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次期iPhoneが双方向ワイヤレス充電機能を搭載する3つの理由

双方向ワイヤレス充電機能を搭載?

次期iPhoneが双方向ワイヤレス充電機能を搭載する可能性をApple関連の情報でおなじみのミンチー・クオ氏が報じている。

双方向ワイヤレス充電機能とは、ワイヤレス充電できるデバイスの上に置かれた別のデバイスをワイヤレス充電できる機能のことだ。iPhoneの上に、ワイヤレス充電対応のAirPodsを置くと充電するような用途が想定できる。

この情報の信憑性を考察してみます。

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珍しくない双方向ワイヤレス充電機能

すでに、Samsung「Galaxy S10」、Huawei「 HUAWEI P30 Pro」が採用している。Galaxy S10の上にスマートウォッチやワイヤレス充電対応イヤホンを充電できる。

各社のスマートウォッチの機能が均一化してきている現状、iPhoneもライバルに追随する必要がある。

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ワイヤレス充電の弱点をカバー

筆者が常用するQi充電デバイスはiPhoneだけだったが、先週からAirPodsが加わった。当たり前だけど、1つのワイヤレス充電器では、1つのデバイスしか充電できない。iPhoneを充電している時に、AirPodsは充電できないのだ。

デスクに座っている時はiPhoneをスタンド型充電器に立てかけて置くのだが、AirPodsがあるとそれができない。

AirPodsは毎日充電しなくてもよいから、デスクに転がしておいて、ケースのバッテリーが減ったときだけ充電器に置けばよいのだが、それだと置き場所が定まらない。AirPodsのケースがデスクの上に転がっていることになる。

ワイヤレス充電デバイスが2つになって、結構不便だと初めて気づいた。

iPhoneが双方向ワイヤレス充電できれば、この不便さを解消できる。

Apple Watchの充電器が不要になる

Qi充電に対応していないApple Watchは、専用の充電器が必要なので、旅行などで外出する時はApple Watchの充電器を持ち歩かないといけない。筆者は自宅用と外出用の2つの充電器を持っている。

iPhoneに双方向ワイヤレス充電機能が内蔵されると、Apple Watchの充電器が不要になるので、荷物がひとつ減るし、外出先で使用するコンセントも減らせる。外出先ではコンセントが少なくて困ることが結構ある。

あれば便利そう

AirPodsやApple WatchをiPhoneの上に充電できれば、たしかに便利そうだ。寝る前にワイヤレス充電マットの上にiPhoneを乗せて、その上にApple Watchを乗せて充電できる。

AirPowerの製造を断念した代わりではないだろうが、複数デバイスを充電器できる予定だったAirPowerの機能をある程度カバーすることができそうだ。

購入検討者のためのiPad選び方ガイド。一番お得なのは64GB iPad mini?

5モデルのiPad

iPad Air、iPad miniの登場で、現行iPadは5モデル体制になった。選択肢が増えるのは嬉しいことだが、何を選んだら良いか迷う人もいるだろう。

筆者が考えるiPadを選ぶコツをお届けします。購入の参考になれば幸いです。

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サイズ

5モデルもあってややこしいようにみえるが、ディスプレイサイズで重複しているモデルはない。7.9インチのiPad miniから12.9インチのiPad Proまで少しずつディスプレイが大きくなっていく。

自分がどのサイズのディスプレイが必要かはiPadを選ぶ際に最も大事なポイントだ。CADや絵を書く人は大きなディスプレイサイズのほうがいいだろう。

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ディスプレイサイズが大きくなれば、本体サイズも大きくなるが、例外は10.5インチiPad Airと11インチiPad Pro。ディスプレイサイズはiPad Proの方が0.5インチ大きいが、Face IDでベゼルが狭いiPad Proの方が縦方向は短い。

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立って使う機会が多いなら、7.9インチのiPad miniがよいだろう。成人男性なら片手で握るように掴んで使うことができる。それ以上のiPadは基本的に置いて使うことが多いだろう。

  • 立って使うならiPad mini。11インチiPad ProはiPad Airより本体サイズが小さい

プロセッサ

廉価版の位置づけであるiPadだけが2世代前のA10 Fusionプロセッサを搭載している。A12の拡張プロセッサであるA12Xを搭載するiPad ProはMacbookと比較できるぐらいベンチマーク上は高速だが、通常の使用では相当な負荷をかけないとA12との差は分かりづらい。

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iOSのバージョンアップ対象機種はプロセッサによって足切りされることが多いので、長く使っていきたいなら、無印iPadは避けたほうが良いだろう。

  • 長く使うならiPadは避ける

ストレージ

各モデルのストレージ容量は重複している。iPad Proの2モデルのみ1TB版が用意されている。SDカードなどであとからストレージを増量できないiPadは最初から大きめのストレージを選択する方が無難だ。

といっても最近ではiCloudやApple Musicなどのクラウドサービスが充実しているので、1TBまで必要な人はレアかもしれない。

iPadの32GB版は一番安価だが、ストレージサービスを外出先で利用しづらいWi-Fiで32GBを選ぶのは慎重に考えたほうがいい。

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  • 32GBのiPadを選ぶなら慎重に

付属品

iPad ProだけがApple Pencil(第2世代)に対応している。といっても世代によってApple Pencilの書き味は変わらない。マグネット充電できるかどうかが大きく違う点だ。

iPad AirはSmart Keyboardに対応していて、iPad ProシリーズはSmart Keyboard Folioが使える。通常のSmart Keyboardとの違いは背面を包むようにカバーできることと、角度を2段階に調整できることだ。

逆にSmart Keyboardなら、背面カバーを自由に選ぶことができる。

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  • Smart Keyboard Folio、第2世代Apple Pencilを使いたいならiPad Pro一択

価格

iPad Proは最低容量の64GBでもiPad Airの128GBよりも高い。iPad Proだけ別格なのだ。Face IDやApple Pencilの第2世代をスマートで使いたい人はiPad Proを選ぶしかないが、価格ほどの魅力を感じない人は、別のモデルを選ぼう。

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廉価版扱いのiPadだが、ストレージ容量は32GBと128GBしかない。32GBだとさすがに心もとないので128GBを選ぶと、iPad miniの64GBの方が安くなる。

実用性で考えるとiPad mini 64GBが最も安くiPadを手に入れることができるモデルだ。

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  • 64GB以上のiPadならiPad miniが一番安い

まとめ

性能や使用できる付属品の仕様では、iPad Proだけが大きく異なる。当然、価格も違うので、Face IDなどのiPad Proだけの仕様が必要かどうかが、まずは選択する分かれ目になる。

他のモデルはディスプレイサイズによってモデルを決めることができる。ただ無印iPadだけはプロセッサが異なるので、長く使うのであれば他のモデルを選んだほうが無難だ。

無印iPadが安そうにみえるが、ストレージが小さい32GBのiPadは選びづらい。7.9インチのディスプレイサイズで問題がないならiPad miniの64GBはお買い得だ。Apple Pencilも使えて、iPad Airと性能は変わらない。

一番無難な選択はiPad Air 64GBだ。価格も54,800円と手頃だし、10.5インチのディスプレイサイズは、iPhoneと違うiPadらしい体感が得られるはずだ。

Apple Watch純正アプリのコンプリケーション一覧

Apple Watchのコンプリケーション

Apple Watchには、文字盤に色々な情報を表示できるコンプリケーション機能がある。同じアプリでも文字盤によって表示できる情報が異なる。

 コンプリケーションのタイプは全部で11種類あり、アプリによって対応しているタイプが異なる。主な純正アプリのコンプリケーションを紹介します。

アクティビティ

Apple Watchを象徴するアクティビティリングを表示できる。文字盤「モジュラー」の中央など大きなコンプリケーションでは、カロリー、ワークアウトの時間、スタンドの回数を表示できる。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

