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WWDCの予測記事まとめ。WWDCの正しい見方。Mac Proは登場する?

WWDCの見方

日本時間6月4日午前2時よりキーノート(基調講演)でWWDCが始まる。日本では深夜なので直接見る人は少ないかも知れませんが、WWDCキーノートの見方をおさらいしておきましょう。

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新しいハードウェアの発表の場ではない

WWDCはAppleが主催する開発者会議だ。なので、新しいハードウェアを発表する場ではない。以前は新製品が大量に発表したこともあるが、今年は直前にMacBook ProとiPod Touchがサイレントローンチしたので、今年の新製品の発表はないと思われる(Mac Pro除く)。

イベント前のサイレントローンチは春に続いて2度目ですっかり定着した感もある。イベントの前にあえて発表するのは、イベントがサービスやソフトウェアが主体だとAppleは言いたいからだろう。春のイベントはサービスだった。今回はもちろんソフトウェアだ。

iPhone、Apple Watchの新機能は隠される

WWDCキーノートでは、OSの新しいバージョンを発表するのが定番だ。WWDCで発表されたOSの新バージョンは、イベント後にベータ版が公開され、秋の新モデルが登場するまでユーザーテストが繰り返される。

ところが、WWDCでは新モデルの売りとなるような新機能は公開されない。iPhone Xの時は目玉だったFace ID、ホームバーはWWDCでは公開されなかった。昨年はApple Watch series 4の目玉だった新しい文字盤「インフォグラフィック」も隠された。

ライバルが真似しないように新モデル直前までハードウェアの特徴を隠すための措置だ。

OSが成熟するまでは、WWDCで発表されるiOS・WatchOSの新機能も目新しかったが、iOSも次がバージョン13、WatchOSもバージョン6になり、大きな不満点・変更点はなくなった。

では、WWDCキーノートでは何を見れば良いかというと、ズバリ「テーマ」だ。テーマから秋の新モデルの機能がどのような方向のものなのか推測することができる。

新しいOSを説明するときにテーマを発表することが多い。例えば昨年のWatchOSでは「健康」がテーマで、ワークアウトの改善などがメインの変更点だった。

秋に発表されたApple Watch series 4の目玉は「心電図機能」で、WWDCのテーマと合致する。

WWDCのプレゼンのテーマから秋の新モデルを想像するのは、楽しいWWDCの見方だ(と思う)。

Mac Proは登場する?

リークされている情報を見る限り、OSの大規模な変更点はなさそうだ。いくらソフトウェア主体と言っても”花”が欲しい。開発者が集うWWDCはMac Proを発表するのにふさわしい場だ。Mac Proだけではなく、Apple謹製のモニタも発表するかも知れない。

最近のAppleはユーザーの希望に合わせた大量のハードウェアを発表している。モニタの発売も十分にあり得る話だ。

iOSの注目ポイント

watchOSの注目ポイント

macOSの注目ポイント

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WWDCで注目するのmacOS。今年の注目ポイントは iTunesの解体とiOSとの統合

WWDCでのmacOS

MacBook Air、Mac miniが復活して、近年にないほど製品ラインナップが充実しているMacのOS「macOS」の新しいバージョンもWWDCで発表されるはずだ。

WWDCで発表されるだろうOSの中でmacOSが一番変化が大きいかもしれない。

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iTunesの解体

iTunesが解体され、iOSのようにMusic、Podcast、Bookの各々のアプリに分離されると言われている。リンクの記事で書いたように現状のiTunesは奇妙なソフトウェアになっているので、iOSデバイスがPC・Macの iTunesから独立しているので、Macの iTunesを機能ごとに分離するのは妥当な判断だ。 

iOSとmacOSの統合へ至る道 

昨年のWWDCで iOSとmacOSのソフトウェアのユーザーインターフェースを開発する統合環境が発表された。今年のWWDCでは、さらに進んだ状況が表明されるに違いない。

AppleがMacを絶対に無くさないと公言している通り、当面はiOSとmacOSが統合されることはないだろうが、開発環境が統一され、同じソースコードのソフトウェアが両OSで稼働する方向に少しずつ進んでいくと思われる。

Macのひとつの課題として新しいアプリが少ないことが挙げられる。iOSにあるアプリのMac版がないことが増えてきた。同じソースコードのアプリが動けばMacのアプリが増えて、Macの延命につながる。

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Apple TVへの対応

3月のイベントで大々的に発表された「Apple TV+」。定額ストリーミングサービスとしては後発のAppleがNetflixやAmazon Prime Videoに勝つことは、サービス部門の拡大を目指すAppleにとって大事だから、Appleの力の入れようも半端ではない。iPod Touchをリリースした背景にはApple TV+、Apple Arcadeがある。

iOSには「TV」アプリがリリースされたが、Macにはない。Macでストリーミングサービスの動画を鑑賞するためにはSafariを用いる。

これは他のストリーミングサービスも同様だが、ハードウェアとOSをもつAppleにとって、独自アプリを有するのは一つのアドバンテージになるはずだ。Webブラウザのブックマークに並ぶよりも、固有のアプリとしてデスクトップやDockにあった方が目につきやすい。

また、セットボックス「Apple TV」をMacからコントロールすることも現状はできない。iPhoneやApple Watchにも「Remote」というアプリがあるのに、Macにないのは奇妙だ。

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WWDCではmacOSに注目

ユーザー数が多いiOSデバイスに注目が集まりがちだが、iOSの新機能は、iPhoneの最新スペックとリンクするので、新しいiPhone発表まで隠されることが多い(iPhoneのスペックを引き継ぐことが多いiPad向け機能はWWDCで発表されることが多い。昨年に続き今回もiPad向けの機能が多く発表されるに違いない)。

Macは今更隠すことも少ないので、多くの最新機能がWWDCで発表される。WWDCではmacOSに注目しよう。

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WWDCで発表されるwatchOS 6の注目ポイント。文字盤ストアができる?

