追随するUQ Mobileとワイモバイル)、無制限な通話と通信を求めるユーザーには楽天モバイル、スマホをあまり使わないユーザーにはMVNOがカバーすれば、サービスごとの棲み分けができる。

auとソフトバンクがドコモに追随するかだが、UQ Mobileとワイモバイルのサブブランドとメインブランドの変更手数料を無料化すれば、ahamoと同様にメインブランドとの垣根はなくなる。

ユーザーは自分に合った料金プランとキャリアを選べるようになり、政府は携帯電話料金の値下げという公約を守れ、キャリアもサポート費用を削減でき政府の圧力もかわせることになる。全員がとりあえずハッピーになりそうだが、一番辛いのは楽天モバイルだろう。

通信通話無制限は楽天モバイルの売りだが、そのためには自社回線を全国に敷設しないといけないし、それには相当の初期投資と時間がかかる。楽天モバイルの売りである通信無制限も5Gが本格化すれば、他のキャリアも実現できるようになる。そうなると楽天モバイルを選ぶ積極的な理由は消滅し、初期投資だけが楽天に重くのしかかることになる。

三木谷会長は当然このような事態を予測していたと思うので、次にどのような手を打つか注目される。

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Apple Watchの文字盤から好きなアプリを起動する方法

Apple Watchの文字盤からアプリを起動

Apple Watchの大きな特徴のひとつが、文字盤に配置できるコンプリケーションだ。コンプリケーションで天気などの情報を参照できたり、アプリを起動できたりする。

便利なコンプリケーションだが、未対応のアプリはコンプリケーションとして配置できない。

watchOS 7から「ショートカット」に対応したので、ショートカットのコンプリケーションを文字盤に配置できるようになった。ショートカットを使えばコンプリケーション未対応のアプリも文字盤から起動できる。

ショートカットを使ったアプリケーションの配置をご紹介します。

文字盤に好きなアプリを置く方法

  1. iPhoneで「ショートカット」アプリを開く
  2. 「マイショートカット」タブの右上「+」をタップ

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  3.  「+アクションを追加」

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  4.  「スクリプティ」をタップ

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  5.  「Appを開く」をタップ
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  6. 「選択」をタップし、文字盤に置きたいアプリを選んで「次へ」

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  7. 「ショートカット名」を入力して「完了」。デフォルトで「Apple Watchに表示」がオンになっているので、これでiPhoneの設定は終わり

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  8. Apple Watchの文字盤を長押しして「編集」してショートカット「2048」を選ぶ。これでApple Watchの設定も完了

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  9. あとは文字盤のコンプリケーションをタップすれば「2048」に起動する

     

Apple Watchにないアプリはダメ

Apple Watchに対応していないアプリはショートカットをタップしてもAppが起動しない。

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Apple Watchにインストールされたアプリなら文字盤から起動できるので、よく使うアプリは設定してみてください。

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