Apple Watch 4専用の文字盤「インフォグラフモジュラー」では、中央に時系列のデータをグラフィカルに確認できる。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

アラーム

めざまし時計に使える「アラーム」は、どのコンプリケーションでも設定した時間を表示してくれる。

Apple Watch専用文字盤「インフォグラフモジュラー」(下中央)には「アラーム」の設定がない(タイマーの表示はあるのに設定するのを忘れてたのかな)。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」
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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

カレンダー

定番の「カレンダー」は小さいタイプのコンプリケーションだと次の予定の開始時刻だけを表示する。長いコンプリケーションだと予定の内容もわかる。文字盤「モジュラー」は予定の場所も表示してくれる貴重なコンプリケーションだ。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

Apple Watch 4専用文字盤「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」は予定の内容も場所も表示できる。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

ストップウォッチ

コンプリケーションをタップすると、ストップウォッチ画面に移る。計測している時は経過秒数を表示してくれる。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

アラームと同様に「インフォグラフモジュラー」にはストップウォッチの設定がない。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

バッテリー

Apple Watchのバッテリー残量を表示できる。文字盤「モジュラー」中央など大きなコンプリケーションタイプでは設定がない。文字数が多いコンプリケーションだと「100%バッテリー」とカタカナで表記されて格好悪い。あまり設定する人はいないと思うけど。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」
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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

ミュージック

「ミュージック」は小さいコンプリケーションだと曲の進行状況を表すサークルが表示される。文字盤「モジュラー」だと歌手名と曲名の両方がわかる。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

文字盤「インフォグラフモジュラー」の中央には設定がない。「インフォグラフ」は四隅に曲名、中央には歌手名と曲名が表示できる。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

メッセージ

小さいコンプリケーションは「メッセージ」のアイコンのみが表示され、アイコン内に未読数がカウントされる。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

最新の文字盤「インフォグラフモジュラー」の大きなコンプリケーションには設定できない。文字盤内にメッセージ内容を表示することはできない。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

気象状況

天候を表示するコンプリケーションには「天気」と「気象状況」の2種類ある。「気象状況」は現在の天候を表す。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

「インフォグラフモジュラー」では、現在の気温と1時間毎の気象予測がわかる。「インフォグラフ」の「上サブダイヤル」では現在の気温と本日の天気予報を表示する。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

天気

「天気」は小さなコンプリケーションだと現在の気温を表示する。「モジュラー」だと気温と天気予報が参照できる。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

Apple Watch専用の文字盤「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」は最高気温、最低気温と現在の気温がグラフィカルに参照できる。「インフォグラフモジュラー」には「天気」の設定がない。代わりに「気象状況」を選ぼう。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

株式

登録した株式情報を表示できる「株式」。株を行う人には便利なコンプリケーションだ。「ユーティリティ」のように少ない文字情報だと「上昇」か「下落」だけを表示してくれる。少し文字情報が多いと上昇幅も表示できる。「モジュラー」中央だと株価もわかる。

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左から文字盤「ユーティリティ」「モジュラー」「タイムラプス」

インフォグラフ系の円いタイプのコンプリケーションには「株式」の設定がない。表示が難しかったのだろう。代わりに「インフォグラフ」だと四隅に株価まで表示可能。「インフォグラフモジュラー」中央は時系列の株価が表示できる。

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左から文字盤「シンプル」「インフォグラフモジュラー」「インフォグラフ」

まとめ

主な純正アプリのコンプリケーションのタイプを見てきた。コンプリケーションのタイプによって表示できるアプリとできないアプリとがある。

Apple Watch 4専用の文字盤「インフォグラフモジュラー」は最も情報量が多く便利なコンプリケーションなので、自分がもっとも必要な情報を慎重に選ぶと良い。

筆者のオススメは、こちら。

  • 株を行う人は「株式」。時系列の株価を表示
  • 移動が多い人は「気象状況」。週間天気予報を表示
  • 予定が多い人は「カレンダー」。詳細な予定まで表示

同じアプリでもタイプによって表示内容が異なるので、自分が必要な情報を組み合わせて、自分にあった文字盤を作ろう。

Apple CardはAppleの楽園の囲いを少し高くする。IT企業であるAppleがカードを発行する意味

Apple Card登場

春のAppleイベントで発表された唯一の「ハードウェア」が「Apple Card」だった。Apple Cardは、Apple Payと連携して使えるクレジットカードサービスだが、Apple Payが使えない店舗のためにプラスティックカードも用意される。

どうして、IT企業であるAppleがクレジットカードを発表したのだろう。

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シンプルなApple Card

Apple Cardはいくつかの特徴がある。

  • カード番号・セキュリティコードを見せない
  • シンプルなキャッシュバックルール
  • 年会費、国際手数料、遅延手数料なし
  • iPhoneで支払額を管理できる

Appleらしくシンプルに扱えるクレジットカードになっている。「面倒なことは考えず、普通に使えるカード」を目指している。

その中で最も重要なのは、厳重なセキュリティ管理だろう。Appleは顧客情報を一切参照しない。Apple Cardは、ゴールドマン・サックスとMasterCardと提携するが、ゴールドマン・サックスは顧客データを外部に共有しないと宣言している。

他の金融機関やカード会社にとって、クレジットカードを提供する理由は、手数料の収入の他に顧客情報を入手したいからだ。

何を購入し、どれぐらいの支払い能力があるのかわかれば、効果的な販促をうつことができる。

Appleは手数料もとらず、顧客情報も入手しない。ではなんのためにAppleはApple Cardを提供するのだろうか?

店舗手数料を狙うApple

ポイントは2点。ひとつはクレジットカードの手数料だ。手数料といっても店舗がカード会社へ払う手数料のことだ。顧客がクレジットカードを店舗で使うと、店舗はカード会社に支払額の数%を手数料として払う(率は国やカード会社によって異なる。日本では2%から3%が標準)。Apple Payを使うと、Appleにも手数料が入るが、Appleの取り分は0.1%前後と言われている。

Apple Cardを使うことで、クレジットカード手数料の分け前を今まで以上にAppleも得られる。

カードで囲い込む

Apple CardをApple Payで払うと2%のキャッシュバックがあるが、プラスティックカードだと1%しかもらえない。

顧客はApple Payが使える店舗で買い物したくなるし、店側もApple Payを導入しようとする。

Apple Payは言うまでもなくiPhoneでしか使えない。Apple Payを使い続けるためにはiPhoneを所有し続ける必要がある。Apple Cardがメインのカードになれば、次の機種もiPhoneを選ばないといけない。

iPhoneの買い替え需要も重要だが、今後のAppleにとってより大事なのはAppleのサービスを使う顧客を確保することだろう。

Apple Storeで音楽・映画を購入した支払い特典が特別に3%のキャッシュバックなのは、Apple Cardで自社のサービスを使ってほしいからだ。

今でも映画と音楽サービスの競合は多いが、Apple Cardと同時に発表したゲームや定額動画配信サービスも多くの競合サービスが控えている。

Netflixなどの競合より遅れて開始する定額動画配信サービスでAppleが勝つにはApple Cardが強力な武器となる。

Apple Cardはハードウェアとサービスの両方を囲い込む

AppleがApple Cardをばらまくのは慈善事業ではない。自社のハードウェアとサービスが築く楽園にユーザーを囲い込むための撒き餌だ。Apple Cardを使うことで、ハードウェアとサービスだけではなく買い物でも、Appleの魔法によって幸福で快適な経験ができるようになる。ただ楽園から脱出するのは今まで以上に難しくなるだろう。