WWDC19

来週の日本時間6月4日(火)午前2時にWWDCのキーノートがはじまる。例年通り、最新OS「iOS 13」「watchOS 6」「 macOS 10.15」「tvOS 13」の発表があると予想される。

本日はApple Watch用OS「watchOS 6」の注目ポイントをあげておきます。

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標準アプリの追加

iPhoneにあってApple Watchにない標準アプリはいくつかある。

  • ブック
  • 計算機
  • ボイスメモ
  • メモ

噂によると「ブック」が追加されてオーディオブックが使えるようになるそうだ。アマゾンのオーディオブック「Audible」はApple Watchに対応しているので、あり得る話だ。

「計算機」「ボイスメモ」は今まで対応していない方が不思議で、サードパーティ製のアプリが多くあるので、今回の追加は遅すぎるぐらいだ。

今回出ている噂でも上がっていないのが「メモ」アプリの追加だ。Apple Watchで音声認識を使ってメモを追加して、iCloudで同期できれば便利だと思うが、同期が増えるとバッテリー消耗が激しくなるからか、許可されていない。

ボイスメモを追加できるなら通常のメモにも対応できると思うが。

Watch Store

今回の噂ではApple WatchにStoreが追加され、Apple Watchから直接アプリをインストールできるというのもある。

Apple Watchの歴史はiPhoneからの独立の歴史でもあるので、Apple Watch単体でインストールできるStoreの追加もあり得る話だ。

ただ、アプリのStoreよりもユーザーが望んでいるのは文字盤のStoreだろう。Apple Watchの文字盤はユーザーでは追加できない。

Storeで無料の文字盤をインストールできたり、文字盤を販売できたりしたら、腕時計にはファッション要素も強いので、Apple Watchで個性を発揮できて面白いと思う。

文字盤に設置するコンプリケーションは大きさと形状によって分類されているので、新しく文字盤を作成するのはそんなに難しくない。 

制限からの解放

上述のメモやStoreもそうだが、バッテリーを節約するためにApple Watchに多くの制限がかけられている。GPSの位置情報の取得やスピーカーなど他社アプリには制限がかかっている機能も多い。

 

プロセッサも進化して省電力化も進んでいるので、バッテリー消耗をあまり気にせずApple Watchの機能を解放してほしい。

そうすることで、Apple Watchのアプリ開発がさらに加速し、ウェラブル市場はさらに発展するに違いない。

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iTunesというキメラ的ソフトウェアの誕生と解体

iTunesって変なアプリ

iTunesは何のソフトか? と問われれば音楽を管理するソフトウェアだという人が多いだろう。実際はiTunesには多くの機能がある。現状のiTunesの機能は、音楽だけではなくムービー、TV番組、Podcast、オーディオブックの管理再生、iOSデバイスのバックアップなど多岐にわたる。

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そのiTunesがまもなく解体され、名前も消滅するかもしれない。

 

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iTunesの歴史

2001年、iTunesのミュージックプレイヤー「iPod」の音楽転送ソフトとして登場した。当初はMac版だけリリースされて、Windows版はなかった。Windows版がなかった理由の一つは、iTunesの優れたインターフェイスを武器にWindowsからMacへ乗り換えるユーザーを増やすのが目的だったからだ。

ただ、音楽管理するためにiPodに同梱されたWindows版のソフトウェアの出来が良くなかったので、Windows版iTunesが開発されることになった。

その後のiTunesの歴史はAppleの事業領域の拡大の歴史だ。

iPodに写真アルバムや動画再生の機能が追加されると、iTunesにもその管理機能が付与された。

iPhoneが2007年に登場すると、iPhoneのバックアップ・リストア機能もiTunesに追加された。

どうして別々のソフトウェアにしなかったのだろう。

今でこそiOSのバージョンアップはiPhone自体で行うのが一般的になったが、以前はiTunes経由でしかOSをインストールできなかった。初代iPhoneのメイン機能は電話、インターネットとミュージックだった。

iPodから派生したiPhoneは、音楽再生と楽曲の管理が非常に重要な機能だったので、楽曲を転送するためにiTunesをiPhoneの管理ソフトウェアとするのは自然の流れだった。

もうひとつ、これは憶測だけど、Windows版の存在が大きかったと思う。iTunesが登場した当時、WindowsにインストールできるAppleのソフトウェアはiTunesだけだった(細かいソフトウェアはいくつかあったが)。iPod、iPhoneの浸透により、多くのWIndowsにiTunesがインストールされるようになった。

当初のWindows版はお世辞にも出来は良くなく、AppleのWindowsソフトウェア開発能力が低かったことが窺われる。Appleは苦労しながらWindows版の改良を進めた。

iTunesに多くの機能が付与された理由に、AppleがiTunesの他のWindowsソフトウェアを開発する余裕がなかったのもあるのではないだろうか。

こうして、iTunesは複数の機能をもつキメラ的ソフトウェアとなった。

iTunesの解体

膨張を続けてきたiTunesは解体の方向に動き出している。すでにiPhoneでは音楽再生管理ソフトは「ミュージック」と名を変え、iTunesは「iTunes Store」として音楽映画の購入ソフトに名を残すだけになっている。

そのiTunes Storeの映画購入レンタル機能も、今年登場した「TV」アプリでも可能になった。

定額音楽配信サービス「Apple Music」の登場で音楽を買う機会も減ってきている。今後定額ストリーミングサービスである「Apple TV+」が登場すると、iTunes Storeを使う機会はさらに減るだろう。

次期macOSではiTunesが「ミュージック」と「Podcast」アプリに分離するという噂もある。iOSとmacOSの統合を視野にいれているAppleとしては、iPhoneとMacのアプリのラインナップを揃えたいはずだ。

今後、iTunesは緩やかに解体され、iTunesの名前は消えてなくなるかもしれない。それでも、iTunesがAppleの成長を支えた実績は変わらない。

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WWDCで発表されるiOS 13の注目ポイント。ARとSiriが進化する?

WWDC19

来週の日本時間6月4日(火)午前2時にWWDCのキーノートがはじまる。例年通り、最新OS「iOS 13」「watchOS 6」「 macOS 10.15」「tvOS 13」の発表があると予想される。

本日はiPhone・iPad用OS「iOS 13」の注目ポイントをあげておきます。

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ダークモードの採用

WWDCで発表される画面が流出したといわれるダークモード。Macではすでに対応していて、iPhoneでも一部のアプリは対応している。新OSではOSベースで対応する予定だそうだ。

見栄えだけではなく、モバイルデバイスであるiPhoneにとって、消費電力を抑えられるメリットもダークモードにはある。

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引用:9to5Mac

AR(拡張現実)

iOS 12に搭載された「ARKit 2」はARアプリを開発するプラットフォームだった。iOS 13には「ARKit 3」が搭載されるだろう。ARKit 2では複数人がAR空間を共有できるようになったが、いまのところキラーコンテンツはでてきていない。

ライバルのGoogleはGoogle MapにAR機能を追加した。歩行中のナビにカメラが取り込んだ画像とナビ表示を合わせることで、どっちへ進んだら良いか迷わないようにする機能だ。非常に実践的で、今後の進化が見込める分野だ。たとえば、自動車にスマートフォンをセットしてカメラで前方を撮影しながら、映像に合わせたナビゲーションを行うことが予想される。

Appleも開発環境だけではなく、今後のARの指針になるような実際にARを取り入れたアプリを披露してほしいところだ。

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Siri

登場以来少しずつ進化してきたSiriだが、音声アシスタントとしてはGoogle home、Alexaの後塵を拝するようになってしまった。

iOS 12で搭載された「Siriショートカット」では自分が登録したフレーズにコマンドを付与することができるようになった。

Siriショートカットには、Siriから情報をプッシュする機能もある。たとえば列車の運行情報をロック画面に表示して、タップすると詳細な情報を表示してくれる。

音声アシスタントだけではなく、今後は情報のプッシュ機能が充実していくと思われる。ユーザーの行動をSiriが機械学習して、ユーザーが必要な情報を必要なタイミングでプッシュしていくようになると予想する。

例えば、自宅に戻って他に予定がないなら途中まで観た映画をプッシュしてくれるとか、以前観戦したサッカーの試合が始まる前にプッシュしてくれるなど、生活を便利にしてくれる機能が考えられる。

iOS 12でスクリーンタイムを搭載したように、ユーザーがスマホ漬けにならない方向にAppleは進んでいる。Siriからのプッシュは、スマートフォンをユーザーが操作するのではなく、スマートフォンから提案することでユーザーが操作する時間を減らす効果もある。

基本的に固定デバイスとして進化してきたAlexa、Google homeよりも進んでいる分野なので、iOS 13ではさらなる進化を期待したい。

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Apple Arcade

この秋スタートする定額ゲームサービス「Apple Arcade」への対応も発表されそうだ。Apple Arcadeは、いつでもどこでも遊べる次世代型ゲームサービスを目指している。詳細はまだ出てきていないが、OSベースで対応する点も発表されるかもしれない。たとえばスマートフォンゲームのネックであるインターフェイスをどうするかの提案もあるかもしれない。

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One more thing

iPhoneの売上が陰りを見せる中で、iPhoneに買い替えたくなるような機能の登場が待たれる。

過去デバイスのパフォーマンスを意図的に落とすバッテリー問題が起きたので、iOS 12では過去デバイスでも十分なパフォーマンスが得られる改良が行われたが、iPhoneの買い替えを鈍らせる側面があったことは否定できない。

他デバイスからiPhoneへ買い替えたくなるような新しい機能が登場するのだろうか。また、この秋登場するだろう新型iPhoneに搭載される機能についてのヒントも見られるかもしれない。

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新型iPod Touch登場にみるAppleの新たな戦略。iPod TouchはSwitchを脅かす

新型iPod Touch登場

AirPodsやiPad Airのように、AppleはiPod Touchをいきなり発表した。

形状は以前と同じで、大きく変わったのはiPhone 7と同じプロセッサ「A10」を搭載したことと、256GB版が追加されたこと。

約4年ぶりのモデルチェンジで、噂はあったけど、まさか本当に新モデルが登場すると思っていた人は少ないだろう。

iPhoneが普及している現状で、モバイル通信ができないiPod Touchにどれだけの価値があるかわからない人も多いと思う。

多くの人が待ち望んでいたわけではないiPod Touchをモデルチェンジした背景から、Appleの新たな戦略が透けて見える。

解説します。

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Appleの全方位戦略

このところのAppleは、新製品を積極的に発表している。今まではモデルチェンジを長らくせず放置されていた製品も多かったのに、最近ではその多くがモデルチェンジされた。

この記事にある中で、現在販売中でモデルチェンジしていないのは「Apple TV」と「Mac Pro」だけだ。AirPods、iPad mini、iPod Touch、Mac miniがモデルチェンジし、Mac Proもモデルチェンジが予告されている。

これはクックCEO下で起きたことだ。ユーザーの希望があるなら、マーケットが小さい製品でも積極的に発売していくのは、以前のAppleでは考えられないことだ。

もちろん、Appleの事情もある。iPhoneの販売が陰りを見せる中、少ないニーズで取り込んで、少しでも売上を増やしたい思惑がある。

新型iPod Touchはゲーム機

この時期にiPod Touchを発表したのは、秋に登場する定額ゲームサービス「Apple Arcade」が背景にあるのは間違いないだろう。

Apple Arcadeは、Appleが始める定額ゲームサービスで、いつでもどこでも様々なデバイスでゲームを遊ぶことができる。

Apple TV、Mac、iPad、iPhoneで遊ぶことができるが、最新のiPhoneを持っていない子どもでも遊べる安価なデバイスが必要だった。

携帯して遊ぶのにiPod Touchは最適だ。AppleのiPod Touchのページでもミュージックの次にゲームが紹介されている。

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Apple Arcadeはオフラインでも遊べるので、Wi-Fi接続機能しかないiPod Touchでも十分遊べる。

今回のiPod Touchは価格も抑えられていて、32GBなら21,800円。子どもに買い与えることもできる価格帯だ。

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シリコンミュージックプレイヤーがほぼ消滅している現状、iPod Touchのライバルとなり得るのはNintendo Switchだろう。Apple TVと連動すれば、iPod Touchは、Switchのように大画面でも携帯しても遊べる。

ゲームのラインナップによるが、定額でいくらでも遊べるApple Arcadeは、Switchの脅威となりそうだ。

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Apple Arcadeへの本気度が見える

忘れ去られそうになっていたiPod Touchまで復活させたことに、絶対にApple Arcadeを成功させるAppleの本気度がわかる。新しいサービスは米国だけで行うことが多かったのに、Apple Arcadeは日本をはじめ米国外でも同時にサービスを開始する予定だ。

屋台骨のiPhoneの売れ行きが落ちても、サービスで成長していくAppleの覚悟がiPod Touchからわかる。

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新型AirPods(第2世代)のファームウェアがアップデート

AirPodsのファームウェアアップデート

新型AirPods(第2世代)のファームウェアがアップデートされた。3月に発売されてから初めてのアップデートになる。

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ファームウェアアップデート方法

AirPodsのファームウェアのアップデートの場合、ユーザーは何もしなくてもよい。下記の条件にすべて合致すれば自動的にアップデートされる。

  • AirPodsが充電されている
  • ペアリングしたiPhoneが近くにある
  • iPhoneがWi-Fiに接続している

ファームウェアバージョン確認方法

  1. iPhoneの「設定」→「情報」→「AirPods」を選択
  2. 今回アップデートされた最新バージョンは「1A673」(今までは1A661)

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アップデート内容

AirPodsのアップデート内容は発表されていないので、不明だ。暫く使ってみたが、何が変わったかわからなかった。

イヤホンをダブルタップして選択できるコマンドも変わっていない。

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筆者だけかもしれないが、右側のイヤホンの反応が悪いことがあったので、改善していると嬉しい。

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iPhoneに触れずにiPhoneとAirPodsを接続する方法

AirPodsは複数デバイスと接続できない

AirPodsは耳に装着するとiPhoneと自動に接続できるけど、AirPodsが別のデバイスに接続した状態だと、iPhoneには自動で繋がらない。AirPodsにはマルチポイント機能がないので、複数のデバイスと同時に接続できないからだ。

MacとAirPodsを繋げたあとでiPhoneと接続する場合は、手動で操作が必要だ。裏技的な方法も含めて、いくつかの方法がありますので紹介します。

<2019/10/16追記>

AirPodsの仕様が変更されて、iPhoneとApple Watchとシームレスに連携するようになりました>

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コントールセンターから

iPhoneが手元にあるなら一番簡単なのがコントールセンターから接続する方法だ。

  1. AirPodsを耳に装着する
  2. iPhone X以降なら画面右上から下へスワイプしてコントールセンターを呼び出す
  3. 「ミュージック」にある右上隅にある をタップ

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  4. AirPodsをタップして、ポロンと音がしたら接続完了

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「設定」から

iPhoneの「設定」から接続する方法。3D Touch対応のiPhoneなら便利で早い。

  1. AirPodsを耳に装着
  2. 「設定」アイコンを3D Touchし、「Bluetooth」をタップ

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  3.  