だけど心配する必要はない。熱心なAppleファンにとっては、今までの囲いが少し広がって、強固になるだけだ。

新型AirPodsファーストレビュー。旧型との比較、気になる点を試してみた

新型AirPodsが到着

発売されたばかりのワイヤレス充電対応の新型AirPodsが届いたのでファーストレビューをお届けします。

気づいた点と気をつける点もご紹介します。

いい意味で変わらない外観

ファーストインプレッションは「初代と何も変わらない」だ。箱と同梱物はほとんど同じ。

箱の文字の色が少しだけ違うけど、比べないとわからない。

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箱の外観。初代と同じに見える

本体の違いは、外側のインジケーターのみ。蓋の内側にあったインジケーターがケースの外側に移動し、蓋を閉めた状態でも充電状況がわかるようになった。

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外観の違いはインジケーターのみ

初代と比較しても、違いはほとんどない。

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左が初代、右が新型。裏側のヒンジの色が違うような

 イヤホンは本当に一緒。何も変わっていない。混ぜたらわからなくなりそうだが、iPhoneでAirPodsの名前を見れば判別がつく(一台のiPhoneに複数のAirPodsを接続する場合、同一の名前をつけることはできない)。

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イヤホンは寸分狂いなく一緒。混ぜたらわからない

別に初代の外観に不満はなかったけど、新しい製品を買ったのにここまで違いがないと、新しい製品を買った気がしないのは事実。筆者の場合は2年間使った初代のバッテリーが保たないから仕方がないのだけど。 

便利なワイヤレス充電。スタンド型は注意

新型の目玉の一つがワイヤレス充電モデルがあること。iPhoneとApple Watchがワイヤレス充電できるので、筆者の環境だとAirPodsだけのためにLightningケーブルを用意しないといけなかった。

といっても、ワイヤレス充電だから、置いて充電できるだけ。外部のインジケーターが光るのが目印。

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まあ、これだけなのですが、注意点をひとつ。「スタンド型のワイヤレス充電器だとAirPodsを置いても充電できない場合がある」ことだ。

自宅にあったAnkerのスタンド型充電器にそのまま置いても反応しなかった。AirPodsが小さすぎて充電コイルに接地することができないようだ。

AirPodsを2つ並べて上の方で設置すれば充電できた。スタンド型の仕様にもよるので、注意が必要。

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Ankerのスタンド型の充電器。上の方しか充電されない

<2019/04/02 追記>

AirPodsを逆さに充電するとAnkerのスタンド型でも充電できた。スタンド型しか持っていない人は試してみてください。

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体感できるH1チップの効果

外見からはわからないが、新型AirPodsはH1チップを搭載している。新しく設計されたH1チップにより、デバイスの切り替え、反応が早くなると触れ込みだが、確かに体感できる速さだ。

状況にもよるが、AirPodsを装着した時の反応は、初代より2倍程度速い気がする。iPhoneからMacに切り替えたときは3倍以上速い。Macに切り替えるときは結構待たされるイメージだったが、新型は1秒ちょっとで切り替わる。

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iPhoneとMac間の切り替えは早い

Hey Siriが面白い

新型は、口頭の「Hey Siri!」に対応する。これが結構面白い。iPhoneのマイクが使えない状態でもSiriが使えるし、反応も早い。

iPhoneのSiriのように「Hey Siri」と言った後に「ピロロン」という音がしないので、「Hey Siri」+「音声コマンド」と続けて命令することができる。

たとえば「Hey Siri。今日の天気」と続けて話してもAirPodsを通じて回答してくれる。

ただし、「Mac接続時だと「Hey Siri!」は使えないと思われる」

「思われる」と曖昧に言ったのは、2018年モデルの「Hey Siri!」対応のMacと接続していれば、使えるかもしれないからだ。筆者のMacBook Pro 2017モデルは「Hey Siri!」に対応していないので、AirPods接続時に「Hey Siri!」と言っても全く反応しない。

MacbookでSiriボタンを押すか、AirPodsのイヤホンをダブルタップすれば、MacのSiriが使える。

ちなみにApple Watch 4に接続時には「Hey Siri」が使えた。

バッテリーの保ちは不明

Appleの説明では少しだけバッテリーの保ちがよくなったようだけど、そこまで使い込んでいないので不明。少なくても2年落ちのAirPodsよりは、はるかにバッテリーが保ちそうだ。

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音質は?

筆者の耳では新型は音量が大きく聞こえるが、音質はよくわからない。低音が若干強調されるようになった気もするが、個体差かもしれない。

いくつか実験

新旧AirPodsを同時登録できるか?

こちらは可能。新旧AirPodsどちらでも耳に装着した方と接続する。

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新旧AirPodsのイヤホンを混在して利用できるか?

こちらはできない。iPhoneが1種類のAirPodsとしか同時に接続できないので無理。

ただし、新モデルをMacに繋いで、旧モデルにiPhoneに繋ぐと、両方同時に使うことができる(逆も可能)。右耳からMacの音楽、左耳からiPhoneの音楽を流すことができるが、そうしたい場面は、ちょっと思いつかない。

ちなみに片方をiPhone、片方をApple Watchに繋いで使うことはできない(新旧モデルとも)。

新旧AirPodsのイヤホンを混在して充電できるか?

これはできない。行おうとすると、下記のエラーが表示される。

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旧AirPodsのイヤホンを新AirPodsのケースに両方入れても充電できそうだ。ただし、その場合、iPhoneで確認できるバッテリー状態の表示が、たまにおかしくなる。接続している新旧どちらのAirPodsのバッテリー容量を表示するべきなのか混乱するようだ。

Hey Siriとデバイス切り替えは買い換える価値あり

筆者の初代AirPodsのバッテリーが弱っていたので迷わず買い替えたが、その他の人は買い換える価値があるだろうか。

口頭での「Hey Siri」とデバイス切り替えの反応はよく、それだけでも買い換える価値はあると思う。

ただし、ワイヤレス充電対応モデルを買う価値があるかは人によるかもしれない。ワイヤレス充電モデルは、通常モデルより5,000円高い。5,000円を余計にだしてまでワイヤレス充電したいかは、その人の環境によると思う。

マグネット充電ケーブルを持っていたら、Lightningコネクタを挿す必要はなくなるので、ワイヤレス充電の恩恵も半減する。

ケーブルを本気で廃止したい人は、迷わずワイヤレス充電対応モデルを買おう。

新しいワイヤレスイヤホンを探している人は、新型AirPodsを検討してみるとよい。iPhoneに接続して使うなら新型AirPodsはベストな選択だ。

防水やノイズキャンセリング機能はないので、わかりやすいスペックでは他社に劣るが、切り替えの速さ、接続の簡単さなどスペックにでてこない部分ではAirPodsの使い勝手は他社を上回る。

AirPowerの開発中止からわかる4つのこと。AirPowerを殺したのはAppleのサービス重視

AirPowerの開発中止

Appleがワイヤレス充電器「AirPower」の開発中止を発表した。

2017年9月にAirPods発売と同時に、開発が発表された「AirPower」だが、待てど暮らせど登場せず、ついに開発中止となった。

AirPower開発中止からわかることを書いておきます。

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2代目AirPodsの発売が遅れた

AirPodsは2年間モデルチェンジされなかったが、先週ついに発売された。長い間、新モデルがでなかったのは、AirPowerのせいだろう。

AirPowerは、iPhone、Apple Watch、AirPodsをどこに置いても充電できる仕様だったので、AirPower販売と同時にワイヤレス充電対応のAirPodsが登場するはずだったと思われる。