    「AirPods」をタップして、ポロンと音がしたら接続完了

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Apple Watchを使う

これは裏技的な方法で、Apple Watchを使えば、iPhoneに触れずにiPhoneとAirPodsを繋げることができる。

iPhoneをカバンにしまったままAirPodsとiPhoneを繋げることができるので覚えておこう。

  1. AirPodsを耳に装着
  2. Apple Watchの文字盤の下か上にスワイプしてコントールセンターを呼び出す

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  3. 「AirPlay」のアイコンをタップ

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  4. AirPodsをタップし、ポロンと音がしたらAirPodsとApple Watchが接続し、同時にiPhoneとも繋がる
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まとめ

AirPodsから音が出ないトラブルは、他のデバイスと接続したあと、切り替え直していない場合がほとんどだ。

Apple Watchから接続する方法は、iPhoneに触れなくても接続できるので、Apple Watchユーザーは覚えておこう。

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【レビュー】自宅で炭酸水が作れるソーダストリーム3ヶ月使用レポート。ガスシリンダーの交換が課題

ソーダストリームを3ヶ月使用してみた

最近CMでもよく見る、自宅で炭酸水が作れるソーダストリームを購入して3ヶ月、ほぼ毎日使用している。概ね満足しているけど、気になる点まるので感想と併せて記しておきます。

ペットボトルを捨てないストレスフリー

ソーダストリームを導入した一番のメリットはペットボトルを捨てなくてすむこと。ペットボトルを捨てるためには、ラベルを剥がさないといけないし、ペットボトルのゴミは嵩張る。毎日飲むとかなりの量になる。最近ではペットボトルを回収してくれる頻度も少ないので、自宅で暫く保管しておかなければいかない。

ソーダストリームだとペットボトルをリサイクルできるので、ゴミを捨てるストレスがない。飲んだら水を入れて冷蔵庫に戻せば良い。

「捨てる」という行為だけで精神的に楽だ。

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ボトルは2つ必要

ボトルは2つあると便利。一本を飲んでいる間に、もう一本を冷やすことができる。一本しかないと、一度飲んでしまうと冷えるまで待たないといけない。

限定のボトルがついてくるモデルを選べば、心配いらない。

 シロップはなくてもいい

ソーダストリームでできる炭酸水は無味無臭だ。ソーダストリームでシロップ(1,000円)を売ってるし、市販のシロップやポッカレモンを入れても美味しいが、冷えていると何も入れなくても美味しく飲める。甘みがないほうがスッキリするし、炭酸をダイレクトに味わえる。 

ソーダストリーム用のシロップでは「プレミアムコーラー」を購入して試したけど、あまり甘くないコーラーができて美味しかった。ただ、ボトルが柔らかいので、ボトルの腹を押すとシロップが飛び出てくるので注意。

【新入荷】sodastream(ソーダストリーム)用シロップ 750ml (プレミアムコーラ)

【新入荷】sodastream(ソーダストリーム)用シロップ 750ml (プレミアムコーラ)

 

炭酸は1月半ぐらい保つ

ほぼ毎日炭酸水を1リットルつくって、3ヶ月ちょっとの間にガスシリンダーを2回交換した。

筆者が購入したモデル「スピリッツ」は手動なので、炭酸を注入している量は毎回結構いい加減なので、一本のガスシリンダーで何リットルの炭酸が作れるかわからないが、だいたいの目安として60リットルぐらいは作れそうだ。公式でもガスシリンダー一本で60リットル作れると言っているので、やっぱりこれぐらいが目安になりそう。

そうなるとガスシリンダーの値段だけなら500mlの炭酸水を作るのに18円という計算になるので、市販の炭酸水よりお得になる。

ただ、シロップなどを使うと話は別だ。公式ではシロップを使うと54円ぐらいのコストになるといっている。シロップこそ使う量によるので一概にいえないが、使わなくても十分飲めるので、シロップはマストではない。

気分転換に、たまにポッカレモンを垂らすのは安くて美味しい。

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持ち歩くのは面倒

ここからは気になる点。ソーダストリームのボトルはリサイクルするので、外に持ち出して捨てるわけにはいかない。

今までは自宅で冷やした炭酸水を持ち出して、飲み終わったら外のゴミ箱に捨てていたので、ソーダストリームのボトルを持ち歩くのは少し抵抗がある。

ソーダストリームのボトルは高いので(1リットルボトルで1,800円)、間違えて捨ててしまったら、かなり痛い。

最大の問題はガスシリンダーの交換

便利で安く炭酸水が飲めるソーダストリームの最大の課題はガスシリンダーの交換だ。交換作業自体は手間なくできるのだが、ガスシリンダーがなくなったら、新しいものを買わないといけない。

しかも買うのではなく、基本交換になる。新規で購入すると一本あたり3,429円するが、交換だと2000円で済む。さっきの500mlで18円という計算も交換ベースの算出だ。

交換の場合は空のガスシリンダーを販売している店舗へ持って行く必要がある。1ヶ月半に一度、意外と重い空のガスシリンダーを持って店舗へ行くのは、正直に言って面倒くさい。重くて嵩張るので、通勤時に持参するのも少々しんどい。

幸い、今のところコジマやヤマダ電機などの家電量販店、島忠などの家具屋で取り扱ってくれているので、交換できる店舗数は多い。ただ、将来売上が落ちてきて販売店舗が減ったり、日本から撤退(ソーダストリームはイスラエルの企業)したりしたら、交換できる場所に行きづらくなることも考えられる。

しかも、購入する際に店頭で毎回住所、名前、電話番号を記入しないといけない。圧縮されたガスを購入するときは身元を記載しなければならない法律でもあるのだろうか。

そんなに面倒なら、ネットで買いたくなるが、ここでも交換がネックになる。Amazonなどで新規ガスシリンダーは購入できるが、交換は公式サイトからしかできない。

その場合、送料500円と代引き手数料324円がかかる。支払い方法は現金で代引き決済しかできず、クレジットカードで支払うことも予めネットで支払うこともできない。

店頭での交換も面倒だし、ネットでの交換も割高。どちらも避けたいけど、ソーダストリームを使い続けるなら、どちらかの方法を選ばないといけない(新規のガスシリンダーを買い続ける方法もあるが、古くなったガスシリンダーを処分するのも手間がかかるし、なにより高い)。

気軽に飲めるが、ガスシリンダー交換が課題

安く気軽に炭酸水が飲めるソーダストリームは便利で買って後悔はしていない。

最大のネックはガスシリンダーの交換だ。購入検討している人はガスシリンダーを取り扱っている店舗が近くにあるか、交換に訪れることができるか確認しておくと良いだろう。

面白い製品だと思うので、ガスシリンダー交換が手軽に交換できればもっと普及すると思う。

送料無料クレジットカード払いで交換がネットで申し込めれば、それだけで随分違う。

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【レビュー】スマートロック「Qrio Lock(Q-SL2)」の一週間レポート。旧型から買い換える価値はある?

新型Qrio Lock使って一週間

旧型から新型Qrio Lockに買い換えて一週間。実際に毎日使って感じたことをレポートします。

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早くなった解錠

購入直後のレポートでも書いたように解錠は明らかに早くなった。旧型では数十秒待つこともあったが、新型では2秒程度。

旧型では解錠の遅さが一番の不満点だったから、この改善は非常に大きい。

Apple Watchでは失敗することがある

筆者は手動で解錠するときは、Apple Watchで操作することが多い。玄関先でiPhoneを取り出すよりもすばやく操作できるからだ。

ところが、たまにApple Watchでの動作に失敗することがある。いろいろと試すと失敗には2パターンあるのがわかった。

1つ目はApple Watchで解錠をタップして暫くすると「失敗しました」と表示がでて、解錠できないパターン。

原因は不明。Apple WatchとQrio Lockの間で通信ができていない場合に起きているようだ。こうなると、何度やってもうまくいかず、Apple Watchを再起動するか、iPhoneで操作しないといけない。

2つ目は「接続に失敗しました」と表示がでて解錠できないパターン。

これは、どうやら「ハンズフリー解錠」を実行中の場合に起きるようだ。

「ハンズフリー解錠」はiPhoneがQrio Lockの近くに入ったときに両デバイス間で通信して自動的に解錠が実行に移される。

ただ、その通信に時間がかかる場合がある。そうなると玄関先で待たされるので、Apple Watchを使って手動で解錠したくなる。

そうなると、iPhoneとApple Watch双方の通信が行われることになるので、あとから通信を開始しようとしたApple Watchからの接続に失敗してしまうのだ。

解決方法は「ハンズフリー解錠」の使用をやめるか、使用するなら解錠は「ハンズフリー解錠」機能に任せるか、どちらかだ。

やっぱり不安定なハンズフリー解錠

旧型ではβ版だった「ハンズフリー解錠」が新型では正規版になった。

Qrio社はそれだけ機能に自信があるのだろうが、新型でも不安定になることがある。

新型の「ハンズフリー解錠」はGPSで外出と帰宅を検知し、ビーコンによる通信で玄関先にいるかどうか判断する。

  1. 設定した自宅から離れたことをGPSで検知(外出と判断)
  2. 自宅に近づいたことをGPSで検知(帰宅中と判断)
  3. 玄関先にいることをビーコンで検知(ここで初めて解錠)

 している。

防犯上、解錠には慎重にならないといけないので、玄関先にいるかどうかを慎重に判断しているのだろう。玄関先に到達しても暫くしないと解錠されないことがあり、そのため、玄関先で待たされることがある。

あと、これは2度だけ起きたことだが、自宅にいるのにハンズフリー解錠が作動したことがあった。おそらく宅内にいてGPSが誤動作して外出したと判断してしまったのだろう。

この現象はβ版でも起きていた。自宅で寝ていて勝手に解錠したら危ないので、旧型では機能を停止していた。

新型ではGPSだけではなくビーコン通信でも自宅にいるかどうか検知しているようだが、鍵から離れてビーコン通信ができない状態でGPSが誤動作すると外出とみなされ、ハンズフリー解錠が設定されてしまう。

一度設定された後、GPSで正しく位置情報を検知してビーコンと通信できる場所にいると「帰宅した」と判断して解錠してしまう。寝ていて、いきなり鍵が開いてしまうのはかなり不気味だし、危険だ。

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改善の余地があるオートロック

旧型では設定した秒数後にオートロックが作動したが、新型ではドアが開いている間はオートロックが作動しないようになった。この変更で、宅配便業者の方から荷物を受け取るときに鍵が閉まることがなくなった。

それは良かったが、まだ改善する余地はある。出かけようと解錠して、靴紐を結んだり、鍵を持ったりして暫くすると自動的に鍵が閉まってしまうのだ。

ドアを開ける直前に解錠すればよいのだが、忘れ物をするなど時間がかかることもある。オートロックを一時停止するコマンド(解錠→施錠→解錠)もあるが、自宅するときに毎回行う訳にはいかない。自宅で解錠したときはオートロックを停止してくれると嬉しい。

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買い替えた価値はあったが、改善の余地あり

解錠の動作が早くなって使い勝手は大きく改善されたので、買い替えてよかった。ただ、動作はまだまだ不安定だ。アプリやファームウェアのアップデートで対処してほしいところだ。

ただ、ハンズフリー解錠のアップデートが中止になるなど、アプリ開発・改善のスピードが遅いのが気になる。

一時期よりスマートロック普及の勢いが衰えたように感じる。新しいモデルを開発するのも大事だが、問題点を改善し、既存ユーザーの満足度を上げていかないとスマートロックの未来もないだろう。

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ゲーム会社になったソニーは音楽・映画ではまった罠を回避できるか

現代のソニーの3本柱

5月21日にソニーの経営方針説明会があった。その中でゲームが今後のソニーの柱になると力強く宣言した。経営方針方針説明会の内容と、ゲームを中心にそえたソニーの未来を考えてみます。

ソニーの存在意義

まずはソニーは自社の存在意義を「クリエイティビティとテクノロジーの力で世界を感動で満たす」と定義した。いわゆる「ソニーらしさ」と呼ばれる社風を表現したうまいPurposeだと思う。

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そのあと、3つの経営の柱を発表したのだけど、冒頭で発表したのはゲームだった。

  • ゲーム&ネットワークサービス
  • エンタテインメント
  • エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション

古いユーザーがソニーと聞いて最初に思い描くテレビや音楽機器は最後に説明された。しかも、その説明のほとんどはCMOSセンサーに時間を当てられた。

ずっと、そうだったのかと言うとそんなことはなく2018年の経営方針説明会では「エンタテインメント」「金融」「エレクトロニクス」が3本柱だった。

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ソニーの決算

直近の決算である2018年度第4四半期のソニーの決算だ。

売上も営業利益もゲームが稼ぎ頭だ。特にソニー全体の利益の多くをゲームが稼ぎ出している。2018年度のソニーは過去最高の利益を叩き出したが、最も貢献したのがゲームだった。