その証拠にAirPower開発断念が公表される直前に新型AirPodsが発表された。

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新型AirPodsの仕様がしょぼくなった

登場した新型AirPodsはワイヤレス充電対応など進化した点もあるが、防水やノイズキャンセリングなど大胆な変更点はなかった。

おそらく、新型AirPodsはもっと早く発売する予定で、仕様も早々に決まっていたと思われる。ところが同時発売する予定だったAirPowerが完成しないので、AirPodsは古い仕様のまま発売されたのではないだろうか。

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ワイヤレス充電器が安くなった

AirPowerは、どこに置いても充電できる仕様を実現するために複数の充電コイルを内蔵する設計だったが、発熱などの問題をクリアできなかったと思われる。

発熱だけではなく、コストも問題になっただろう。複数の充電コイルのために、AirPowerはかなり高い値付けが予想されていた。おそらく2万円近い値段になったはずだ。この2年の間にワイヤレス充電器の価格は下落し、3,000円前後で買うことができる。

Appleのブランド力をもってしても、現在の市場で2万円の充電器を売ることは難しかったに違いない。

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サービスに軸足を置く

開発が難しかったAirPowerだが、仕様を変更して普通の充電器を発売してもよかったが、Appleはその選択をしなかった。

長い間販売していたWi-FiルーターであるAirMacの販売もAppleはやめてしまった。身につけない周辺機器にAppleは興味が無いようだ。周辺機器は価格も安く、利益幅も薄いのでAppleとしては売りたくないのだろう。

AirPowerの販売断念は、ハードウェア企業から、マージンが大きいサービス企業に移行しようとしている現代のAppleの象徴的出来事である。

ニコ動とAbema TVの連携の背景は?この道はいつか来た道かも

ニコ動とAbemaが連携

「ニコニコ動画」(以下、ニコ動)のドワンゴと、「AbemaTV」のサイバーエージェント子会社のAbemaTVが、パートナーシップを締結したことを発表した。

両サービスのコンテンツの連携を開始し、4月からAbemaTVの番組をニコニコで放送する。

国産の動画サイトでは、2大巨頭の両サービスの提携は何を意味しているのだろう。背景を考えます。

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両サービスの違い

同じ動画サイトと言っても、両サービスは違う部分が多い。

まずビジネスモデルが異なる。ニコ動は会費制で、広告で収入を得ているAbema TVは原則無料だ。ニコ動は無料でもコンテンツを観ることができるが、有料会員だと優先的に高画質のコンテンツを鑑賞できる。Abema TVはリアルタイム鑑賞なら無料で、ビデオコンテンツを有料にしている。

コンテンツも異なる。ニコ動のコンテンツはユーザーからの投稿動画が主で、Abema TVは自社製作の番組と買い付けたアニメなどが主だ。ニコ動は元々日本版YouTubeからはじまり、Abema TVは地上波テレビのネット版を目指してきた。

課題が多い両サービス

だが、どちらのサービスも好調とは言い難い。ニコ動は会員数の減少が続いているし、Abema TVは年間200億円の赤字の予測だ。Abema TVは先行投資と言っているが、広告モデルの収入が伸びないために今はビデオ会員に力を入れるなど、試行錯誤を繰り返している。ドワンゴは経営者が変わり、Abema TVもコスト削減が行われている。

両サービスが不調な原因は、外資系サービスに押されているからだ。ニコ動のライバルはYouTube、TV放送を模したAbema TVに直接のライバルはいないが、動画配信サービスのNetflix、Amazon Prime Videoなどと「視聴時間」を取り合っている。

このままでは外資系サービスに駆逐されかねず、両サービスの強い危機感が、今回の連携の背景にある。

連携の効果は?

ひとつはコンテンツの相互補完だろう。両サービス独自のコンテンツを共有することで、コンテンツを充実させることができる。

もうひとつはコスト削減。両サービスとも、ニュースや将棋など中継しているコンテンツも多い。今後は一社が代表して中継することがでてくるかもしれない。

将棋でいうと、ドワンゴは「叡王戦」というタイトル戦を主催していて、Abema TVは非公式戦の「Abema将棋トーナメント」を運営している。今のところ何も兆しはないが、両棋戦が将来的に統合されることがあるかもしれない。

お互いの強みをいかせるメリットもある。動画内にコメントを流す手法はニコ動の大きな特徴だ。Abema TVの場合はコメント欄が画面横にあるが、ニコ動のようにコメントを流せるようになるかもしれない。

ただ、この連携により、両サービスの収益が改善するかは不透明だ。コンテンツを共有することでコストは削減できるが、売上収入が大幅に増加するとは考えづらい。

ニコ動に提供されるAbema TVのコンテンツは、元々は無料で配信されたものだ。過去のコンテンツは有料サービスであるAbemaビデオで提供されているので、ニコ動でも過去のコンテンツは有料会員にだけ提供されることになるだろう。元々無料のコンテンツにどこまで訴求効果があり、会費を払ってもらえるかは疑問だ。

さきほどはAbema TVの映像内にコメントが流れたら面白いといったが、Abema TVは広告モデルだ。広告中にCMを流すためにはスポンサーの許可が必要になる。

将来は?この道はいつか来た道

前述のとおり、両サービスの経営は芳しくない。サイバーエージェントの藤田社長は「Abema TVを続ける」と言っているが、収益源のスマホゲームが不調になれば赤字を補填できなくなる。

今の状態が長く続けば、両サービスの統合も視野に入ってくるかもしれない。今回の連携は、そうならないためにまずは国産連合に踏み入ったのだろう。半導体企業連合など、こういうふうに外資企業に対抗するパターンがうまくいったためしはないのが心配ではあるけれど、コンテンツはその国の独自の文化でもある。両サービスにはぜひ頑張って継続してほしい。

Nintendo Switchに新モデルが登場する理由は?任天堂に残された時間

Nintendo Switchに新モデル?

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、任天堂はNintendo Switch(以下、Switch)の新モデルを2機種用意しているそうだ。

1モデルはゲーマー向けの上位機、もう1モデルは廉価版だそうだ。販売以来、人気モデルのSwitchが新モデルを販売する理由を考えてみます。

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3年目のSwitch

Switchは販売から3年目を迎え、販売100週までの販売台数はWiiを超えて据え置き型では史上最速の販売台数を誇る。

発売から100週間のハード販売推移(引用:G’zブレイン)

一見すると順風満帆だが、2つの課題がある。

ひとつは販売台数の勢いが落ちている点だ。今年度末までに2000万台の販売を目標としていた任天堂は1700万台に下方修正した。昨年はスマッシュブラザーズの販売もあり、ハードウェア台数を大幅に伸ばしたが、スマブラ規模のレベルのゲームを定期的に供給するのは至難の業だ。任天堂のハードウェアは、マリオやゼルダなどの任天堂のゲームが最大のアドバンテージとしている。人気ゲームブランドの供給が一巡すると、任天堂のハードウェアの売上も厳しくなる。すでにマリオ、ゼルダ、スプラトゥーン、スマブラは登場した。残るビッグネームは「どうぶつの森」か。

もうひとつの課題は、ポータブル機3DSの衰退だ。3DSは2011年に販売開始し、すでに8年が過ぎた。国内ではまだ毎週5,000台前後販売しているが、3DSの販売台数はSwtichの1割程度まで低下している。