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今回の経営方針でゲームに頼りたくなるのは当然だろう。

ソニーのゲームビジネスが好調なのは、PS4の売上に合わせて月々支払われる「プレイステーションプラス」が絶好調だからだ。

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月々「日銭」が入ってくるビジネスの利益率は絶大だ。有料会員である「プレイステーションプラス」の会員数は4000万人近い。ひとり月額500円の売上で月額200億円、年間2000億円を超える。年間2000億円がハードウェアの売上がなくても転がり込んでくる。今までハードウェアを開発製造して、店頭で販売してやっと利益率が3%ぐらいだったのと比べると、笑いが止まらないビジネスだろう。

ソニーがゲームを経営の主軸にしたい気持ちも理解できる。Appleがハードウェアだけではなくサービスビジネスに注力するしているように、利益率を高めるためのトレンドでもある。

だが、ソニーがゲームビジネスを経営の中心にもってくるリスクも大きい。

新しいライバルの登場 

eSportsの流行などでゲーム市場は拡大している。その市場に目をつけているのはソニーだけではない。

Googleが開始予定のストリームングゲームサービス「Stadia」はゲーム機が不要でどこでもいつでも遊べる。

Appleが発表した「Apple arcade」はサブスクリプション型ゲームサービスだ。毎月一定額を支払えば多くのゲームが楽しめる。

GoogleとAppleのサービスは、「プレイステーションプラス」ビジネスを根底から揺るがすものになる。「プレイステーションプラス」の料金は基本的にオンラインでマルチプレイするための料金だ。フリーで遊べるゲームは限定されている(現在3つのゲームのみ)。「プレイステーションプラス」で遊ぶためには原則ゲーム機本体とゲームを一本ずつ買わなければならず、今までの古いゲームビジネスと何ら変わりがない。

ソニーは今までのビジネスモデルから脱却できていないと言える。

そこにゲーム機が不要で、定額で遊べるサービスがはじまったらどうなるだろう。音楽や映画で起きたのと全く同じことがゲーム業界で起きないと考えるほうが難しい。

経営規模もApple・Googleとソニーでは比べ物にならない。圧倒的な資本をゲームとシステム開発に投資されたら、ソニーは対抗できるだろうか。

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ギャンブル性が高いゲームビジネス

ゲームビジネスは当たり外れが大きい。プレイステーション2は大ヒットしたが、プレイステーション3は任天堂Wiiの後塵を拝した。PS4はヒットしたが、ポータブル機のPS Vitaは2019年に販売を停止した。

複数台のゲームを所有する人は全体からすると多くないし、ヒットしたゲーム機に人気ゲームが集まる傾向があるので、ゲームビジネスは一強多弱になりやすい。

ゲーム機ビジネスは約5年をサイクルにしているので、一度ライバルと優劣がついてしまうと挽回が難しいこともある。

Wii Uの失敗で任天堂も赤字に陥ったことがある。ソニーよりもゲームビジネスへの依存率が高い任天堂はビジネスが安定しないことを見越して、無借金経営を続けて、工場などの施設を自社でもたないようにしている。

ソニーは任天堂に比べて設備維持費も高く、借金もある。ギャンブル性が高いゲームビジネスに依存するのはリスクが大きい。

トラウマから脱却できるか?

他社の新たな動きにソニーも手をこまねいているだけではない。マイクロソフトと連携してクラウド型ゲームの充実を図ろうとしている。

ただ、ゲーム機を必要としないクラウド型ゲームはソニーのゲームビジネスを根底から変えることになる。

定額ゲームサービスも同様だ。一定額で何本ものゲームが遊べるようになれば、一本ずつゲームを買うのがばかばかしくなる。

クラウド型ゲームに移行するということは、根本から現在のビジネスを変える必要がある。果たしてソニーにその変革ができるだろうか。ソニーは圧倒的なソフトコンテンツとハードウェア技術をもちながら、音楽でも映画でもサービスの主導権をとることができなかった。

既存のビジネスモデルを変えることができず、コンテンツのパッケージ販売に執着した結果だ。

今年から来年にかけてPS5の登場が予想される。新たなマシンでソニーが他社に対抗できる新たなビジネスの変革を発表できるか。

音楽、映画での失敗を踏まえて、ゲームビジネスが3度目の正直となるか注目だ。

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なぜアメリカはファーウェイを制裁するのか?ファーウェイへの制裁が日本と世界経済へもたらす衝撃

ファーウェイへの制裁

アメリカ政府は中国企業ファーウェイの制裁を決めた。アメリカ国内へのファーウェイ製品の輸入、米国の技術を使った製品の輸出を禁じた。

今回の制裁はファーウェイだけではなく、世界経済へのインパクトが大きいのに、どうしてアメリカ政府はこの制裁を行うのだろう。考察してみます。

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スパイデバイス疑惑

ファーウェイ製品にバックドアが用意されていて、企業や政府の機密情報が中国政府へ筒抜けになる疑惑がある。過去にも中国製品へ同様の疑いがかけられたことがあったが、具体的な証拠が発見されたことはない。

ファーウェイ製品についても重大な問題が見つかったという報道はあったが、それが何なのか詳細な発表はない。

この疑惑だけが制裁の目的とは考えづらい。

米中貿易摩擦の影響

米中間で熾烈な貿易交渉が行われている。2019/05/23今日現在まだ収束していない。このタイミングでファーウェイへの新たな制裁が発表されたのは、もちろん偶然ではない。今回の措置は政府だけではなく、民間企業の取引を制限するものだ。

ファーウェイへの業績にも大きく影響する。ファーウェイを人質にして米国が貿易交渉を有利にしようと考えられる。

ファーウェイの行sできへのインパクトは?

今回の制裁では政府の調達だけではなく、「アメリカの技術」を使った部品を調達するこもできなくなる。対象はアメリカ企業だけではない。すでにARMやパナソニックがファーウェイとの取引停止を発表している。

現代のパテント(特許)は複雑だ。自社製品が自社の技術だけを使っているわけではない。他社や他国の特許技術を用いて開発・製造しているので、パナソニックのような日本企業でもファーウェイとの取引を中止せざるを得ない。そうしなければ、日本企業も制裁される可能性がある。

ファーウェイはスマートフォンや通信設備を製造する基礎技術のすべてを持っているわけではない。プロセッサやメモリなどは他社から調達している。

多くの外国企業がファーウェイとの取引を停止したら、ファーウェイは多くの製品を製造できなくなる。

中国国内だけでビジネスを行う?