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引用:任天堂

3DSの販売を補う廉価版

3DSの後継機を出すのは非常に難しい。SONYがPS Vitaを販売停止したようにポータブル機市場はすでに消滅しつつある。スマホゲームが以前のポータブル機の市場を侵食している。

Switchは据え置き機にもかかわらず、ポータブル機としても遊べる。以前のポータブル機市場は、スマホゲームとSwitchに挟まれている。Switchの好調は、3DSの後継機が得るだろう市場を先食いしたともいえる。

これから3DSの後継機をだしても、新たなゲーム市場を構築するのは困難だろう。

新型Switchモデルは、3DSの実質後継機となるに違いない。Joy-Conがディスプレイに固定され、テレビへの出力機能が省かれると予想する。

ゲーマー向けを目指す上位機

Switchはポータブル機と据え置き機の市場を抑え、記録的な販売台数を売り上げてきたが、残る市場はゲーマー向けだ。この分野はゲーミングPCとPS4が占めていたeSportsが流行し、この分野の市場の拡大が見込める。

Switchがゲーミング機として足りないのは、マシンパワーと4K対応だろう。SwitchのマシンパワーはPS4にも劣っている。Switchの上位版はプロセッサーを変更すると思われる。もうひとつは4K対応だ。4Kテレビが一般化しつつある。

つまり、Switch上位版は、PS4 Proだ。PS4 Proが登場したのはPS4発売から3年目で、「Switch Pro」も同時期に登場することになる。

Switchは間に合うのか?

 一方で、今月になってGoogleはストリーミングゲーム「Stadia」を発表し、Appleは「Apple Arcade」をイベントで紹介した。

どちらのサービスにも共通するのは専用のゲーム機が不要なことだ。GoogleとAppleが目指すのはSONYと任天堂のゲーム機市場を奪うことだ。

価格はわからないが、定額料金が安価なら、特にゲーマーはストリーミングゲームサービスに移る可能性も高い。

任天堂のブランドと自社開発ゲームに守られているSwitchだが、特に上位機は影響を受けるかもしれない。

5Gが浸透してくれば、スマートフォンでポータブル機を上回るレベルのゲームが遊べるようになる。Switch廉価版は、価格の縛りがあり5Gに対応できない。

そうなると、Switch拡販のための2モデルは、危機に直面することになる。ストリーミングサービスが登場し、5Gが一般化するまであと1年はかかる。

それまでにSwitchは新しい2モデルを浸透させ、ゲーマー向けのゲームを揃える必要がある。残された時間は、それほど長くないかもしれない。

iOS 12.2登場。Apple TVを操作するならコントロールセンターが便利

iOS 12.2にアップデート

春イベントで発表されたApple News+に対応するため、iOS 12.2が登場した。最近のアップデートには珍しく、いくつかの目に見える変更点があった。

日本で関係しそうな主な変更点は、こちら。

  • 4つのアニ文字を追加(フクロウ、イノシシ、キリン、サメ。IKEAサメによせた?)
  • コントロールセンターのTVコントロールが変更
  • スクリーンタイムで休止時間を曜日毎に設定可能
  • Safariのアドレスバーに文字を入れた瞬間に検索候補を表示

この中でTVコントロールを紹介します。

アイコンが変わった

見た目で変更がわかりやすいのはコントロールセンターのアイコンだ。コントロールセンターを表示するにはiPhone X系なら画面右上端から下へスワイプする。今まではApple TVそのものアイコンだったが、テレビのリモコンのようなアイコンに変更となった。アイコンを変更した理由は、Apple TVだけではなく、AirPlay 2対応の他社のデバイスも操作できるようになったからだ。

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コントロールセンターに見慣れぬアイコンが

リモコンも変わった

アイコンをタップすると、Apple TVのリモコンような画面が表示される。以前の画面に比べて格段に便利になっている。なんとApple TV用のアプリ「Remote」より高機能だ。

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左から旧TVコントロール、アプリ「Remote」、新TVコントロール

TVコントロールには検索ボタンがある。Apple TVを起動してタップすると全体の「検索App」画面に移行する。この「検索App」は、どの画面からも即座に検索できるが、検索対象は対応している全てのアプリだ。

たとえば映画を検索すると、「iTunes Movie」だけではなく「Amazon Prime」や「Netflix」も対象になる。Amazon Primeを見ているときでも、Amazon Primeだけの検索はできない。

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左が文字入力画面、右が動画鑑賞中の画面

ロック画面から動画を操作

Apple TVもtvOS 12.2にアップデートすると、ロック画面で動画をコントロールすることができる。今まではiPhoneのロックを解除しないと操作できなかったので、この機能はとても便利だ。左のリモコンアイコンをタップすると、TVコントロール全般が操作できる。

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コントロールセンターに慣れよう 

どれぐらいの人が使っているかわからないが、コントロールセンターは慣れると便利だ。カメラを使いたい時もすぐに起動できる。今回のアップデートをきっかけに、使っていない人は一度試してみよう。

定額動画配信サービス「Apple TV+」などAppleが新サービスを発表した背景を考察

4つの新サービス

Appleの春イベントではハードウェアの発表は一切なく、新しいサービスのみが発表された。

  • 雑誌読み放題「Apple News+」(アメリカとカナダ)
  • クレジットカード「Apple Card」(アメリカのみ)
  • ゲーム遊び放題「Apple Arcade」(150カ国以上)
  • 定額動画配信「Apple TV+」(100以上の国)

ひとつずつ背景を考察します。

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Apple News+

日本では提供されていないので馴染みがないApple Newsに300以上の雑誌読み放題サービスが加わった。アメリカでは月額9.99ドル(約1,100円)で提供される。

特徴としてはファミリー共有ができること。

日本でもたくさんある雑誌サービスのうち「dマガジン」と強引に比較すると、こちら。

  • 価格:Apple News+ 1100円 / dマガジン 400円
  • 雑誌数:Apple News+ 300以上 / dマガジン 200以上

雑誌数はApple News+が多いが、価格はdマガジンは半額以下。他のサービスもそうだが、日本のサービスは非常に安い。

雑誌や出版社は国によって商習慣も法律も異なるので、海外へ展開するのが非常に難しい。動画配信とは異なり、出版社は無数にあり中小企業が多い。

Apple Newsが開始して2年経っても日本では提供されていないので、Apple News+が日本で開始することは当分ないと思われる。

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Apple Card

Appleが提供するクレジットカード。Appleで発行でき、Apple Payで利用できる。iPhoneで毎月の支出を管理できる。

Appleらしく内容は非常にシンプル。年会費は不要で、クレジット番号は表示されない。キャッシュバックも明確。Apple Storeでは3%、その他の店舗では2%。一応、Apple Payが使えない店舗用に物理的カード(チタン製!)も用意される。

日本で言うと、LINE Payカードが一番近いかな。いずれ日本でも開始されるだろう。

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Apple Arcade

100タイトル以上のゲームを定額で提供されるサービス。iPhone、Mac、Apple TVで遊ぶことができ、オフラインでも遊べるようだ。コナミやSEGAなどの日本のベンダーも参加する。

提供される国名は公表されていないが、日本語のプレスリリースもでているので、日本でもこの秋に登場する可能性が高い。

スマホでは広告モデルでの無料ゲームが多いが、定額料金を払うことで広告無しでゲームを遊べる。

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Apple TV+

定額動画配信サービス。先行するAmazon PrimeやNetflixと同様にオリジナルコンテンツをAppleが制作する。スティーブン・スピルバーグなど錚々たるクリエイターが名を連ねている。iOSとApple TVだけではなく、Macにも提供される。

月額料金も提供されるコンテンツもわからないので、ライバルのサービスと競合できるかは秋の開始を待ちたい。

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日本で提供されるのは、Apple ArcadeとApple TV+

 

サービス開始がまだで詳細はわからないが、ひとつ言えるのはAppleがサービス事業に参入し、ライバル企業と本格的に競合していく決心をしたことだろう。

イベントでもっとも時間を掛けて紹介したように、新サービスの中でApple TV+が一番重要なサービスとなる。競合サービスも多いし、動画配信サービスはApple TVなどのハードウェアの売上にも影響する。

Apple Arcadeは面白い試みだ。ゲームで遊ぶ人の多くが、広告モデルにうんざりしている。金額次第だが、安い料金なら使ってみたい人も多いだろう。

今回のサービスにより、多くのサービスをAppleが抱えることになる。必要なサービスをユーザーが選ぶのもよいが、Amazon Primeのようなリーズナブルにパッケージされたサービスがあるとユーザーも選びやすい。

今後、Appleがサービス事業をさらに加速させたいなら、検討すべきだろう。

最新iPad Air、iPad mini、無印iPadを比較。どれを買うべきかタイプ別に紹介

iPad Air、iPad mini登場

3夜連続の先週の発表で、最も驚いたことはiPad Airの復活だろう。噂にあった新iPad mini、iPad Proの2モデル、無印iPadと合わせて計5モデル体制になった。

5モデルも同時に販売されるのは史上初(たぶん)。選択肢が多いのは嬉しいが、どれを買ったらよいか迷ってしまう。

性能を比較しながら、どういう人がどのモデルを買うべきか考えてみます。

 iPad Proは特別

iPad Proを選ぶか、そうではないiPadを選ぶかが最初のポイントだ。

iPad Proは特別なモデルだ。iPad Proは11インチモデルでも89,800円、iPad Airの54,800円と35,000円の差がある。性能も異なる。Face ID、Liquid Retinaディスプレイ、Apple Pencil(第2世代)対応、USB-Cコネクタと他のiPadと多く異なる。

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ディスプレイサイズと価格帯

1.5倍価格が違うと、同じカテゴリーの製品ではない。上述の性能を望むなら、iPad Proのどちらかのモデルを選べば良い。

性能と価格が近い残りの3モデルで比較すべきだろう。

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ディスプレイサイズ

5モデルのディスプレイサイズはすべて異なる。 iPad mini< iPad <iPad Air の順に大きい。iPad AirとiPadの違いは0.8インチ。触れれば体感でわかるサイズの違いだが、使い方は大きく変わらないだろう。片手で掴めるサイズではないので、ベゼルを掴んでもう片方の手で操作するか、本体を置いて操作するしかない。

iPad miniは片手で掴めるサイズで、大きなズボンのポケットなら入れることができる。片手で持ちたい、立って使いたいなら、iPad miniを選ぶべきだろう。

iPadはTrue Toneディスプレイに対応していない。Trure Toneは色と明度を自動的に適応させ自然に表示してくれる。

両ディスプレイを比較すればわかるレベルだが、WebブラウザやOfficeを使うぐらいならiPadのディスプレイでも困ることはないだろう。

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プロセッサ

iPadのみA10 Fusion、その他の2モデルは最新のA12 Bionicを採用している。A10はiPhone 7に採用されているプロセッサで、通常の使い方では性能の差はわからないだろう。負荷が大きいゲームで遊ぶか、長く使うつもりなら最新プロセッサを選んだ方がよい。

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Smart Keyboard対応

iPad AirのみSmart Keyboadに対応している。Smart Keyboadは、無線ではなく直接繋ぐことができるので、iPadから給電してくれる。

Bluetoothのように接続の手間がいらないのでキーボードを頻繁に使う人はiPad Airを選ぶべきだ。

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価格帯

ディスプレイサイズとは異なり、iPadのほうがiPad miniより安い。ディスプレイとプロセッサの性能差による価格差だろう。ただ、iPadの最低価格のストレージは32GB。Micro SDカードが使えないiPadはストレージを増設できないので、内蔵ストレージは多めにしておくべきだ。iPadの128GBだと、iPad mini 64GBの方が3,000円安い。

価格だけでも選ぶなら、iPadと決める前にiPad miniでも問題ないか一度確認しても良いと思う。

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本体サイズ

本体サイズはディスプレイサイズに比例する。比較するなら厚さ。iPad Airの厚さは6.1mm、iPadは7.5mm。タブレットPCにおいて1.4mmの差は大きい。といってもiPhone XSの厚さは7.7mmで、iPadよりも0.2mm厚い。iPad AirとiPad miniが薄すぎるとも言える。

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重量

iPad AirとiPadの差は14gで大して差がない。iPad miniの約300gはタブレットの中でもかなり軽い部類に入る。ちなみにiPhone XS Maxは208g。

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その他の違い

フロントカメラはiPadだけ異なる。でもiPadのカメラの性能差を気にする人は少数派かと。
iPadだけBluetoothは4.2。Bluetooth 5.0のほうが省電力だが、iPadのバッテリー容量だと気にする必要はないだろう。

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iPadはeSIMに非対応。

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値段を追求したい人

32GBのiPadが最も安いが、128GBのiPadは64GBのiPad miniより高いことは留意しておくべきだ。ストレージを増設できないので、iPadは128GBを選ぶべきだ。

  • iPad 128GB

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立って使いたい人

立って使いたい人、持ち歩きたい人はiPad mini一択だろう。

  • iPad mini

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キーボードを使いたい人

Smart Keyboard対応のiPad Airが良い。Smart Keyboardなら何の設定も不要でキーボードを簡単に接続できる。

  • iPad Air

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長く使いたい人

頻繁に買い換えるのではなく、長い間同じモデルを使いたい人はiPad Airが良いだろう。iPad Air内蔵のプロセッサA12 BionicはNeural Engineに対応している。ニューラルネットワークは今後進化していくだろうから、長期的に使用するならiPad Airを選ぶべきだ。

  • iPad Air

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動画鑑賞がメインの人

縦横比はどのiPadも同じ4.3。映画を鑑賞するには望ましいディスプレイサイズではないが、動画鑑賞するならディスプレイサイズが大きいiPad Airが良いだろう。

  • iPad Air

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キャッシュレス生活を妨げる電子マネーが使えない店舗数ランキング

現金を使いたくない

筆者は現金を使うのが嫌なので、同じような店があれば電子マネー・クレジットカードが使える店舗を選んでしまう。

キャッシュレス生活を妨げる電子マネー・クレジットカードが使えないチェーン店を店舗数が多い順にランキングします(一部店舗だけの対応は「使えない」とみなす)。

第1位:ほっともっと

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全国約2,700店舗数を誇る国内最大手の持ち帰り弁当の店である「ほっともっと」。店頭ではクレジットカードが一切利用できない。電子マネーもSuicaやiDは使えず、自社で運営する「My Hotto Motto」のみが利用できる。QRコード決済もできない。

自社開発の「My Hotto Motto」はQRコードを見せてチャージして使うタイプで、支払いをするとポイントが貯まる。スマホを見せるだけなので便利だけど、自社でしか使えないのが惜しい。系列の「やよい軒」でも使えない。

「My Hotto Motto」を使わなくても、キャッシュレスで利用する手段がある。ネットで注文するとクレジットカードで決済ができるのだ。また、沖縄県の全店舗では楽天Edyが利用できる。

第2位:サイゼリヤ

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お手頃イタリアンレストランの代表サイゼリヤ。全国に約1,500店舗あるが、ほぼ全ての店舗でクレジットカード、電子マネーを利用できない。