中国市場は巨大だ。アメリカなど外国でビジネスができなくても、中国国内だけでビジネスを行っても、そこそこの業績をつくれそうだが、前述の通り部品を調達できなければ、中国国内でも製品を製造販売できない。

先日はGoogleのサービスが使えなくなるという報道があったが、Googleのサービスが利用できないインパクトも大きい。中国ではGmailなどのGoogleのサービスは使えないので、代わりに中国国産のサービスが使われている。それならGoogleのサービスが使えなくても中国国内ならファーウェイ製品を利用できそうだが、問題はAndroid OSだ。

Android OSはオープンソフトなのでファーウェイ製品でも導入できるが、Android OSを自社製品に導入するためGoogleとスマートフォンメーカーが協同で開発している部分も大きい。Androidスマートフォンといってもすべてが同一のスペック・デザインではないので、自社製品に合致するように、また個性をだすようにAndroid OSをGoogleと各メーカーが協同で改変しているのだ。

Googleとの取引ができなくなれば、それもできなくなる。また今後のOSアップデートができるかどうかも不透明だ。

ファーウェイが独自OSを開発しているという話もあるが、過去にiOS・Android OS以外でスマートフォンで成功したOSはない。OSの開発の難しさに加えて、多くのソフト資産が使えないのが痛い。10年近い実績があるAndroid OSのレベルに追いつくのは容易ではない。

世界経済への影響は?

全世界でファーウェイの取引が停止されればファーウェイの業績に深刻なダメージがあるだけではなく、世界経済へも影響する。

まずはファーウェイと取引している企業の業績。日本企業でいうとソニーと村田製作所への影響は大きそうだ。日本企業はファーウェイと年間7000億円以上の取引があるといわれている。ソニーはイメージセンサーを納入している。

もうひとつの影響は5Gだ。ファーウェイは世界最大の通信メーカーだ。5Gに必要な通信機器をファーウェイは比較的安価で製造している。ファーウェイの5G機器が調達できなくなれば、全世界での5Gサービスの開始も遅れたり、サービスが高額になる影響はでかねない。

他の企業への制裁は?中国の報復は?

見てきたようにファーウェイへの制裁の衝撃は大きい。中国政府の制裁がファーウェイだけで終わるかもわからない。他にも中国系のIT企業はたくさんある。

また、このまま中国が黙っているとも思えない。更なる関税の引き上げや米国製品の締め出しも実施する可能性も大きい。

そうなれば、世界経済へより大きな影響が出る。そのような事態を回避するためには米中両国が歩み寄り貿易戦争を終結させないといけないのだが、来年の大統領選も絡んで、長期戦が予想される。

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Macbook Proサイレントローンチからわかる2つのこと。ソフトウェア中心のWWDCとAppleの本気

2019年版Macbook Pro

Appleが2019年版最新Macbook Proを発表した。15インチMacbook Proには8コアのCore i9プロセッサを搭載し、13インチモデルはプロセッサのクロック数がアップした。価格は据え置きで、典型的なマイナーチェンジだ。

それでも、興味深い点が2つあるので、記します。

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 WWDCはソフトウェアのみの発表(Mac Proを除く)

AirPods、iPad Airと今年の最新ハードウェアモデルはすべてサイレントローンチだった。今回のMacBook Proもサイレントローンチ。

大方の新型ハードウェアの発表が終わったので、6月のWWDCでは通年どおり最新4大OSの発表を中心としたソフトウェアの紹介に終始するだろう。

ハードウェアの発表があるとすれば、Mac Proに違いない。Mac Proは例のゴミ箱型から長い間アップデートされていない。クックCEOはMac Proのアップデートを予告している。開発者が集うWWDCはMac Proの発表には最適の場だ。

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Appleの本気

新型MacBook Proはバタフライキーボードが改良されているという。

詳細はまだ不明だが、キーボード内部の材質を変更し、埃やゴミの侵入にも強くなったそうだ。

現行のバタフライキーボードは少しの埃が入っただけでキーボードが誤動作を起こす。Appleも不具合を認め。2017年までのモデルは無償修理の対象となっていた。

筆者の2017年モデルも一度修理してもらった。それ以降不具合は起きていないが、埃やゴミの侵入には慎重になる。

Appleは2018年モデルではキーボード内部に薄い膜を被せる対策を打ったが、それでも不具合が起きるという報告があがってきている。

Appleは2018年モデルばかりではなく、今回発売の2019年モデルも無償修理の対象とした。最新モデルを無償修理対象とするのは異例の措置だ。

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今年のモデルを無償修理の対象とし、さらに新たな対策を施したことから、ユーザーの不満は絶対に解消するというAppleの覚悟が見える。

これはクックCEOになってから、Appleが大きく変わった点だ。iPad miniやMac miniなど今まで放置されていたモデルもきちんとアップデートして、不具合も徹底的に解消する。クックCEOの意向が反映されているように思える。

 

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LINE Payが新キャンペーン「300億円祭り」をはじめた理由と注意点

LINE Payの新キャンペーン

「LINE Pay」の新キャンペーン「祝!令和 全員にあげちゃう300億円祭」が5月20日にはじまった。

過去にも様々なキャンペーンがあったが、今回のキャンペーンは異色だ。今までは買い物をしたらポイントが還付されるキャンペーンがほとんどだったが、今回のキャンペーンは違う。LINEでつながっている知り合いに1000円相当の電子マネーを送金できるのだ。買い物をする必要は無い。一円も使わずに知り合いに1000円送れるのだ。もちろん、自分も他人から受け取ることができる。

夢のような話だけど、LINE Payがこのキャンペーンをはじめる意図とLINE Payの注意点を記します。

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300億円ばらまく理由

営利企業であるLINEが300億円をばらまく理由は、シンプルにユーザーの獲得だ。Pay Payなど競合サービスとの競争に勝つためにはユーザーを増やすのが一番賢明だ。利用者が増えれば、LINE Payを導入した店舗・企業も増えていく。

ライバルのPay Payはソフトバンクグループの持ち前の営業力で対象店舗数を急速に増やしている。地方の小さい店舗まで加盟店にしてしまう営業力をもたないLINEの強みは、圧倒的な数のLINEユーザーだ。

今回のキャンペーンは、自分がLINEで繋がるユーザー全員に1,000円を送れる。200人登録していたら、200人に送れる(ひとりが受け取れるのは1回だけ)。

ユーザー数が多い強みを活かして、加速度的にLINE Pay利用者を増やす戦略はおもしろい。 

キャンペーンの注意点

キャンペーンの注意点は、3つ。

  • 期限がある
  • 制限がある
  • 登録が必要

期限がある

今回のキャンペーンは5月20日から10日間のみ。期間が過ぎたら終了する。また、300億円を送り終えたら、期間内でもキャンペーンは終了するので、できるだけ早めに行った方が良い(300億円配りきれないという話もあるが)。