ほっともっとのようにネットでの注文もできないので、サイゼリヤはキャッシュレス生活の最大の敵かもしれない。美味しくて安くて頻繁に利用したいのに。

超レアケースとして、アトレ秋葉原内のサイゼリヤはSuicaが利用できる。キャッシュレス生活をしていて、どうしてもサイゼリヤで食べたくなったら秋葉原へ行こう。

第3位:丸亀製麺

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全国に約800店舗あるうどん店の丸亀製麺。クレジットカードは使えず、多くの店舗で電子マネーも使えない。安いし、カフェテリア方式で流れもあるから仕方がない気もする。ただ、2019年オープンの店舗では楽天Edy、iD、QUICPayが使える。

また、丸亀製麺 新宿三井ビル店ではSuicaが利用できる。

第4位:ジョイフル

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九州地区を中心に約760店舗あるファミリーレストラン「ジョイフル」。何の注釈もいらず、現金しか使えない。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済全てが不可。クレジットカードなど多様な支払い方ができるファミリーレストランの中では異色の存在だ。

ジョイフルの本社は大分県だが、福岡県に本社があるコスモス薬品も現金しか支払えない。九州はキャッシュレス生活不毛の地?

<2019/10/05更新>

最近電子マネー、交通系カードが使える店舗が増えてきている。l

第5位:日高屋

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お手頃なラーメンを食べさせてくれる日高屋は首都圏に約400店舗もつ。クレジットカードは使えず、ほとんどの店舗で電子マネーも利用できない。

例外は、ジェイアール東日本フードビジネス会社がフランチャイズで運営している店舗だ。これらの店舗ではSuicaが使える

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番外1:松屋

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今や牛丼屋とは言いづらいぐらい様々な定食を提供している松屋。全国に約1,100店舗を持つ。意外だけど、ほとんどの電子マネーが利用できない。唯一使えるのがSuicaなどの交通系電子マネーだ。楽天EdyとiDが使える「すき家」、WAONが使える吉野家とは対照的だ。

電子マネーの対応が遅れたのは、松屋が券売機で食券を購入するシステムを採用しているので、券売機を改修しないといけないからだろう。

しかし、2019年2月から、PayPayなどのQRコード決済に対応した。インフラの導入を抑えられるQRコード決済の利点を活かしている。

QRコード決済スタート!

番外2:オリジン弁当

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惣菜・弁当を販売し、全国に約550店舗あるオリジン弁当。現在はイオンの子会社なので、WAONだけは使える。

 まとめ

  • 第1位:ほっともっと
  • 第2位:サイゼリヤ
  • 第3位:丸亀製麺
  • 第4位:ジョイフル
  • 第5位:日高屋

現金しか使えない店舗は、百円ショップや安価な飲食店など客単価が安いチェーン店が多い。

キャッシュレス生活を行うには支障になるが、「ほっともっと」のようにネットで注文する裏技もある。頻繁に利用する人なら独自の電子マネーを利用するのも良いだろう。

松屋のように電子マネーの導入に消極的だったが、QRコードを積極的に採用している企業もでてきている。

消費税増税の優遇措置もはじまるし、完全キャッシュレス生活を実現するために電子マネー・QRコード決済がもっと普及してほしい。

やっぱりAirPowerは存在する⁉  AirPowerを発売する証拠をまとめてみた

AirPowerはなくたったと思ったら

先週の新型AirPods発表に伴い、AirPowerの画像が削除されたので、AirPowerの開発は中止になったと思われた。そもそもAirPodsのワイヤレス充電対応と同時にAirPowerが発売されると予想されていた。

しかし、ここにきてAirPowerが存在する証拠がでてきたのでまとめて紹介します。

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iOS 12.2に表記

iOS12.2のベータ6のソースに、AirPowerを載せたデバイスを表示するためのコードが発見された。ベータ版のコードの中に新商品のグラフィックがみつかることが過去にもあった。ただ、マット型のワイヤレス充電器は似た形状をしているので、AirPowerと断定できる画像なのか気になる。

Appleサイトに表記

AppleサイトのコードにAirPowerの画像が隠されているのが見つかった。オーストラリアのAirPodsのページにあり、iPhone XSが載っていたので昨年秋に書き直した画像だと思われる。

サプライヤーからの情報

台湾の半導体メーカーがAirPowerを3月下旬に出荷するという情報を台湾メディアDigiTimesが報じている。この情報が事実なら、もうそろそろ発売されることになる。

発売されても様子見の方が良い?

色々な情報がでてくると、AirPowerがやっぱり存在する気もしてくる。ただ、AirPowerを販売するなら、どうしてAirPodsと一緒に発表しなかったのだろうか。

新AirPodsはワイヤレス充電機能以外は旧型とほとんど変わっていないので、設計は難しくなかったはずだ。初代から2年が経過した昨年秋に新型iPhoneと同時に発表できたと思われる。

それを3月まで発売しなかったのはAirPowerの完成を待っていたと推測できる。そうだとすると、AirPowerとAirPodsの同時発売しない理由がわからない。

本当は同時発売する予定だったが、何らかの不具合が発見されてAirPowerだけ生産が遅れたのかもしれない。

3デバイス同時充電が可能なAirPowerは設計が非常に難しいと言われてきた。もし発売されても、不具合がでないか確かめてから購入したいかな。

Googleの新ゲームサービス「Stadia」は任天堂を殺すのか?

Stadia発表

Googleが、GDC(ゲーム開発者カンファレンス)で、新ゲームストリーミングサービス「Stadia」を発表した。簡単に言えば、クラウド上に置いたゲームを端末に依存せず遊べるゲームサービスだ。

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今までもゲームストリーミングサービスは存在したし、PS4とPCで遊べるゲームをSONYも提供している。スマートフォンのソーシャルゲームは端末にインストールするが、データの多くはクラウドに置かれている。

ただ、今回それを提供するのはGoogleだ。大規模なサーバー群とマシンパワーを有するGoogleは、リンクを踏んでから最短5秒でのゲーム開始、4K HDRでのグラフィック(将来的には8Kも)、WindowsなどのパソコンOSはもちろん、タブレットやスマートフォンでも遊べるようにすると宣言している。

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書士速度はPS4 Pro、Xbox One Xを上回る

ストリーミングサービスというと、気になるのは遅延だが、全世界にクラウドサービスのインフラを設置しているGoogleは、ネットワークの遅延を限りなく抑えることができる。

スマホやパソコンでゲームを遊ぶとなると操作性も気になるが、Googleは「Stadia Controller」というBluetooth接続のコントローラーを今回用意した。

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料金体系は発表されていないが、多くのゲームが無料の広告モデルとサブスクリプションなどで提供されるだろう。今でも1本ずつゲームを買うのが主流の家庭用ゲーム機の世界に価格破壊をもたらす可能性がある。

また、ネットワークゲームはすぐにどこにでも遊ぶことができる。自宅のPCで遊んでいて、外出先でスマホで途中から遊ぶこともできる。余計な荷物を持たなくても、Switchでやっていることが実現できてしまう。

Youtubeをはじめ、ネットのいたるところにゲームのリンクを貼ることもできるので、ユーザーは簡単にゲームを見つけすぐに始めることができる。

「Stadia」の発表により、任天堂とSONYの株価が今週下落した。

Stadiaの登場により、今後任天堂などの家庭用ゲーム機は衰退していくのだろうか。

主役が入れ替わり続けるゲーム業界 

家庭用ゲームの世界は、主役が何度も入れ替わって現代に至っている。古くはATARI、任天堂のファミリーコンピュータの時代から、SONYのプレイステーションが登場して大成功を収めた。盤石だと思われていたSONYが仕様が複雑でゲーム開発が難しいPS3で土がつき、万人に受けるWiiが挽回するが、Wii Uに代が変わるとPS4が復権した。今はモデル末期のPS4と任天堂のSwitchが競合しているのが現代の家庭用ゲーム機の市場だ。

スマートフォンによるソーシャルゲームも人気だが、Switchなどの本格家庭用ゲーム機の市場を潰すには至らなかった。

では、今回のGoogleのStadiaは家庭用ゲーム機のマーケットを破壊するのだろうか。確かに、Stadiaは魅力的だ。端末に依存せず、すぐにどこでも本格ゲームが遊べるのは、今のゲーム機の欠点を解消してくれる。

変化は緩やか

すぐに任天堂のゲーム機が売れなくなるかというと筆者はそうは思わない。筆者はSwitchが失敗すると予測したが、結果は空前の大ヒットになった。

ヒットの背景には、任天堂の優れたソフト開発能力とパテント、子どものユーザー層を抑えている点があげられる。

マリオやゼルダなどの任天堂の定番ゲームがSwitchのスタードダッシュに大きく貢献した。基本的に数年間仕様を変えない家庭用ゲーム機の場合、最初に売れるかどうかが成功の大きな鍵となる。本体が売れなければゲーム制作会社は新作の提供を敬遠するようになり、コンテンツ不足に陥るからだ。

スマートフォンが全盛になっても、小学生全員がスマートフォンを保有するところには至っていない。今後変わっていくだろうが、現時点ではスマートフォンを学校にもっていくことはできない。

必然的に小学生はゲーム機で遊ぶことになる。この層をがっつり抑えているのが任天堂だ。

Stadiaが一般化しても、この任天堂の牙城は容易に崩れそうにない。

一方、Stadiaの影響をまともに受けそうなのはSONYだ。プレイステーションの客層とStadiaの想定するユーザー層はかなり近い。

SONYはゲームストリーミングの端緒を開いたはずだが、自社のビジネスモデルを守るために、積極的に踏み込んではいない。ストリーミングを突き詰めていくと、据え置き機は不要になり、ゲームのパッケージ販売も崩壊するからだ。

以前にも似たようなことを我々は見ている。ウォークマンだ。ウォークマンでポータブルミュージックプレイヤーの礎を築いたSONYだったが、CD販売の維持にこだわり、iPodなどのシリコンミュージックプレイヤーに敗北することになった。

SONYに限らず、自社のビジネスモデルを破壊するのは容易ではないが、それをしなければいずれ破滅するのは歴史が証明している。

5Gの恩恵

Stadiaが一般化するのはいつなのだろう。欧米では2019年中にサービスを開始するそうだが、日本ではまだ未定。日本の開始が遅い理由の一つは5Gの普及スケジュールが影響しているだろう。

いつでもどこでも遊ぶためにはネットワーク環境が不可欠。それも素早い反応速度を要求するゲームの場合、現在の4Gでは遅すぎる。Stadiaの世界を実現するには5Gの普及が必要だ。

世界では2019年中に5Gが本格スタートする予定だが、日本はまだだ(2020年の東京オリンピックに標準を合わせたのがいけなかった?)。

Stadiaの成功は、5Gネットワークとそのデバイスがどれぐらいの速度で普及するかも鍵になる。

一方で、いろいろ提案されてはいるが今一歩明確ではなかった5Gを使ったサービスが、初めて明確に見えてきたと思う。

日本のゲーム機業界にとっては、久々の「黒船」になりそうだが、任天堂とSONYがどのように対抗していくか、またGoogle以外のAmazonなどがどのような提案を出してくるか楽しみではある。

ついに登場した新型AirPods。進化した点、進化しなかった点を検証

新AirPods 2登場!

Appleのサイレントローンチ第3弾は待望の新型AirPodsだった。初代発表から2年半、本当に長かった。

しかし、今回の連続サイレントローンチには驚いた。イベント以外の話題作りとしては、大成功だったように思う。

さて、筆者も個人的にずっと待ち望んでいたAirPodsの新型は、どこが進化して、どこが変わらなかったか、過去の噂や要望を元に検証してみます。

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ワイヤレス充電

公約通り、新型AirPodsはワイヤレス充電に対応した。

iPhone同様Qi充電に対応したので、サードパーティ製のQi充電マットの上で充電できる。外観における唯一の変更点であるケースのインジケーターが点灯して充電状態を知らせてくれる。

充電にかかる時間と充電可能なワット数は公表されていないが、iPhoneと同じ7.5W充電だろうか。

ちなみに、開発していると噂されていた純正の充電器AirPowerは、新型AirPodsの登場と共にAppleのサイトから姿を消した。もしも存在するなら今回が発表の絶好の機会だったので、今後の登場はかなり期待薄だ。

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新型AirPods登場と共に、この画像が消された

マルチポイント

複数のデバイスと同時に接続し、デバイスを切り替えることなく音楽を楽しめる機能がマルチポイントだ。初代AirPodsはiPhoneで音楽を聴いていて、Macで動画を鑑賞する時は手動で切り替えないといけない。

新型では改善してほしかったけど、どうやら変わっていないようだ。その代わり、新しく搭載したApple H1ヘッドフォンチップにより、デバイス間の切り替え速度が約2倍になった。

手動で切り替えるのは変わらなそうだけど、イライラは少し緩和されそうだ。

ボリューム調整

AirPodsでボリュームを調整するには、iPhoneやApple Watchで操作するか、Siriに頼まないといけない。通常のワイヤレスイヤホンにあるボリュームを調整するボタンがAirPodsにはない。不便だから新しいスイッチがつくかと思ったが、イヤホンの外観には一切変更ない。

その代わりではないが、新型AirPodsは「Hey! Sir」で応答するようになった。Siriに命令すれば、AirPodsに触れることなく、ボリュームを調整できるようになった。

ただ、マイクの性能が変わらないと、屋外で使用する場合の認識率が気になるところ。

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完全防水

防水機能の変更はなさそうだ。SONYのワイヤレスイヤホンは水泳でも使えるので、雨天で安心して使えるようにしてほしかった。

ノイズキャンセリング

他のイヤホンでは定番になるつつあるノイズキャンセリング機能だが、新型AirPodsには搭載されていない。

バッテリー性能の向上

連続通話時間は最大2時間から3時間に伸びた一方で、音楽などの再生時間は最大5時間と変わっていない。

フルマラソンに使用するには、ぎりぎりの連続使用時間だ。ライバルと比較して短くはないけど、改善してほしかった。

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急速充電

少し前に急速充電に対応する噂があったが、充電時間の変更もないようだ。15分の充電で最大3時間の再生時間も変更がない。

ブラックモデル 

こちらも噂にあったブラックモデルと滑りづらいコーティング加工も存在しなかった。iPhone XRのカラバリなど、最近のApple製品は多色展開が当たり前になってきているのに、今回もAirPodsはホワイトのみ。価格が安い製品のカラバリは用意しない方針なのだろうか。iPhoneやApple Watchと合わせてスペースグレイモデルがあっても良いと思うけど。

とにかく発売されてよかった

このまま秋まで発売されないかもしれないと危惧していたので、新型が発売されてまずはよかった。ワイヤレス充電に対応したが、それ以外の性能の進化はわずかだ。ノイズキャンセリングや防水など他社に追いついていない点も多い。

とは言え、Apple製品との親和性の高さ、コンパクトな外観など、魅力的な製品なので、やっぱり買い替えてしまうけど。