制限がある

前述したとおり、送れる人数に制限はないが、受け取れるのは一回だけ、1,000円のみだ。ひとりが何回も1,000円を受け取ることはできない。

LINEは基本的に端末とアカウントが紐付いているので、ひとりが複数のアカウントをもつことが難しい。だから、実施可能なキャンペーンとも言える。

登録が必要

1,000円を受け取るには、期限内に本人確認の登録が必要になる。ただLINEのアカウントを持っているだけでは受け取ることができない。1,000円送るだけなら、本人確認は不要だ。1,000円を受け取るときのみ登録が必要。登録方法を3つ。

  • 銀行口座の登録
  • オンラインでの本人確認
  • 郵送での本人確認

もっともわかりやすいのは銀行口座の登録だろう。1,000円だけではなく、今後もLINE Payを利用するためには銀行口座を登録してチャージするのが便利だ。

多くの都市銀行と地方銀行の登録可能だ。LINEアプリでアカウントと銀行口座と連携させれば完了だ。

ただ、キャンペーンでユーザーが殺到しているらしく、銀行登録しづらくなっている(2019/05/20現在)。

 

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オンラインでの本人確認は、身分証と自分の写真をアップロードして本人確認を行う。対応している身分証は、運転免許証、運転経歴証明書、日本国政府発行のパスポート、在留カード、特別永住者証明書、マイナンバーカード。

このやり方なら銀行口座の登録は不要だ。

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最後は郵送での本人確認。身分証をアップロードして申請すると、簡易書留でハガキが届く。印刷されたQRコードをアプリで読み取れば本人確認が完了する。

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LINE Payの注意点

今回のキャンペーンで1,000円をもらってLINE Payデビューする人もいると思うので、注意点をいくつか。

クレジットカードが使えない

Pay Payはクレジットカードを登録すると、QRコードやバーコードを使ってクレジットカード払いができる。

LINE Payでもクレジットカードを登録できるが、基本的にクレジットカード払いができない。LINE STOREなどLINE関連施設・サービスのみでしか使えず、一般の店でクレジットカードで払うこともチャージすることもできない。

LINE Payへは原則チャージしないと使えないと覚えておこう。チャージするのは銀行口座からか、コンビニの端末などで行う。

チャージできる銀行は原点的

すべての銀行からチャージできるわけではない。多くの地方銀行やソニー銀行、新生銀行は対応していない。対応している銀行口座がない場合は、コンビニなどでチャージしなければならない。

特徴を理解して、賢く利用しよう

今回はLINE Payを取り上げたが、どのサービスにも一長一短がある。色々なキャンペーンが行われて、どれがお得でどのサービスを使うべきか戸惑っている人も多いと思う。

今は過渡期なので、サービスの内容も日々変わる。できるだけ最新の情報を入手して、賢く利用しよう。

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藤井聡太ブームで終わらせない将棋のエンターテインメント化の提案

将棋ブーム

藤井聡太の29連勝以来、筆者は将棋を観るようになった。子どもの時に将棋のルールは覚えたけど戦法も棋士もほとんど知らなかった。

今でも将棋を指すことはないが、現役棋士は大体わかるようになった。典型的な「観る将」(みるしょう。観戦するだけの将棋ファン)である。

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史上最高の観戦環境

将棋は千年の歴史があるが、現代は将棋を観戦する人にとって最高の環境だ。Abema TVやニコニコ生放送で、多くの棋戦が生中継されている。藤井七段の全棋戦、タイトル棋戦はすべて中継されている。しかも基本無料である。おかげで、藤井七段は世界で最も生中継される高校生になっている。

ネット中継が始まる前、NHK杯など一部のテレビ棋戦を除き、ほとんどの棋戦は棋譜しか中継されていなかったので、ファンであっても動く棋士を映像で観るのは年に一度もない。現代とは隔世の感がある。

今の将棋ブームは藤井聡太の快進撃がきっかけであるが、ネット中継があったからブームが加速したと言っていい。

だが、将棋観戦が一般的なエンターテインメントと認知されたかというと、そうでもない。実際に将棋を一局観戦したことがある人は少ないだろう。

将棋がエンターテインメント化できていない理由はふたつある。長い対局時間とライブ観戦ができないことだ。

あまりにも長い対局時間

将棋の持ち時間は棋戦によって様々だが最も長い名人戦で9時間あり、二日間にかけて行われる。一日で決着がつかない勝負なんて囲碁と将棋ぐらいしかない(クリケットもそうだけど日本ではなじみがない)。

他の棋戦でも朝から夜中まで戦って、やっと勝敗がつく棋戦がほとんどだ。対局時間が12時間を超える棋戦も、ざらだ。NHK杯などのテレビ棋戦は待ち時間が短く一時間半で終わるような待ち時間を設定しているが、将棋界で権威があるタイトル棋戦は持ち時間が長い。

ずっと観戦していられる人は少ないだろう。だから、Abemaは、AbemaTVトーナメントという待ち時間5分で3本勝負の非公式棋戦を行っている。

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無観客試合

多くの棋戦は直接観戦もできないので、観客も呼べない。将棋は集中力が必要なので、多くの人の前で対局ができない、ことになっている。これでは観客からお金を取ることもできない。

音楽や映画などコンテンツの値段が下がり、ミュージシャンはライブ活動に注力するようになってきていて、多くのライブは盛況だ。ライブでしか得られない迫力と感動があるからだ。

将棋がエンターテインメントとして売るためには、観客が直接観戦できるようにするべきだ。そのためには持ち時間が短く、早く決着がつく必要がある。

朝日杯は待ち時間が90分と比較的短く観戦もできるが、それでも一局に3時間以上かかる。

エンターテインメントとしては2時間で終わらせたい。持ち時間5分のAbemaTVトーナメントはそれで面白いが、運の要素も強くなってくるので、タイトル棋戦なら持ち時間30分ぐらいは欲しい。

伝統を維持しつつ時代に合わせるバランスは難しい。歴史あるタイトル棋戦のすべてをかえる必要は無いが、8大タイトル棋戦のひとつぐらいは1時間以下にしてもよいのではと思う(ニコニコ生放送が主催する叡王戦は7局中2局で待ち時間1時間が選べるが、過去に実施された例はない)。

元祖「金が取れるゲーム対戦」

e-Sportsの対戦は観客も入れて盛り上がっている。将棋もゲームであり、知的で迫力がある「お金が取れる戦い」だと思う。

将棋のスポンサーは新聞社がほとんどだ。新聞の売れ行きは芳しくなく、この先スポンサーを降りることがあってもおかしくない。

そうなっても将棋というゲームで一生食っていけるという世界でもユニークな業界を維持するために、ファンを多く増やすライブ観戦する機会を増やすべきだと思う。

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